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  • 2026.09.30

NBAのレジェンドたちが3人も東京へ…「NBA docomo “MEET THE GAME CHANGERS”」が開催される

10月21日(日本時間)にNBAの今季開幕を控える中、9月の終わりにレジェンドたちが東京へやってきた。バスケットボール殿堂入りの名シューティングガードであるミッチ・リッチモンドに、3年連続で最優秀守備選手に選ばれたドワイト・ハワード、一時代を築いた司令塔のデロン・ウィリアムスである。交流を通して小中高生やファン、ボーラーが歓喜した様子もあった。一挙に3人も来日する光景に、改めてNBAの広がりが感じられた。


レジェンドが日本へ。リッチモンドは38年ぶり

9月25日から2日間にわたって「NBA docomo “MEET THE GAME CHANGERS”」と題して、3人のNBAレジェンドが東京を訪れた。なんとも豪華な顔ぶれである。

一人目は、シューティングガードとして、ゴールデンステート・ウォリアーズやサクラメント・キングスで活躍し、バスケットボール殿堂入りをしたミッチ・リッチモンド。1988年にアメリカ代表として出場したソウルオリンピックの直前に数日滞在して以来、38年ぶり2度目の来日だという。二人目は、オーランド・マジックの中心選手として史上初となる3年連続の最優秀守備選手に選ばれ、ロサンゼルス・レイカーズではNBAチャンピオンにも輝いたドワイト・ハワード。三人目は、2005年のNBAドラフトでユタ・ジャズから全体3位指名を受け、3度のNBAオールスターゲーム出場など、リーグ屈指のポイントガードとして名をはせたデロン・ウィリアムス。来日は初めてだという。

26日のファン参加型スペシャルイベント「LESSONS FROM THE GAME CHANGERS」に先立ち、25日には都内の学校で「SCHOOL OF THE GAME CHANGERS」という次世代育成プログラムが開かれて、レジェンドたちが小中高生らと交流した。


沸いた会場。ハワードvs子ども…「Oh my God!」

SCHOOL OF THE GAME CHANGERSの模様を振り返りたい。この日は、トークセッションを挟んで第1部と第2部に分かれたクリニックが行われ、のべ約100名の子どもたちが参加した。プログラム内では、NBA公式配信サービス「NBA docomo」を展開するNTTドコモより小田貴宣氏も出席。今年9月に同社とアンバサダー契約を結んだ河村勇輝が自身の強みを“ゲームチェンジャー”と掲げることにちなみ、NBAを変えてきた名選手たちを招いたという。その技術や言葉を肌で感じてほしいとして「NBAを遠い世界の話にしない。今日が皆さんにとってNBAを身近に感じる一日になれば良いなと思います」と挨拶した。

クリニックでは、レジェンドたちの往年のプレー動画を全員で見ながら、彼らがその場面をどう判断して、どんなスキルを使っていたのかを解説。その後、複数のスポットに分かれて子どもたちがスキル習得に取り組んだ。レジェンドたちも練習に混ざったり、近くに寄り添って声をかけたりする姿が印象深い。ウィリアムスから「(プレー動画で見た)そういったスキルを自分たちのゲームに落とし込んでくれると良いなという思いで、楽しんでやりました」という感想も寄せられた。

当然、レジェンドたちの登場に会場が沸いたわけであるが、特に場を盛り上げてくれたのがハワードだった。その振る舞いは、まさに陽キャ。明るく挨拶し、声をかけ、練習の合間には1対1に応じる場面も。手加減せずにブロックを浴びせつつも、隙をついてシュートを決められたシーンでは「Oh my God!」と声を上げるなど、ムードメーカーだった。リッチモンドやウィリアムスも含めて、サインや写真を求めて子どもたちの大きな輪もできるなど、盛況な一夜になった。


子どもたちから質問が続々…ウィリアムスの回答は?

