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  • 2021.10.14

Red Bull主催の3×3世界一決定戦へHIU ZEROCKETSが挑む

「翼をさずける」でお馴染みのRed Bullが主催するグローバル3×3トーナメントに、日本代表としてHIU ZEROCKETSが出場する。チーム結成2年目で初の国際大会を前に、キャプテンの佐藤マクファーレン優樹、副キャプテンの日影カイル、GM兼アドバイザーのJIROに意気込みをうかがった(取材日:10月6日)

HIU ZEROCKETSが世界へ
 いよいよRed Bullが主催するグローバル3×3トーナメントの世界一決定戦『Red Bull Half Court World Final』が、10月15日、16日に開催される。場所はイタリアはローマにあるストリートコート・Scalo San Lorenzo(スカロ サン ロレンツォ)。2021シーズンは世界中で15,000人のボーラーが参戦した中、11カ国よりナショナルチャンピオンが集結し頂点を争う。その顔ぶれは、今夏の東京オリンピックで銅メダルを獲得したセルビアより強豪・Novi Sadを筆頭に、国際バスケットボール連盟(FIBA)が主催するツアー大会『FIBA 3×3 World Tour』を転戦するスイスのLausanne、エジプトからは現役の5人制代表選手を擁するAbtal Ala Meenなどである。

 そして日本代表として挑むのは、8月のJapan Finalを制したHIU ZEROCKETSだ。実業家の堀江貴文氏が運営するオンラインサロン、堀江貴文イノベーション大学校(HIU)から誕生したチームにとって、2020年の始動以来、初の国際大会を迎える。メンバーは、キャプテンの佐藤マクファーレン優樹(178cm #24)を中心に、日影カイル(185cm #66)、オズ・ヘンダーソン(195cm #19)、フォファナ ママドゥ(187cm #3)というJapan Finalと同じ4人。ママドゥは現在、B3の東京八王子ビートレインズに練習生として所属しているが、八王子側も彼の3×3挑戦を快く送り出してくれたという。


順風満帆ではなかった日本代表への道
 ただ、思えばHIU ZEROCKETSの日本代表への道は、順風満帆ではなかった。彼らは、3×3のプロリーグ『3×3.EXE PREMIER』の2021シーズンにも参戦したが、5度あったラウンドで一度も決勝に進めず。結果は振るなかったのだ。
それでも佐藤によると、チームコンセプトである「Play Hard」に選手たちが立ち返ったことが、Japan Finalでは功を奏したという。予選を含む5戦負け無しの末の優勝劇を次のように振り返る。

「とにかく毎ポゼッションしっかりと、チームとして戦い抜くことを意識しました。チームコンセプトがより馴染んできて体現できたのがRed Bullでしたね。もちろん強いチームも多かったですし、負けてる時間帯もあり、苦しい展開の試合が多かったです。でも、チームで我慢をして 自分たちの持ち味を出すことができました。本当にそこからチームの成績が良くなったので、自信にもなりましたね」

 確かにHIU ZEROCKETSは個々が役割を果たし、劣勢の展開を何度も踏みとどまった。予選のBRUTE戦では、土壇場で佐藤が同点弾を決め、ママドゥがゴール下で逆転ショットをメイク。決勝のALL BLUE戦も先行を許したが、ヘンダーソンの高さをいかして徐々に流れをたぐせての逆転勝ち。リバウンドやルーズボール、ディフェンスなど球際で日影の粘り強さも光っていた。トーナメントを勝ち切った「自信」でチームは弾みがつく。9月には日本バスケットボール協会が主催する『JAPAN TOUR 2021 OPEN Vol.7 in TACHIKAWA』で、初めて優勝も飾ったほどだ。ローマを行きを目前にして「非常に良い仕上がりで大会を迎えられそうです」と、日影はチーム状況の良さに胸を張る。

フィジカルから2ポイントを打つ意識へ
 では、HIU ZEROCKETSはどのように世界と戦うのか。現時点で対戦相手は未定。14日に抽選が行われるという。佐藤はまず「国内とは全く違う戦いになる」という意識をチーム全体で共有したうえで、Red Bull Half Courtの独自ルールであるランニングクロックを踏まえて「ターンオーバー」をどれだけ減らせるかに言及。残り2分までクロックはボールデッドになっても止まらないため、ミスを最小限に、素早い攻撃へつなげていくこと目指すという。

 そして攻撃で鍵を握るのは、2ポイントだと言う。Japan Finalではヘンダーソンらのフィジカルがアドバンテージになっていたが、世界に出れば、それも見込めない。どれだけ外からシュートを打てるのか。GM兼テクニカルアドバイザーを務めるJIROのサポートも得ながら、トランジションやクローズアウトシチュエーションなどの様々な練習を通して佐藤は「各々が2ポイントを打つ意識を持つ。特にトランジションで打つ準備をするというアプローチがだいぶ変わってきました」と明かす。また日影も新たな取り組みをこう話した。

「空いているときは打たないといけない。と言うか、打たなければ世界レベルではシュートを打つシチュエーションが少なくなると思います。だから、2ポイントは積極的に打っていこうとチームで意識付けをしています」

「記念受験ではなく」本当に勝負する
 日本勢として初の『Red Bull Half Court World Final』で、HIU ZEROCKETSはどこまで爪痕を残せるのか。フィジカルで1対1を軸としたJapanを制した3×3から、トランジションで2ポイントを打つスタイルを取り入れた新たな彼らが楽しみである。FIBAのWorld Tourとは違った大会になるが、コロナ禍で日本から国際大会へトライできない状況が続く中、4人が結果を残すことで、国内シーンで切磋琢磨するボーラーたちの刺激にもなるだろう。ZEROCKETSのメンバーは、強い意気込みを胸にローマへ渡る。

「僕たちは世界大会へ記念受験ではなく、本当に勝負に行きます。練習中から常にチームで言い続けていることで、死に物狂いでPlay Hardに戦っていきたいです。PREMIERで上手くいかなかったチームがここまで来れて、さらに世界でどこまで進化するのか。一緒に見ていただいて、ワクワクしていただけたらと思います」(佐藤)

「日本にもレベルの高い3×3の文化があります。だから、そういった土壌があることを世界にアピールしたいと思っています。そのために良い結果を残して、爪痕を残していきたいです(日影)

「選手たちが成長したことでJapan Finalは優勝できましたが、世界大会ではさらにチームケミストリーを作って力を出せるかが、勝つ鍵だと思います。World Finalをきっかけに今、強制的にチームがさらに次のステップに上がる意識になっていますので、今から大会が楽しみですね」(JIRO)

この世界一決定戦の最新情報は、是非『Red Bull Half Court』の公式Instagramをチェックして欲しい。ローマでHIU ZEROCKETSが「Play Hard」に戦う姿を期待しよう。

Red Bull主催の3x3世界一決定戦へHIU ZEROCKETSが挑む

TEXT by Hiroyuki Ohashi

Red Bull Half Court 公式Instagram

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