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  • 2021.10.06

TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE PLAYOFF Report

さて、この約1ヶ月の間に突っ走った日本初の5on5ストリートボールのリーグ戦、“TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE” もとうとう最終決戦へ!本来であれば7月からの開幕予定で準備が進行していた本リーグもコロナ禍の影響で随分と後ろ倒しになってしまったが、それでも9月から参戦10チームと共にレギュラーリーグを4戦展開し、晴れて予選リーグを突破した4チームによるプレイオフトーナメントを去る10月3日(日)に実施!今回の記事では、このプレイオフで展開された4つのゲームをレポートしよう!

9月の間に4戦展開されたレギュラーリーグの中で、参戦10チームを2つのブロックに分けての総当たり戦を実施し、各ブロック予選の上位2チームずつ計4チームが今回のプレイオフへの出場権を獲得というレギュレーションで進行してきた今シーズンの “TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE”。その結果は先に公開されている通り、BLOCK AではUNDERDOG(4勝0敗)が無敗で首位通過し、そのUNDERDOGにだけ黒星をつけられたS.H.U SENDAI(3勝1敗)が2位通過。BLOCK BではTeam-S(4勝0敗)が全勝フィニッシュで1位通過となり、CRAYONが(3勝1敗)で2位通過となった。この日のプレイオフでは、まずはBLOCK A首位のUNDERDOGとBLOCK B2位のCRAYONが激突し、続いてBLOCK B首位のTeam-SはBLOCK A2位のS.H.U SENDAIを迎え撃つ。それぞれのゲームの勝者は決勝戦へ、敗者は3位決定戦へと進むこととなる。

まずは注目の初戦!BLOCK A首位のUNDERDOGと、BLOCK B2位のCRAYONによる一戦からのスタートだ!ロスターを見れば、UNDERDOGはここまで負けなしで好調が続いてるレギュラーメンバーたちに加えて、今シーズン初めて青木太一(#5 TAICHI)を起用。一方のCRAYONも、予選リーグで唯一の黒星となったゲームに不在だった#10 Mattが満を辞して登場。惜しくもこの日もRyan Tanaは不在であったがここまでチームを牽引した絶対的エースの#3 Spencerも揃い、お互いにフルメンバーと呼べる布陣での激突だ。ゲーム序盤から、拮抗した攻防が続き、前半終わっても17-15とワンゴール差でCRAYONリード。後半に入ってもタイトなやり合いが続いたクロスゲームで、残り10秒切ってからもどちらに傾くか分からないような接戦だった。決定的に勝敗を分けたのは、まさにゲームの最後の最後。残り1秒を切って放ったUNDERDOG #3 NAOYAに3Pに対してCRAYONにDFファールのコールがあり、フリースロー3本を得たUNDERDOG。ただこの時点でUNDERDOGは、27-23と4点ビハインドの状況でもうあとがない。1本目、2本目と沈めて27-25の2点差。ゲームタイムは残り0.1秒、フリースローも残すところあと1本。最後のチャンスをかけてUNDERDOGが選択したのは、3本目のフリースローをわざと失敗し、そのリバウンドのプットバックを決めることで同点からの延長戦を狙ったようだった。わざと外れるように放ったフリースローは、リバウンダーの左サイドに位置した#8 DAISUKEが見事に掴みプットバックを狙うも、なんとこれがリングに嫌われてタイムアップ。27-25のワンゴール差でCRAYONが接戦をものにして決勝戦進出を決めた!CRAYONは、#10 Mattが3P含む11得点、次いで#3 Spencerが7得点、#4 TOMOKIもフリースロー3本含む5得点と躍動。一方、UNDERDOGはチームで3Pが0本成功というアウトサイドの苦戦がスタッツにも現れた。ここまで好調だったアウトサイドシュートが奮わなかったこと、そのためにリムプロテクトの強いCRAYONに対してインサイドでのアタックが無闇に増えてしまったことが敗因に繋がってしまったように感じた。#8 DAISUKEが8得点、#1 JUONが6得点。ここまでチームで毎ゲーム30点以上スコアしてきたUNDERDOGを、CRAYONが初めて20点台で抑えた好ゲームだった。

続くGAME2では、BLOCK B首位の横濱Team-Sと、BLOCK A2位通過のS.H.U SENDAIの一戦!Team-Sはここまでのレギュラーリーグとロスターには大きな変更はなく、一方のS.H.U SENDAIは開幕戦以来にチームリーダーの#1 TAKAが登場。CRAYONとUNDERSOGのクロスゲームを観た直後だったこともあり、もちろんこのゲームも楽しい接戦になるのだろうと予想するも、これが大きく裏切られてしまい終始S.H.U SENDAIがリードする展開となった。10分の前後半でS.H.U SENDAIが24得点スコアする一方で、Team-Sは僅か12得点に留まり、ここまでチームのスコアリングリーダーであった#6 GENYAもこのゲームでは3得点に終わった。S.H.U SENDAIはというと、#3 YUKKEが3P2本を含む7得点、#5 OTEが3P含む5得点、#2 SSMが4得点、また出場したほぼ全てのボーラーが得点をあげ、危なげなく決勝戦進出を決めた。この結果、続く3位決定戦ではUNDERDOGとTeam-Sが、そして決勝戦ではCRAYONとS.H.U SENDAIの対戦が決定する。

