続けた先に、世界があった。ALLDAY SQUAD、SUMMER JAM 2026挑戦記
南半球の夏、オーストラリア・メルボルン。会場となったPeanut Farm Reserveには、朝から世界中のボーラーが集まり始める。DJが音楽を鳴らし、Foot Locker店舗には限定マーチャンダイズが並び、クリエイターやブランドがブースを構える。試合を観戦する人、仲間と語り合う人、子どもたちがボールをつく姿まで、そのすべてが自然と一つの空間をつくっていた。
そこにあったのは、ただのトーナメントではない。バスケットボールを中心にカルチャーが広がるフェスティバルだった。そんなSUMMER JAMへ、ALLDAYは2年連続で挑戦した。
昨年、日本代表として参加した22BASKETBALLは準優勝という結果を残し、日本のストリートボールの存在を強く印象付けた。そのバトンを受け継ぐ形で、2026年はMP3、44STREET、22BASKETBALLのメンバーを中心に結成されたALLDAY SQUADがメルボルンへ渡った。


世界の強度を体感した数日間
最初に待っていたのは、決勝トーナメントの組み合わせを決めるSEEDING GAME。フィリピン代表ATHLETES UNRIVALEDとのゲームは、今大会を象徴するような激しいコンタクトゲームとなった。ラフプレーも飛び交うタフな展開だったが、ALLDAY SQUADは冷静さを失わず勝利。世界基準の強度を肌で感じながら、トーナメントへ駒を進めた。
続くSWEET16では、互いに一歩も引かないゲームが続く。得意のトランジション、激しいディフェンス、そして一つひとつのルーズボールに飛び込む姿勢。ALLDAYらしいバスケットボールで最後まで食らいついたが、11-14で惜敗。ベスト8進出にはあと一歩届かなかった。
結果だけを見れば悔しさは残る。しかし、この遠征で得たものは順位以上に大きかった。
今回の挑戦の舞台裏や試合の様子は、FLY公式YouTubeで公開している約1時間のドキュメンタリーに収録している。コート上だけでは伝わらないチームの空気や、メルボルンで過ごした時間も含めて、ぜひ映像でも感じてほしい。

「現在地の再確認」
遠征後、選手たちにアンケートを実施した。
今回の遠征を一言で表したKKの答えは、「現在地の再確認」。
その言葉に、多くの選手の想いが集約されている。世界との差として挙がったのは、フィジカル、サイズ、コンタクトの強さ。
RYOは「フィジカル、シュート力」、大橋路哉は「各ポジションのサイズ感が一回り大きい」と振り返った。


一方で、ALLDAYのバスケットボールが通用した部分もある。
「足を使ったDEFからトランジション」(KK)
「オフェンススキル、ディフェンス」(RYO)
世界との差を痛感しながらも、積み上げてきたスタイルが決して間違っていなかったことも確認できた。

世界が評価したのは”カルチャー”
興味深かったのは、日本人選手とは異なる視点だった。カリフォルニア出身のRoman(HEEM)は、日本との違いについてこう答えている。
「The energy is just like back home.(カリフォルニアのホームと同じエネルギーを感じた)」
彼が見ていたのは、プレーではなく空気だった。DJが流す音楽、観客との距離、試合が終わっても続く会話、アフターパーティーまで含めた一連の流れ。そのすべてが、自分の育ったストリートボールカルチャーと重なったという。
さらにRomanは、ALLDAYが成長するために必要なこととして「より多様なチームと、より高い競技レベル」を挙げた。

そしてALLDAYとはどんな存在かと聞くと、「日本のみんなにHEEMというプレーヤーを知ってもらう機会」と答えてくれた。
ALLDAYは、日本人だけの大会ではない。海外のプレーヤーにとっても、自分を表現できる舞台になっている。最後にRomanはこんな言葉を残した。
「もっとメディアを。もっとインタビューを。SUMMER JAMのように、誰でもふらっと来られる場所ではなく、『観たい』『行きたい』と思われる特別な大会になれるはずだ。」
外から見たALLDAYだからこそ見えた価値であり、可能性だった。

SUMMER JAMが特別な理由
大会期間中、何度も感じたことがある。SUMMER JAMは、試合だけで完結していない。主催者のイーモンはこう話す。
「SUMMER JAMはコート上のプレーだけではない。アスリート、クリエイター、ベンダーが集まるフェスティバルなんだ。」
実際に会場にはJORDAN BRANDと並びパートナーでもあるFoot Lockerをはじめ、Maybelline New Yorkなどのバスケットボール以外のブランドも参加していた。
最初はスポンサーの露出が強いようにも感じた。しかし3日間を過ごす中で、その印象は変わった。
ブランドは広告ではなく、このカルチャーを構成する一部として自然に存在していた。音楽、ファッション、マーチャンダイズ、アフターパーティー。バスケットボールを軸に、多様なカルチャーが交わる空間。それこそがSUMMER JAMの魅力だった。

世界から見たALLDAY
イーモンは、ALLDAYについても印象的な言葉を残してくれた。
「ALLDAYは日本における情熱的なバスケットボールカルチャーを体現している。SUMMER JAMでは間違いなくファンフェイバリットだ。」
20年以上、代々木公園で積み上げてきたものは、海を越えてもしっかり届いていた。それはチームの強さだけではない。コミュニティとしての熱量、カルチャーとしての存在感が評価されていたことを意味している。
この経験を、次へ。
今回の遠征で得たものは、勝敗だけでは測れない。世界との差を知り、自分たちの強みを再確認し、ストリートボールが持つ可能性を改めて感じることができた。

「Basketball is a universal language. The game can take you anywhere.」
イーモンが最後に送ってくれたこの言葉は、今回の旅を象徴している。バスケットボールは、世界共通の言語だ。そして、その言語を通じて出会った経験は、必ず日本へ持ち帰られる。
ALLDAYが20年以上かけて育ててきたカルチャーは、いま世界と繋がり始めている。今回のSUMMER JAMは、その確かな一歩だった。

Documentary
『続けた先に、世界があった。|ALLDAY SQUAD at SUMMER JAM 2026 Documentary』

FLY公式YouTubeで公開中。
約1時間にわたる密着映像とともに、メルボルンで過ごした数日間をぜひご覧ください。

- 続けた先に、世界があった。ALLDAY SQUAD、SUMMER JAM 2026挑戦記
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TEXT by Rintaro Akimoto
PHOTO by Nobuhiro Fukami
























