「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」を機にバスケ熱がより一層盛り上がった沖縄。その中で、多様なバスケットボールを地元の子どもたちに届ける「PICK UP PLAYGROUND SUMMER CAMP OKINAWA 2023」（主催：一般社団法人ピックアッププレイグラウンド）が、8月23日から9月2日にかけて開催されました。バスケットボールでつながったひと夏を振り返ります。今回はDAY8のNew Balance Basketballをレポートします。

　9月1日、スーパースポーツゼビオ イーアス沖縄豊崎店で「New Balance Basketball in iias court」が開催されました。ショッピングモールに設置された特設コートに、3人のゲストが登場してイベントを盛り上げ、道行く人々が足を止める姿もありました。

　まずイベントには、3×3日本ランク1位の齊藤洋介選手が出演し、バスケットボールクリニックで子どもたちにスキルを伝授。続いてプロフリースタイルバスケットボーラーのBUG!?(バグ)さんが登場し、フリースタイルバスケットボールのパフォーマンスを披露したほか、子どもたちとフリースロー対決に挑みました。そしてトリを飾ったのは、ストリートボーラーのYUKKEさんと地元ボーラーによる1on1大会。会場を沸かせる熱いプレーが何度も飛び出しました。

　そんなバスケ盛りだくさんの時間を終えて、「子どもたちの皆さんに出会えて、パワーをいただきました」と振り返ったのは齊藤選手です。ハンガリーで開かれた3×3の国際大会から帰国してすぐに沖縄入り。疲れもあったでしょうが、それを吹き飛ばす収穫があったようです。

「世界大会を回っている最中でも子どもたちと一緒にバスケができたり、指導できたり、柔軟に対応できるのがプロ3×3選手の良いところだと思います。シーズン中は常に戦い続けているので、このような場はとてもありがたいです。参加してくださった皆さんの熱心な姿を見ると、初心に帰ることができるので、このような機会は大事にしています」

　また、齊藤選手は3ｘ3の試合やクリニックで国内外を飛び回る中で、沖縄も印象深い土地のひとつになったようです。バスケットボール王国と言われるだけあって、そのバスケ熱を「非常に熱い」と感じたとのこと。クリニックに参加した子どもたちについては「個人の技術は他県に比べても高いと感じました。身体能力も高いです。スペースのない中でどのように自分を活かし、チームの中で個人の技術を活かしていけるかが（試合で活躍する）ポイントだと思います」と、話しました。

　一方、イベントで「ひとり一人のボーラーの皆さんに僕なりのバスケットボールをお伝えできたと思います」と振り返ったのは、YUKKEさんです。８月26日に出演したPICK UP PLAYGROUNDをはじめ、様々なイベントで地元ボーラーと交流してきましたが、この日もYUKKEさんらしいスピーディーなドライブを繰り出すなど手加減なしで、向かってくるどの相手もぶち抜きました。そんな変わらぬ姿には、彼なりにSUMMER CAMPへ参加した思いが込められていました。

「僕は今回サマーキャンプに参加されている（他のゲストの）皆さんと違って、特別なものを持っていませんが、誰よりも勝ちたい気持ちを持ってバスケットボールをしています。僕なりにこの思いを伝えれたらと思って参加させていただきました」

　ただ、YUKKEさんはプレーを通して自分の思いを伝えただけでなく、逆に地元のボーラーたちが真剣にプレーする表情などを見て、刺激も受けたそうです。「プレー中は良い意味で内気なイメージでしたが、内気な中からバスケットボールへの情熱や楽しさが凄く伝わってきました」と、明かしました。

　ゲストの皆さんにとって、バスケットボール王国で過ごしたひと時は、今夏のハイライトになったことでしょう。

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3x3世界大会帰りの齊藤洋介選手もやってきたNew Balance Basketball in iias court

TEXT by Hiroyuki Ohashi

PHOTO by Nobuhiro Fukami