一方で、3人が並んだトークセッションも興味深かった。MCのBambaから「小中学生のうちに必ず身につけてほしいこと」を問われると、ハワードは「とにかく楽しむこと」を強調。「プロの世界に入ると、精神的な面も含めていろいろな外的要素があったり、バスケットボールとは関係ないところで物事が動いたりもします。だから、それまでは楽しむことを一番に考えてほしい」と語った。

そしてリッチモンドは「学ぶ姿勢」の大切さも説いた。「好きな選手がいるなら、その選手が一つひとつの動作で何をしているのかを研究して、自分のゲームに取り入れていく。バスケットボールの歴史や過去の選手からも学び、どう自分のプレーに落とし込むか。ぜひ心がけてください」という。

また、本イベントのキーワードである「ゲームチェンジャー」になぞらえた質問もあった。日本人選手のような小柄な選手がゲームチェンジャーになるために、最も必要なことは何か。ハワードは、オーランド・マジック時代にジャミーア・ネルソン(183cm)と、リッチモンドはサクラメント・キングス時代にスパッド・ウェッブ(170cm)とプレーした経験を持っている。ハワードが「自信を持ってプレーすること。スパッド・ウェッブもジャミーア・ネルソンも小さかったかもしれませんが、むしろ自分より大きい相手を倒すことに喜びを感じていました。身長よりもハートが大切です」と言えば、リッチモンドからは「彼らは恐れずにプレーしていました。いかにタフにプレーするか、そして自分を信じてやり抜くか。それが本当に大切です」という考えが寄せられた。

さらに、積極的に手が上がった子どもたちとのQ&Aセッションでも、レジェンドたちから金言が贈られた。。その中でも「どんなことを考えてプレーしているんですか」という問いに対して、ウィリアムスの答えには思わず深く頷いてしまった。

「僕にとっては、何も考えていないことが理想です。コート上で何かを考えているということは、たぶん上手くいっていないということ。練習してきたことを信じて、コートで起きていることにリアクションする。だからできれば、何も考えていない状態が僕にとっては一番なんです」

プログラム終了後には囲み取材に対応したレジェンドたち。リッチモンドは引退後も次世代の指導にあたるモチベーションを「恩返し」と明かした。記者から日本の子どもたちの印象を問われると、コーチの指示をしっかりと聞いて、素直に受け止める姿に言及。「日本ではコーチがバスケットボールの成長の大きな部分を担っている。それを目にできたのは本当に素晴らしいことでした」と称えた。

さらに、NBAが世界に広がっている光景に、大きな喜びを示していた。

「現役の頃から、NBAの主導で世界中を回ることがよくありました。パリや中国などいろいろな場所に行きましたが、当時はそれが何につながるのかよく分かっていませんでした。ですが、いまNBAはものすごくグローバルになりました。日本でNBAの話をしているのもそうです。アフリカにはすでにリーグがあり、ヨーロッパでも新たなリーグが動き出そうとしている。自分がやってきたことが、そこにつながっているんだと強く感じます」(リッチモンド)

「NBAでプレーする目標の一つは、できるだけゲームをグローバル化させて、できるだけ多くの国の人たちにリーチすることでした。だから、これだけ大きくなっていることを本当に嬉しく思っています」(ウィリアムス)


NBAプレーヤーの原体験にストリートあり

そんな3人は、26日に六本木ヒルズアリーナで開催された「LESSONS FROM THE GAME CHANGERS」に参加。トークショーやプレー体験、サイン会を通してファンと触れ合った。

また、来日中にはイベント以外にも日本を楽しんだようだ。NBA JapanのSNSを通じて、ハワードが代々木公園バスケットボールコートでボーラーたちとバスケをする映像も公開されている。世界最高峰の舞台で戦ってきたNBAプレーヤーたちにとって、ストリートは彼らのルーツや原体験として刻まれていると耳にすることがある。リッチモンドに尋ねてみると、やはりその記憶があった。

「私は9年生(日本でいう中学3年生くらい)まで、ずっとアメリカンフットボールをやっていたんです。アメフトも、そのあたりの原っぱで普通にやるようなストリートカルチャーがあります。そこから徐々にバスケットボールにシフトしていったので、バスケットボールを愛するようになったのは普通の人より遅かったんですけど、ストリートのカルチャーに育てられた部分はものすごく大きい。ストリートでやったからこそタフな精神が身についた。ストリートカルチャーは本当に重要で、大きなものだと思います」

レジェンドたちが日本の子どもたちを刺激し、ファンを楽しませた2日間。ボーラーたちにとっても、代々木でハワードと出会えるなんて自慢できる思い出になったはずだ。一時代を築いたスター選手が3人も来日するなんて、日本のバスケットボールシーンが豊かになったものだ。10月21日に開幕する新シーズンでは、どんなスター選手がリーグのゲームチェンジャーになるのか、今から楽しみである。

NBAのレジェンドたちが3人も東京へ…「NBA docomo "MEET THE GAME CHANGERS"」が開催される

TEXT by Hiroyuki Ohashi
PHOTO by NBA docomo

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