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  • 2024.05.01

『宇都宮 3×3戦記』2019年の晩秋、セルビアの雄が4度目の世界一

東京2020オリンピックを翌年に控えて、2019年晩秋の宇都宮は熱気を帯びていた。コロナ禍のため、その開催は2021年に延期されたが、五輪デビューを飾る3×3に対して世界の注目が集まっていたことは間違いないだろう。当時、3×3日本代表のオリンピック出場に関しては喜び半分の発表もあったが、一夜開けた3×3クラブ世界No.1を決める優勝決定戦は競技の本質を教えてくれた(所属、名称等は当時のまま)。

Novi Sadが4度目のクラブ世界No.1に
 11月2日3日に、2019シーズンの優勝決定戦「FIBA 3×3 World Tour Utsunomiya Final」が二荒山神社参道バンバ広場で開催された。過去3年は、レギュラーシーズンの数ある大会の1つだったが、この年はその上位12チームだけが出場資格を持つ大一番だった。この開催に先立ち、同1日には東京オリンピック2020に出場する8チーム中4チームが世界ランキングに基づき発表されるイベントも開催された。日本は男子代表が開催国枠でオリンピックへ切符を手にした一方で、女子代表が最終予選に回るのも正式に決まった。正直言って喜びは半分だったが、一夜開けて世界のトップオブトップの戦いを目の当たりにすると、そんな思いも一蹴された。むしろ、競技の本質を教えてくれたのだ


 Finalは、予選のオープニングゲームから過去3度の世界一を誇るNovi Sad(ノビサド)が敗れる展開からスタート。12チーム中8チームがそのシーズンのMastersで優勝するなど混戦模様を予感させたが、チャンピオンボードを掲げたのはそのNovi Sadだった。1勝1敗で辛くも予選を突破すると、準々決勝でリトアニアのŠakiai(シャケイ)、準決勝でラトビアのRiga(リガ)を破り、決勝ではアメリカのPrinceton(プリンストン)に21-17でKO勝ち。MVPのTamás Ivosev(タマス・イヴォセフ)は、「どのワールドトーナメントにおいても2日目のほうが良い試合ができていることが、いつものことなのです。今日の試合はまさに僕たちの力を見せられた試合だったと思います」と事もなげに言った。

勝者であり続ける理由…「彼らのメンタル」
 チームとしては、通算4度目のFinal制覇。Dusan Bulut(ドゥサン・ブルト)やDejan Majstorovic(デヤン・マイストロヴィッチ)、Marko SavićBulut(マルコ・サヴィッチ)は自身3度目の頂点になった。当時、コーチを務めたDanilo Lukic(ダニーロ・ルキッチ)に寄れば、彼らの練習時間は1日じつに6時間。勝者であり続ける理由を説いたLukicの言葉はいまでも忘れない。

「正直言って、(World Tourは)どのチームも勝つ可能性があって、どのチームもトーナメントで優勝する可能性があって、どのチームだって1シーズンならチャンピオンになる可能性があります。ただ(2014年の優勝から)6年続けて(世界のトップチームであり続ける)ことは彼らの中になにか特別なものがある証拠です。特別なものは決してバスケボールのスキルではなく、やっぱり彼らのメンタル。頭の中に俺たちは“覇者”なんだ、という想いがあるから、このような結果が残せているんだと思います」

 そんな最強チームは、2020シーズンに終焉を迎えた。だが、そのDNAが現世界王者のUb(ウーブ)に受け継がれていく。

 2022年の模様は近日公開――

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 【最終順位】
2019 Utsunomiya Final(リンクは外部リンク/FIBA 3×3)

【UOQT2開催概要】
FIBA 3×3 Universality Olympic Qualifying Tournament 2(UOQT2)
 ・日時:2024年5月3日(金・祝)~5月5日(日)
 ・場所:ライトキューブ宇都宮(大ホール)、宮みらいライトヒル
 ・詳細:(リンクは外部リンク/FIBA 3×3)

 ・チケット、イベント情報等はこちら
  >>(リンクは外部リンク/大会公式)

 ・主な放送予定
  BS松竹東急(BS260ch・全国無料放送/当日の大会ハイライト)
   5/3(金)、4(土)23:30~24:30、5/5(日)23:00~24:00

『宇都宮 3x3戦記』2019年の晩秋、セルビアの雄が4度目の世界一

TEXT by Hiroyuki Ohashi

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