• FEATURE
  • 2026.07.15

名古屋を制し東京へ。ジョーダン ブランド主催の1on1決定戦「THE ONE」…アルペンが開催した国内唯一の予選を勝ち上がった選手たち

ジョーダン ブランドが主催する、次世代の世界最強1on1プレーヤーを決める「THE ONE」が、今夏も日本に帰ってきた。それも、すそ野を広げてのことだ。7月15日(水)に行われる「THE ONE TOKYO」に先立ち、7月5日に株式会社アルペンがジョーダン ブランドと協力し、国内唯一の地方予選を初開催。どんな選手が、東京行きの切符をつかんだのか。名古屋で繰り広げられた熱戦の模様を振り返る。

名古屋から始まる、1on1世界最強への道

「THE ONE」は、ジョーダン ブランドが主催する、次世代の世界最強1on1プレーヤーを決めるグローバルトーナメントである。2024年にオリンピックの熱気漂うパリで初開催され、今年で3回目。14歳から18歳の男女を対象とし、世界20都市以上で予選が展開中だ。各地域予選を勝ち抜いたプレーヤーは、2026年8月29日に上海で開催される優勝決定戦「THE ONE GLOBAL FINALS」へ出場する。

日本では昨年、佐藤凪(スラムダンク奨学生として今夏渡米予定)と満生小珀(京都精華学園高校)が東京予選を制してニューヨークでの優勝決定戦に出場した姿が思い出されるが、今年は世界を目指せるすそ野が広がったのをご存知だろうか。7月15日(水)に東京の代表選手を決める「THE ONE TOKYO」開催に先立ち、7月5日(日)に株式会社アルペンがジョーダン ブランドと協力し、「SPORTS DEPO presents THE ONE NAGOYA supported by JORDAN BRAND」と題して国内唯一の地方予選を初開催した。

戦いの舞台は、ディーナゲッツ名古屋(愛知県名古屋市港区)だ。今年でオープン7周年を迎えた、地域に溶け込んだバスケットボールコートである。「THE ONE」の世界観を表現する内装と、ジャンプマンロゴがマークされたフロアが、この特別な一戦を演出。会場には、エントリーした男女各12名のプレーヤーたちが集結した。

そして、試合に向けて選手の足元を彩ったのが、アルペングループで限定発売中のジョーダン ブランド最新作「TRIANGLE」(トライアングル)である。高い反発力とクッション性を実現し、カッティングや方向転換時の安定性も強化した一足で、どのポジションでも対応できるのが特徴のひとつ。着用した選手からは「すごいクッションがあって、ちゃんと吸収してくれる」「スピードがある選手や、センターとか力強い選手もクッションがあるので履けると思う」という感想が寄せられた。

スペインから一時帰国…佐藤凰臥が、東京行きの切符をつかむ

そんな、名古屋予選を振り返りたい。試合時間は8分。だが、23点先取のKOルールがあり、ショットクロックは9秒。得点したプレーヤーがオフェンスを継続でき、ペイントエリアで2回連続のポストアップも禁止されていることもあって、スピーディーな展開且つ、鋭いドライブやタフなシュートが飛び出す見応えのあるゲームの連続だった。

まず、男子トーナメントを制したのは、佐藤凰臥(さとうおうが)だった。彼は、スペインのZentro Basket Madridに所属してヨーロッパ挑戦中の18歳。昨年の「THE ONE TOKYO」をオンラインで見たのを機に「自分も来年参加したい」と心に決めて、一時帰国中の今夏、名古屋予選にエントリーしたという。

佐藤は、シード選手として準々決勝から登場し、初戦を突破した山本怜京に23-6でKO勝ちすると、準決勝では山田晴南と対戦。6-0の先行から、山田の巧みなドライブや球際の強さでシュートを押し込まれるなど6-9とリードを許す展開になったが、ギアを上げて突き放す。プルアップやステップバックスリーを射抜き、守っては相手の反撃をシャットアウトして23-14で決勝へ。

迎えた頂上決戦では、宮城瑠一とのマッチアップになった。ここまで佐藤がKO勝ちしてきたように、宮城もシード選手として準々決勝で鈴木理一に23-12、準決勝で河田到磨に25-8とKO勝ちを積み上げてきた強者だ。序盤は宮城がプルアップやドライブを決めて、5-7と前を行く。

それでも、佐藤は終始落ち着いていた。タイトなディフェンスで宮城を封じ、攻めては力強いドライブを何度もねじ込んで一気に自分のペースへ。最後はトップからドリブルで相手を揺さぶって観客を沸かせ、宮城のシュートチェックに合いながらも、倒れ込みながらステップバックスリーを打ち抜く圧巻のプレーを披露して、決勝をクロージング。25-9で東京への切符を獲得した。

