青木康平氏が伝えたのは、“うまくなる前に大切なこと” SPORTS DEPO フラッグシップストア「トレッサ横浜」でバスケットボールクリニックを開催
2026年3月に新たにオープンした「SPORTS DEPO フラッグシップストア トレッサ横浜店」で、元プロバスケットボール選手・青木康平氏によるバスケットボールクリニックが開催された。



舞台となったのは、神奈川県内では3店舗目となるトレッサ横浜のディーナゲッツ バスケットボールコート。
バスケットボール、サッカー、ランニングを旗艦カテゴリーとして打ち出す中でも、バスケットボール売り場は“SPORTS DEPOでも最上級”の品揃えを揃えた注力エリアだという。
この日コートで青木氏が伝えていたのは、派手なテクニックではなかった。
プロにも教えているという基礎、そして何よりも「自分と向き合うこと」の大切さだった。


「プロに教えていることを、みんなにも伝えたい」
クリニック冒頭、青木氏はこう語りかけた。
「今日みんなに教えたいのは、プロの選手にも教えているようなこと。でも、すごい難しいことじゃないから。でもとても大切なこと。もしかしたら今日の2時間後には上手になっているかもしれない。そのためにすごい大切なことがあって、とにかく自分と向き合う、自分の感覚と向き合うことを大切にしてほしい」


元プロ選手から小学生まで、さまざまなカテゴリーを指導する青木氏。今回のテーマはあくまで“基礎”だったという。
「僕の場合は本当に基礎ですね。子どもたちにとっては面白くないだろうなと思いながらも、うまく工夫して集中できる環境を作るっていうのが今の僕の課題かなと思っていて。でも結局、基礎がなってないと上に積み上げられないじゃないですか」


その言葉どおり、この日のメニューは派手さよりも、軸足、ストップ、ヘジテーションといった動きの土台を整える内容が中心。
青木氏は右利き・左利きごとの軸足の考え方まで踏み込みながら、身体の感覚を揃えていく重要性を丁寧に伝えていった。
「まずここの軸足を教えないとバラバラになる。そこが決まっていることがめちゃくちゃ大切だと思うので、そこから順番にやっていく。これはプロの選手もやってることです」


「自分のペースを守ってほしい」
印象的だったのは、青木氏が技術と同じくらい“向き合い方”を重視していたことだ。
参加した子どもたちの反応について尋ねられると、青木氏は、初見の内容に戸惑う子もいたとしながら、言葉を聞いて自分で動こうとする姿勢に手応えを感じたという。
「見て感じることとか、聞いて体を動かすことってすごく大切だと思ってるから、そういうことに慣れていない子にはちょっと苦しかったかもしれないですけど、でも言っただけで対応してる子もいたので、あれは普段の環境もそういう感じなんだろうなと思って、やりやすかったです」


その上で青木氏が繰り返したのが、「人と比べないこと」だった。
「自分のペースを守ってほしいなと思いますね。隣の人ができたからといって、自分ができなきゃいけないわけじゃなくて、ちゃんと今の段階でできることをしっかりやっていくということが大切だから」
U15世代をはじめ、周囲の成長や結果に意識が向きやすい年代だからこそ、自分の軸を持つことの重要性を、青木氏は強く語る。
「ペースは自分の軸を持ってないと守れないんですよ。だから人の意見聞きすぎ、親の顔見すぎとかってなると、他人の意思を尊重しすぎて、自分を見失うので、しっかりと自分と向き合った中で、自分のペースを見つけてほしい」


「失敗した時に、自分の足で立ち上がれるように」
青木氏のアカデミーでは、「子どもたちの可能性を最大限にして次のステージに送る」ことを掲げているという。その中でも大切にしているのが、“失敗した時にどう立ち上がるか”だ。
「失敗した時に自分の足で立ち上がるようにしたいんですよね。失敗して『どうしたらいいですか』じゃなくて、その時にちゃんと自分で考えて、こうしよう、ああしようと決めることができれば、その時点でめちゃくちゃ可能性が広がるんです」



