『宇都宮 3×3戦記』2022年開幕戦は、セルビアの新王者が主役に
2022年春――宇都宮に世界最高の舞台が帰ってきた。コロナ禍や2021年の東京五輪を経て、5月14日15日に「FIBA 3×3 World Tour Utsunomiya Opener」が、二荒山神社バンバ広場で開催された。World Tourの開幕戦として“Opener”という名称が初めて付き、強豪がズラリと集結。シーズン優勝決定戦「Final」に匹敵するハイレベルな戦いが繰り広げられた(所属、名称等は当時のまま)。
12チーム中8チームが世界ランキングTOP10
宇都宮で初開催となった開幕戦には、世界中から猛者たちが一堂に会した。世界ランク1位、セルビアのUb(ウーブ)を筆頭に、2021シーズンのFinal覇者であるLiman(リマン)や東京五輪の金メダリストを擁するラトビアのRiga(リガ)、同五輪に出場した選手を擁するオランダのAmsterdam(アムステルダム)など、本戦の全12チーム中8チームが世界ランキングTOP10に名を連ねた。
そんな中、開幕戦を制したのはUbだった。前シーズンにNovi Sad(ノビサド)で過去4度のクラブ世界一に輝いたDejan Majstorovic(デヤン・マイストロヴィッチ)が加入し、Strahinja Stojacic(ストラヒニャ・ストヤチッチ)やMarko Brankovic(マルコ・ブランコビッチ)らと融合。5人制から転向したNemanja Barać(ネマニャ・バラッチ)を迎えて、幸先のスタートを切ったのだ。
MVPのStojacicは「ワールドツアーマスターズは非常に良い大会なのでとてもいい気分です」とコメント。この優勝を機に、彼らは初のクラブ世界一まで駆け上がる。
地元で初勝利ならずも、Utsunomiyaが善戦
一方で、日本勢は4チームが出場したものの、2日目の決勝トーナメントへ進出したチームは現れなかった。開催国枠としてTokyo(TOKYO DIME.EXE)、Shinagawa(SHINAGAWA CC WILDCATS.EXE)、Asakusa(3×3.EXE PREMIERのリーグ登録選手から選抜された若手有望株チーム)の3チームが予備予選でしのぎを削り、Tokyoが本戦の予選に駒を進めたが、RigaとAmsterdamに完敗した。
また、開催都市枠として本戦の予選に挑んだUtsunomiya(UTSUNOMIYA BREX)も好ゲームを見せたが、世界ランク3位のLimanや、同6位となるリトアニアのSakiaiに敗戦。ただコロナ禍で、世界最高峰から2年間も遠ざかり、齊藤洋介(YOSK)が「また面食らってしまうかもしれない」と心配した中で、チームはディフェンスから機動力のあるオフェンスで主導権を握る時間帯も作った。地元開催のMastersで初勝利は叶わなかったが、YOSK、飯島康夫、Dušan Popović(ドゥサン・ポポビッチ)に新加入のDušan Samardžić(ドゥサン・サマルジッチ)を迎えたUtsunomiyaは、このあと「目標の世界ランクTOP10入り」を目指して、海外転戦に繰り出していった。
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●3年ぶりに日本で3×3世界最高峰の戦い……待望の開幕戦に思うこと(2022.05.25)
【最終順位】
2022 Utsunomiya Opener(リンクは外部リンク/FIBA 3×3)
【UOQT2開催概要】
FIBA 3×3 Universality Olympic Qualifying Tournament 2(UOQT2)
・日時:2024年5月3日(金・祝)~5月5日(日)
・場所:ライトキューブ宇都宮(大ホール)、宮みらいライトヒル
・詳細:(リンクは外部リンク/FIBA 3×3)
・チケット、イベント情報等はこちら
>>(リンクは外部リンク/大会公式)
・主な放送予定
BS松竹東急(BS260ch・全国無料放送/当日の大会ハイライト)
5/3(金)、4(土)23:30~24:30、5/5(日)23:00~24:00
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TEXT by Hiroyuki Ohashi