NB HOOPS Artist Packを手掛けたデザイナー、カービン・ブリソル インタビュー
日本でも展開されているNB HOOPSのアパレルラインArtist Packは、鮮やかで大胆な色使いと現代的なSFテイストのイラストが目を引くコレクション。今回デザイナーであるKervin Brisseaux(カービン・ブリソル)へのインタビューが実現。ニューヨーク在住でありながら、日本文化にも強く影響を受けたというカービンはどんな人物なのか。
最初に、生まれ育った場所や家族構成などをお聞かせください。
両親はハイチから移住し、私と弟はNYで生まれ育ちました。私は長男ですが、弟ほど背が高くはなく、ハンサムでもありません。現在は、フルタイムのフリーランス・アーティストとして、妻と娘と一緒にニューヨークで暮らしています。
デザインをはじめたきっかけは? また、インスピレーションを受けたアーティストは誰ですか?
他のアーティストと同じように、私も若い頃はノートに落書きをしていました。私のインスピレーションは、主にポップカルチャーから得たもので、それは今でも変わりません。ビデオゲーム、アニメーション、音楽、そして父と一緒にテレビで見たボブ・ロスのような画家などです。これらの影響は今でも続いていますし、空山基、ケヒンデ・ワイリー、そして私と同世代のアーティストたちからも影響を受けています。
休日はどのように過ごしていますか? 最近好きなことはありますか?
個人的なプロジェクトの他に、私は趣味を大切にしています。DJ、写真、エクササイズ、ビデオゲーム(時間があるときはいつでも)、そして妻と娘と一緒に過ごす時間が大好きです。
ニューヨークでお気に入りのスポットはどこですか?
スペイン語はまだまだ勉強中ですが、今住んでいるワシントンハイツ(マンハッタン北部のエリア:ドミニカン・コミュニティが中心でしばしばスペイン語が飛び交う)がとても気に入っています。もう9年以上住んでいますが、おいしい食べ物とたくさんの文化にあふれたマンハッタンの素晴らしいエリアです。
あなたが生まれ育ったニューヨークはバスケットボールの街として知られており、バスケットボールはライフスタイルの一部であることが想像できます。あなたにとって、バスケットボールとは何ですか?
バスケットボールは私にとってノスタルジックなものです。僕は80年代、90年代の子供なので、バスケットボールといえば、ブルズ王朝、ニックスのジョン・スタークスやユーイングといった伝説的な選手、そして何時間も兄弟と遊んだNBA Jam T.E.(1994年に登場したビデオゲーム)を思い浮かべますね。あまり上手ではありませんでしたが、子供の頃はプレイグラウンドでバスケットボールをやっていました。
いまはどのチームが好きですか? ニックスファンですか?
幼少期はジョーダン時代のブルズファンでした。今は弟がニックスファンなので、私も普通にニックスファンです。でも、ロスターの名前を全部言えとは言わないでください…
あなたの作品には日本語のカタカナでブリソルと描かれていますが、日本の文化からインスピレーションを受けたことはありますか? また、日本で好きな作品や人物はいますか? 日本に行ったことがある、または日本のアーティストやブランドなどと仕事をしたことがありますか?
ブリソルは、私の苗字を日本語にしたものです。私は日本の文化から本当に大きな影響を受けました。ポップカルチャーにおいて日本のアニメや漫画は、私のアートに影響を与えた代表的なものですね。その中で最高峰なのが、大友克洋の作品だと言えるでしょう。先ほど、空山基の話をしましたが、彼の未来的な作品は、初期の頃からインスピレーションを受けています。村上隆の作品も素晴らしいです。日本にはずっと行きたいと思っているのですが、まだその機会がありません。いつか近いうちに!
今回のArtist Packプロジェクトはどのように始まったのですか?
カワイ・レナードのTシャツのデザインを手がけた後、再びNBチームから21年秋コレクション用のイラストレーションのコンセプトを依頼されました。私はずっとアパレルの世界で仕事をしたいと思っていたので、このような素晴らしい機会を与えていただき、とても感激しています。
本プロジェクトのデザインやカラーはどんな考えから生まれましたか?
ブランドカラーをベースに、バスケの懐かしい思い出からインスピレーションを得てデザインしました。子供の頃にインスパイアされたデザインの美学やスポーツ文化を、私自身のスタイルで現代風にアレンジするのは、楽しいチャレンジでした。
ジャマール・マレーのキービジュアルがとても印象的ですが、どんなコンセプトからこのようなデザインになったのか教えてください。
最終的には、21年秋のデザイコンセプトコンセプトを力強く表現したいと思いました。目指したのは、シンプルで大胆かつエネルギッシュでありながら、シーンにおけるジャマールの存在にフォーカスし続けることでした。アスリートとアーティストには、情熱を追求する上で共通点が多いように感じます。ジャマールが幼い頃にバスケットボールに目覚めたことにも、とても共感しています。私がスケッチブックに没頭するのと同じように、彼は何時間もバスケットボールに没頭していたんです。
ダリアス・ベイズリーもあなたのコレクションを着用しています。面識があったりするのでしょうか? 彼についてどう思われますか?
彼のことを個人的に知っているわけではなく、まだそういう世界に自分はいないんですよ。でも、彼が着ているのを見るのはとてもクールでした。影響力のある人たちが自分のデザインを身に着けているのを見るのは、いつも誇らしい瞬間です。
ありがとうごございました。今回のプロジェクトを楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いします。
みなさんがデザインワークを楽しんでくれることを願っています。 約1年半以上の開発期間を経て、すべてが実現するのは本当に素晴らしいことです。そして、この長いインタビューを読んでくださった方、本当に光栄です。もし日本に来ることがあれば、ぜひ一緒に遊びましょう。
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TEXT by Jiro Ikeda
NB HOOPS Artist Pack
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