• FEATURE
  • 2021.02.26

ニューバランス契約アスリート カワイ・レナード選手が、日本の高校3年生にシューズ100足を提供するプログラムを発表

ニューバランスとアスリート契約を結んでいるNBAのスーパースター、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)が自身のシグニチャーモデル「Kawahi 1」のバスケットボールシューズを全世界で12000足以上寄付することを発表し、日本では高校3年生を対象にシューズ100足を提供することになった。

このプログラムは、毎年2月にアフリカ系アメリカ人の歴史を振り返り、その功績を讃えることを目的に世界中に広がりをみせている「Black History Month」期間中に、ニューバランスが展開するプログラム「My Story Matters」の一環として日本でも実施される。

応募フォームサイト→ My Story Matters プログラムへの応募はこちらをクリック!

今では二度のNBAチャンピオンを手中に収めNBAトップのスーパースターとなったレナードだがNBA入団当時は全米では無名選手だった。2011年ドラフト全体15位でインディアナ・ペイサーズに指名されるが、「大きな手足と長い腕、身体の厚みがあって速く動ける。バスケットボールのスキルは十分ではなかったが、その潜在的才能はNBAのトップクラスのものを持っていた」とサンアントニオ・スパーズの現CEOで当時はGMを任されていたR・C・ビュフォードが、どうしても欲しいとレナードをペイサーズからトレードで獲得した。ビューフォードはマヌー・ジノビリやトニー・パーカーをレナードと同じように探し出しスパーズ黄金期の主力選手を青田買いしたNBAでも有能な目利きだ。獲得後はNBAの名将グレッグ・ポポビッチが鍛え上げオールスター級にまで育て上げる。レナードはスパーズの一流選手製造工場で一気に成長を始めたのだ。

有名な話だがレナードはNBA選手になっても乗っていた車はボロボロのフォードのピッグアップバンだった。2013年に初のファイナルへ進出しレブロン・ジェームズへのマッチアップでレブロンを苦しめ全米から注目を集めるまでになったが、乗っている車は変わらず、洋服はいつも洗いっぱなしの黒のスエット上下だった。

普通NBAの人気選手となればフェラーリやベントレーなどの高級車を乗り回しアメリカンドリームの象徴とばかりに振る舞う選手が多いが、レナードにはきらびやかなNBAの世界は全く興味がなかったという。

「バスケットボールをプレーするのが大好きだった。その最高峰のNBAでプレーして勝ちたかった。それ以外のものには興味がなく、勝つための身体作りだから栄養の高いものを食べ、身体を休めるためにベッドで寝るようになったぐらいなのだから」とレナードは言う。

カリフォルニア州リバーサイドで生まれ黒人やヒスパニック系が多く住む貧しい環境でレナードは育った。子供の頃から恵まれた体格を持っていたレナードだったが、それをどうやってバスケットボールで活かしたらいいのかを学ぶことも無いまま、ただ知人のつてをたどって中学、高校、大学とバスケットボールをプレーし続けてきた。

こういったティーンエイジャー時代の体験がレナードにとってNBAで成功するのだという原動力になっているのは間違いない。

また2008年に父が洗車場で勤務中に強盗にあい射殺されたこともレナードにとっての大きな衝撃だった。2011年に大学2年生でNBA入りを決意したのも、自分が父に代わって家族を養わなければという思いが大きかった。

「オフコートで選手同士集まったって、あまりはしゃいだりしない。あのボールを持った時のオーラはどうやってスイッチオフにしてるんだ?とポポビッチコーチにはよくからかわれたよ」とレナードは言う。

こういう人となりのエピソードを聞けば、今回のレナードの黒人歴史月間に自分が生まれ育った環境と同じような境遇のコミュニティに対してドーネション活動をするということは、誰もがなるほどなと腑に落ちるはずだ。

日本では今年高校を卒業するバスケットボール選手に向けてレナードのシグネチャーモデルが抽選によってニューバランスを通じて寄付されることとなった。

2020年はコロナ禍によって日本でも大会が相次いで中止された。ほとんどの高校3年生は、自分たちの代で試合をすることがなく、負けることも引退することもできなかった。そんな“終わりのない終わり”を迎えた高校3年生に向け、高校生活最後の集大成となる試合ができなくとも、その体験をこれからのプレーや、たとえバスケットボール選手を続けなかったとしても、今後の人生の何かに活かして欲しい。レナードも様々な壁を乗り越えて今があるんだという熱いメッセージが感じられるプログラムだ。

政治経済、そしてコロナ禍で全世界が常に不安と直面した生活を余儀なくされている今こそ、社会や地域に貢献するために世界を代表するアスレチックブランドのニューバランスとNBAのスーパースター、カワイ・レナードが先頭に立つこのプログラムは、バスケットボール界を超えて全世界に大きな意味を持つはずだ。

カワイ・レナードのシグニチャーモデルが提供される「My Story Matters プログラム」へは下記のフォームから応募しよう!

応募フォームサイト→ My Story Matters プログラムへの応募はこちらをクリック!

ニューバランス契約アスリート カワイ・レナード選手が、日本の高校生を対象にシューズを提供するプログラムを発表

TEXT by Yoichiro Kitadate

応募はこちら↓

https://form.run/@mystorymatters-project

RELATED FEATURE

MOST POPULAR