UNDERDOGとTeam-Sによる3位決定戦では、お互い初戦の固さを修正し、ベンチメンバーも総動員で挑んだ一戦となった。しかしながら、共に優勝を視野に入れたシーズンを戦ってきたこともあり、準決勝を落としたショックもひとしおだったことだろう。残念ながらエナジーが高まりきったゲームとはならず、若さとチーム力で一歩優ったUNDERDOGが24-17で快勝した。UNDERDOGは若干18歳の新エース #1 JUONが6得点、#5 TAICHIが5得点、#3 NAOYAと#6 TAKAがそれぞれ4得点。Team-Sは#6 GENYAが6得点、次いで#7 スーパーマーシーが4得点。お互いにレギュラーリーグを無敗で勝ち上がり、今シーズンの “TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE” の盛り上がりを牽引したチームたちであっただけに、この結果は心底悔しいものとなったことは想像に難くない。共に長い歴史を築いているチームにとって、このリーグの今回の結果がさらなる高みを目指すきっかけになって欲しいと願う。

そして迎えた “TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE” の決勝戦!カードはCRAYONとS.H.U SENDAIの一戦!予選ブロックが異なる両チームのため、今シーズン初の対戦だ。CRAYONはここまで必勝パターンと言ってもいいスタイルでS.H.U SENDAIに襲いかかる。やはり得点源は210cmの#10 Matt、そしてエースシューターの#3 Spencer、そしてセカンドチャンスを#8 Amritが狙っているし、ウイングマンとして #4 TOMOKIも存在感を発揮してきた今シーズンだ。CRAYONのオリジナルメンバーでもある#9 Lonoもゲームごとにコンディションを上げてきていて、この日も見事なプルアップジャンパーを沈めていた。メンツもコンディションも集中力も申し分なかったCRAYONであったが、それをさらに上回ったのが今回のS.H.U SENDAI!のちにS.H.U SENDAIのリーダー#1 TAKAが「みんなが欲を殺して任務を遂行」と表現していたが、なるほどそういうことだったのかというプレイっぷり!明確にプレイの担当を分けて挑んだこの決勝戦で、とにかくスコアを任されていたのが#2 SSMと#3 YUKKE。#2 SSMは3Pを3本決め切り16得点の大活躍!ここまで得点王への道をひた走っていた#3 YUKKEも3P含む9得点と、S.H.U SENDAIの攻撃力を大きく支えた。一方で、DFやリバウンド、ルーズボールなどスタッツに残りづらい役割を遂行したのが#1 TAKAや#4 山ノ内ジャン、また#5 OTEや#7 ジャズや#8 NAOといったメンバーたちだ。エナジーが溢れすぎて自分たちで壊してしまったゲームを何度も経験してきたS.H.U SENDAIの最新の仕上がりは見事な集中と連携だった。その結果、サイズでは圧倒的に不利であったCRAYONに対して31-24で競り勝ったS.H.U SENDAIが、 “TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE” にとっての初めてのチャンピオンに決定だ!個人的な意見だが、シーズン通しての得点王に#3 YUKKE、そしてFINAL MVPには#2 SSMを選出していい仕上がりだったと思う。唯一、関東以外からの参戦となったのがこの仙台の代表であるS.H.U SENDAIで、遠方からの参戦を続ける苦労があっただろう。このチームを見事にまとめたリーダーの#1 TAKAと、それを支えたファミリーたちにも賛辞を送りたい。

さぁ、というわけで約1ヶ月に渡ってお送りしてきた日本初の5on5ストリートボールのリーグ戦、“TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE”、いかがだっただろうか?もちろん「自分も出たい!」や「生で観たい!」といった数々のリクエストがあることだろうし、当事者の自分たちも「まだまだこんなもんじゃないんだよな。次はもっとこうしたらいいよな」ってもちろん思ってます。コロナ禍で国内のストリートボールゲームも寂しい状況の中にやれたことの喜びだったり手応えはあるんだけど、自分個人としては「今年無理にでもやって、来年以降につなげたい」っていう思い一心で向き合ってきたシーズンでした。今できることには限りがあっても、この先にある未来は無限だからさ。今やっとかないと。信頼できる仲間とチャンスをくれる仲間と、無理矢理にでも今スタートさせたかったリーグがこれで、そして今後また新たに紡いでいくゲームとして期待できるのがこの “TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE” なのかなってオレは思ってます。SUMMER LEAGUEも終わったんで、これで今年の夏はおしまい。次の夏が来る頃に、是非またやりましょう!またね!

TOKYO STREET SUMMER LEAGUE 予選ラウンドのReportはこちら→ 予選ラウンドのReport

TOKYO STREETBALL SUMMER LEAGUE PLAYOFF Report

TEXT by MC MAMUSHI

予選ラウンドの試合結果はこちら!

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