答えを全部渡さない。それでも、子どもたちの考えを否定しない。
「僕らは答えを全部渡さないですね。そして、彼らが出した答えを否定はしない。何を考えていたかをまず聞いてから、僕らが見えていたことを伝える。絶対に否定はしないことは、めちゃめちゃ大切にしていますね」
この日、青木氏が届けたのは単なるスキルクリニックではなく、バスケットボールを通じた“自立”のレッスンでもあった。



「やり続けた人しか、質の話はできない」
最後に、プロを目指す子どもたちへのアドバイスを求められると、青木氏はこう言い切った。
「やっぱり基礎とか、なんでもやり続けることですね。やり続けた人しか質の話はできないと思うから」
自らも現役時代、シーズン中に1万本のシュートを打つと決め、記録を取りながら積み重ねてきたという。
「やりきらないと語れない部分もあるし、やった人にしか分からない世界が絶対あるんで。僕はその世界を見れたっていうところはすごく自信になってます」
量を知っているからこそ、質の差がわかる。その実感を持っているからこそ、言葉に説得力が宿る。



神奈川3店舗目のフラッグシップ。トレッサ横浜は“地域の新たな拠点”へ
今回の会場となったSPORTS DEPO フラッグシップストア トレッサ横浜店は、3月6日にオープン。神奈川県では、テラスモール湘南店、マークイズみなとみらい店に続く3店舗目のフラッグシップストアだ。
店長の大崎氏は、店舗の位置づけについてこう説明する。
「フラッグシップストアっていう、SPORTS DEPOの中でも旗艦店と言われる位置づけになります。その中でもバスケットボールには、SPORTS DEPOでも最上級の品揃えを用意しておりますので、地域と一緒にこれから盛り上げていきたいなと思っています」

バスケットボールに加え、サッカー、ランニングシューズも旗艦カテゴリーとして展開。なかでもバスケットは、もともと地域で盛り上がっていたカテゴリーでもあり、その流れを受けて売り場を大きくしたという。
「めちゃめちゃかっこいい売り場になっているので、近くのSPORTS DEPO、特にフラッグシップストアに一度足を運んでいただきたいなというのが願いです」
「遠出しなくても、これだけ試せる」
バスケットボール担当の浅見氏も、この店舗の価値を“地域密着”の中に見ている。
「テラスモール湘南店やマークイズみなとみらい店に比べても、より地域密着なエリアになりますが、その中でも、わざわざ遠出をしなくても様々な豊富なバッシュの種類が取り扱いあるというのは大きいところかなと思っています」


人気モデルはナイキのサブリナシリーズ。一方で、リーボックやリーニンなど、普段なかなかまとめて試し履きできないモデルまで並ぶのが強みだという。
「やっぱりサブリナが有名ですけど、それ以外のバッシュも、意外とリーボックなんかも履き心地良かったりしますし、リーニンもうちだったらサイズがありますので、いろいろ履き比べた上で選んでいただきたいですね。本当に試し履きしに来るだけでも楽しいです」
さらに、施設内には、実際にボールを触れられるコートも用意されている。
「隣接する南館には、ディーナゲッツ バスケットボールコートもあるので、すぐに試していただけるっていうのもありますし、ショッピングの合間にお子様でも練習できるので、ぜひ来ていただきたいです」
モノを売る場所から、体験を生む場所へ
青木氏自身も、店内を見てこう語っていた。
「いい時代っすね。僕らの頃はこういう環境なかったじゃないですか」
かつては“知り合いのおっちゃんがやっているスポーツ店のバスケコーナー”で選んでいた世代からすると、これだけのシューズを実際に見て、履いて、触れて、プレーまでできる場所があること自体が新しい。
SPORTS DEPO フラッグシップストア トレッサ横浜店で行われたこの日のクリニックは、単なる販促イベントではなかった。
モノを売る場所が、体験を生み、地域とつながり、未来のプレーヤーが“自分の軸”と出会う場所になる。その可能性を感じさせる2時間だった。

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TEXT by Rintaro Akimoto
PHOTO by Kentaro Kondo


