スペインの所属先では、ポイントガードとシューティングガードを務めている佐藤。5対5では「自分でスクリーンをもらってゲームメイクしてシューターに打たせることが多い」と話すように、1on1で得点を重ねる役割ではない。この日に向けては、故郷の静岡でスキルコーチや、父が運営するバスケットボールスクールの力を借りるなど「いろいろな人との1対1をやって」準備し、マインドを切り替え臨んだという。

大会を振り返ってのベストゲームは「準決勝」。彼は「決勝も頑張ったと思いますが、(山田)晴南君の試合が一番いい勝負だったと思っています」とコメント。役割や戦術が落とし込まれた5人制の環境から一転、思い切り1on1ができる大会にやって来て、佐藤は「すごく良い大会だと思います。これからも出れるようだったら出ていきたい」というほど、気に入った様子だった。

決勝は桜花学園の先輩後輩対決…小玉愛莉が制して東京へ

一方で、女子トーナメントで優勝を飾ったのは、小玉愛莉だった。シード選手として今大会を迎え、戦前は高校バスケと違う雰囲気でのプレーに「慣れない環境だったので、緊張を解くのに精一杯だった」と振り返ったが、見事に東京行きの切符を掴んだ。

準々決勝では、1回戦を突破した清水実桜と対戦。立ち上がり7-0とスタートダッシュを切るも、相手にスリーポイントを与えて逆転を許し、再び連続プルアップなどで再逆転するも、18-14と食い下がられる展開に。それでも小玉は最後まで攻め続けて、25-14で準決勝へ。河野夏実に対しても残り3分まで10-10のタイゲーム、残り1分を切っても15-13と競り合う中で、終盤までシュートを決め切り、20-13で決勝へ駒を進める。

最後のマッチアップは、奇しくもチームメイトの小田陽夏子になった。2人は桜花学園高校バスケットボール部の先輩と後輩という間柄だ。今大会の出場にあたっては、同部の白慶花コーチの勧めがあったという。先輩(3年生)・小玉のポジションはシューティングガード、後輩(2年生)・小田はスモールフォワードかパワーフォワードを務めているそうで、チーム練習で1対1をすることはないそうだ。

そんな彼女たちの対決で先手を取ったのは先輩・小玉だった。ドライブで先制点を挙げ、スリーポイントも射抜くなど9-2とリードを奪う。ただ、シード選手として小田も準々決勝で関口咲葉を24-8、準決勝で梅津沙綾を19-12で破ってきただけあって、1本を返し、さらにスリーポイントを入れ返して9-7と食らいつく。

しかし、ここから終盤にかけて小玉が強かった。3連続得点で引き離し、オフェンスリバウンドを奪って加点。アウトサイドから決め切る力もまだまだあった。最終スコア20-13でファイナルブザーを迎えたのだ。表彰式を終えて、彼女は囲み取材で「1on1の舞台にチャレンジすること自体が初めてでした。いま持てる力を力試しみたいな感じで、どれだけ通用するのかチャレンジした結果、予選で優勝することができて本当に嬉しく思います」と喜びを語った。

本人としては、1on1はバスケの中でも苦手分野であるそうだが、3試合を終えて「率直に結構楽しかった」と声を弾ませる。ベストゲームについて尋ねると、初戦となった準々決勝を挙げて「相手に追いつかれたときにも、シュートを積極的に狙うことを忘れずにやって決められました。そこはすごい良かった」とコメント。最後まで、自分を信じてアグレッシブに戦う姿勢が、東京行きにつながったのだ。

7月15日に「THE ONE TOKYO」開催。勝てば上海へ

名古屋を制した佐藤凰臥、小玉愛莉の次なる舞台は、7月15日(水)に開催される東京予選「THE ONE TOKYO」である。全国から選りすぐりの次世代が集まる中、2人の活躍も楽しみなところ。上海の「THE ONE GLOBAL FINALS」への挑戦権が手に入る、大一番となる。

バスケットボールで高いレベルを目指している2人。佐藤は「自分の中では上海が目標です。東京予選でも優勝できるよう頑張りたい。次に向けて切り替えて、準備をしたい」と意気込みを明かす。

将来の夢を“Wリーグ”入りと言う小玉も、苦手だった1on1で一つ成果が出た中、高いレベルに向けて「これを機に、得意分野になるまで(1on1を)磨き上げて、良い戦いをしていきたい」と話す。名古屋予選では、シュートの距離感をつかむのに苦労したそうで「さらに練習して、東京予選ではスリーポイントをどんどん決め切れるように、練習をしていきたい」と、さらなる成長を誓っている。

名古屋から東京へ舞台を移す、次世代の1on1プレーヤー決定戦。どんなドラマが待っているのか、今から楽しみだ。

名古屋を制し東京へ。ジョーダン ブランド主催の1on1決定戦「THE ONE」…アルペンが開催した国内唯一の予選を勝ち上がった選手たち

TEXT by Hiroyuki Ohashi
PHOTO by nowri

https://www.nike.com/jp/a/jordan-the-one

RELATED FEATURE

MOST POPULAR