「NBA Japan Games 2022」公開練習レポート
日本に3年ぶりにNBAが戻ってきた。「NBA Japan Games 2022 presented by Rakuten & NISSAN(通称『ジャパンゲーム』)」の今年の対戦カードは、昨季のNBA王者であるゴールデンステート・ウォリアーズと、日本バスケ界の至宝・八村塁が所属するワシントン・ウィザーズ。
9月30日と10月2日にさいたまスーパーアリーナで試合が行われ、1日には両チームの選手とスペシャルゲストが参加する『NBA Japan Games Saturday Night』も開催される(いずれもチケットは完売)。
日本時間28日午後に日本に到着したウォリアーズとウィザーズの面々は、翌29日に都内の体育館で公開練習を行った。
「将来を担う選手たちにNBAを感じてほしい(八村)」
メディアに公開されたのは、それぞれ約1時間半の練習うちの30分間。両チームともに終始リラックスした表情でシューティングを行ったり、いくつかのグループに分かれて動きの確認をした。
練習の前後の時間には、メディア対応の時間も設けられたが、スーパースター揃いの取材登壇者の中で、最も多くの報道陣が殺到したのは、やはり八村だった。
昨夏の東京五輪以来ぶりに日本でメディア対応を行った八村は、ウィザーズからドラフトされた2019年ごろからジャパンゲームズのアイディアがあったことを明かし、「コロナの影響でなかなか実現できなかった。今、チームメイトたちと日本で試合をできるのがすごく楽しみですし、久しぶりに日本のファンのみなさんの前でプレーすることも楽しみです」とコメント。
日本代表での活動をキャンセルし完全休養をとった今オフについては、「旅行をしたりしてリフレッシュしつつ、トレーニングや食事、睡眠のバランスが取れた生活を送れました」と充実ぶりをアピールし、NBAキャリア4年目に向けて、いい準備が進んでいる様子が感じ取れた。
本日、”ワシントン・ウィザーズの八村塁”がいよいよ凱旋。「チームもまだ方向性を探っている状態ではありますが、僕の長所を見せていきたい」と意気込みを語った。
日本のファンに向けて準備を進めるウォリアーズの顔
昨季のチャンピオンとしてシーズンを迎えるウォリアーズも、ヘッドコーチのスティーブ・カーやステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンといったスーパースターたちがメディア対応を行った。
カリーは「日本の文化やファンを理解できる機会だと思います。ファンへの感謝を試合で見せたいです。自分たちのシーズンは始まったばかり。ベストを尽くして雰囲気も楽しみたいと思います。」と今季初の試合に備える。
トンプソンは報道陣に向けて「コンニチハ!」とまずは日本語であいさつ。取材対応の合間に『シュートは日本語で何て言うの? 「シュート」か…』と報道陣に逆質問を行い、「ビューティフル=美しい」と知ったあとは、度々「ウツクシイ」とつぶやいていた。
公開練習の合間には、大のNBAフリークで知られるBTSのSUGAがウォリアーズの選手たちと交流。こちらも大のバスケットボール好きで知られる大相撲・宮城野親方(元白鵬)もカリーやトンプソンらと相撲を取り、会場にいる人々を賑わせた。
Steph & Suga meet!#NBAJapanGames • @BTS_twt • @bts_bighit pic.twitter.com/LuO2bMoAwp
— NBA (@NBA) September 29, 2022
NBAレジェンドたちが子どもたちと交流
公開練習終了後には「NBA Cares スペシャルオリンピックス・クリニック with ゴールデンステート・ウォリアーズ Executive Briefing」が開催された。
NBA CaresはNBAが2005年から実施している社会貢献プログラム。今回はスペシャルオリンピックス(知的障害のある人たちにスポーツトレーニングと競技会の機会を提供する国際スポーツ組織)とコラボレーションし、約40人の子どもたちを対象としたクリニックを行った。
このクリニックには、9月11日(日本時間)に2022年のバスケットボール殿堂入り式典を終えたティム・ハーダウェイやディケンベ・ムトンボらNBAのレジェンドが指導に参加。ウォリアーズからもジャマイカル・グリーンら4選手が途中参加し、子どもたちを盛り上げた。
クリニック後に取材対応を行ったムトンボは、米国政府関係の奨学金を得て母国・コンゴから羽ばたいた自身のキャリアについて問われると、「成長する過程でたくさんの機会をもらった。自分も社会にたくさんお返しをしたいと思っている」とコメントし、「バスケットボールへの情熱を若い人たちと共有できることは、私にとってとても大事なこと」とNBA Caresに力を注ぐ原動力を説明。「バスケットボールが楽しいということを伝えたい。どこでも練習できるし、お互いに教え合える。床さえあれば楽しめるものだということが伝わってほしい」と、世界的なバスケットボールの発展を望んだ。
いつでもどこでもNBAが見られれる3日間
本日からの3日間の祭典の模様は、NBA Rakuten、Rakuten TV、YouTubeの3メディアで無料ライブ視聴が可能。新宿駅東口にある3面の大型街頭モニター「ユニカビジョン」でもライブ放映がされることが発表された。
世界屈指のトップスターたちが織りなすエンターテイメントに興味を持った方も、惜しくもチケット争奪戦に敗れた方も、ぜひ映像で日本×NBAの世界観を楽しんでみてほしい。
■Game1 9月30日(金)午後7時試合開始
■NBA Saturday Night 10月1日(土)午後5時開演
■Game2 10月2日(日)午後2時試合開始
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TEXT by Genki Yamamiya(ブルーノオト)