• COLUMN
  • 2019.12.13

代々木公園での“団結”

この世界の自由の象徴、そのひとつがストリートボールです。
そしてそのストリートボールの日本における象徴、それが代々木公園「ALLDAY 5ON5 BASKETBALL TOURNAMENT」です。今年は10月に開催されました。

毎年パリで行われる現代ストリートボールの頂点「QUAI 54」と同じく、JORDAN BRANDが全面サポート。2日目の本選トーナメントでは、同ブランドが唱えるメッセージ“UNITE”が、コートでもゴールでもバナーでも、最後掲げられたチャンピオンパネルでも、高らかと宣言されていました。

そしてその宣言通り、この日はALLDAY史上、そして日本のストリートボール史上でも、最も我々がUNITE=団結した記念すべき1日となったのでした。

自由の象徴ALLDAY。それは2005年の第1回目から。

14年変わらぬ大前提は「年齢・性別・国籍・キャリア及びカテゴリ一切不問の完全オープンエントリー制」。思い返せばそこでずっと行われてきたのは、やはりUNITE=団結でした。

バチバチの睨み合い、擦り傷上等のタフゲーム、微妙な判定に立ち上がる両陣営、毅然としたレフリー、騒然となる観客、場をととのえるMC。ザワザワしてガチャガチャな空間、それでも全員で団結しています。まぎれもなく。

では何をするために団結しているのか、それは“ALLDAYを全うする”ことです。もっといえば“我々の愛するバスケットボールを全うする”ことに、会場中が一致団結しています。ただ、相手チームに、チームメイトに、このゲームに、代々木公園に、敬意を払えない選手や観客は永久に除外されます。それも2005年の第1回目からのこと。

団結の場所ALLDAY。2019年に新たな領域へ到達しました。

本選トーナメントはいうまでもなく、ALLDAYを全うすることに完全コミットした猛者達の祭典です。全チーム、取り囲む観衆、ヒリヒリした空間、言わずもがな今回も凄かった。

そして午前中のキッズクリニック。
近年のALLDAYでは行われていませんでしたが、子供達が代々木のメインコートを陣取る時間が到来。BANG LEE氏の聞く側を惹きつける語り口、バスケットボールの自由さと厳しさが織り込まれた独創的なメニューの数々に、参加した子達はもちろん、観客にとってもとても見応えがあるコンテンツでした。

その一報が届いた時に“ついに来た”、そう皆が思った14年目にして初の開催「ガールズトーナメント」。
3×3の影響もあり、この数年で認知も人気も実力もキャラ立ち具合も、向上著しい女性BALLERS。満を持してのALLDAY登場です。

“ALLDAYに出るのが秘かに夢だった”。そう呟いたのは一人や二人ではありません。それはALLDAY側も同様、ついに合流。全員お揃いの「AIR JORDAN 34」は勇敢な彼女達への敬意の証です。

優勝チーム「#moon」の蛍光イエローのTシャツが、太陽が沈んだコートを月に代わって照らしていました。

さらに、2019年の日本音楽界の一大トピック、7年ぶりに復活したNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDまでもが、マイクロバスごと代々木コートに降臨。

全く異なるスタイル・価値観の8MCが、理想のHIP HOPを全うするために団結。今回のALLDAYのテーマと完全に一致した最高の客演でした。

日夜行われているピックアップゲーム。
今となっては夢か幻か、ALLDAY 2019 AUTUMN。
どちらも等価に尊くて、「代々木公園バスケットボールコート」という文化史に全て刻み込まれていきます。

JORDAN BRANDが掲げる“UNITE”を、あのバスケットボールの神様もきっと望んでいるように、
静かに枝を広げる代々木コートの守り神たちも、我々の団結を優しく見守ってくれていると信じています。

TEXT by DJ MIKO

JORDAN

ALLDAY

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