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  • 2022.03.11

世界大会の切符を懸けた大一番……『3×3 Super Circuit 2022 FINAL』開催へ

昨年12月からはじまった『3x3 Super Circuit 2022』も、いよいよ今週末のFINALでフィナーレを迎える。予選ラウンドを突破した7チームと、ワイルドカードを制した1チームの計8チームの中から、どこが優勝し、世界大会への切符をつかむのか。LIVE配信も決定している大一番を前に、ゲームプログラムとして本稿をご覧いただきたい。

8チームによる優勝争い
 いよいよ3月13日(日)に『3x3 Super Circuit 2022 FINAL』が東京・新木場にあるF1 STUDIOで開催される。今大会には、昨年12月から国内7都市で行われた予選ラウンドを突破した7チームと、3月12日(土)に行われるワイルドカードを勝ち上がった1チームの計8チームが出場。1発勝負のノックアウトトーナメントで優勝が争われる。チャンピオンチームには、2022シーズンの3x3クラブ世界No.1を決めるツアー大会『FIBA 3x3 World Tour Masters』につながる『FIBA 3x3 Challenger』の出場権が与えられる(※)。
 あいにく新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、2日間ともに無観客試合で行われるが、FINALの模様はFLY MagazineのYouTubeチャンネルにてLIVE配信が決定。MC MAMUSHIとDJ MIKOのセットによって、全7試合が余すところなく届けられる。ここで、出場チームの顔ぶれをチェックしていこう。

経験値と機動力が融合のTOKYO DIME
 Round.1 TOKYOを突破したTOKYO DIME。過去に3x3日本代表で活躍した鈴木慶太(#7/183cm)、小松昌弘(#70/191cm)のベテランたちが2人の20代をリードし、その良さを引き出している。一人は、対空時間の長いジャンプ力で“空中音痴”の異名を持ち、得点を量産する西畝優(#99/172cm)。もう一人は、鋭いドライブが売りの東野恒紀(#98/182cm)だ。FINALでは、東野に代わって伊森響一郎(#98/187cm)がロスター入りするため、4人そろって初の公式戦になるものの、彼は2021年の3x3日本選手権(当時WILL)で準優勝を経験するなど、成長株の24歳。新旧メンバーの融合したNEW TOKYO DIMEに期待も膨らむ。鈴木が「もう一度、ワールドツアーで戦いたい」というように、3年ぶりの世界大会へ向けて道を切り拓くことができるか。

泥臭く戦う福岡のYUWA MONSTERS
 Round.2 OITAを制した福岡のYUWA MONSTERS。2021年生まれの設立間もないチームであるが、コート上でハッスルし続ける姿が印象的だ。チームを引っ張る阿刀秀嗣(#6)は「ルーズボールを頑張る。リバウンド頑張る。そういった泥臭い部分を全員が同じ強度でやれるところが一番の強み」と明かす。ただ、FINALには萩原脩斗(#12/188cm)と金子陸(#16/183cm)が予選から引き続き出場する一方で、2名のエントリー変更をして臨むことに。阿刀と小川真弘に代わって、喜瀬文利(180cm)と稲盛綱城(173cm)がロスターに入る。チームとして球際で粘り強く戦い、地元の名門・福岡大附属大濠高校出身の金子が得意とする2ポイントシュートに結びつけて、今大会を沸かせたい。

威圧感のあるSolviento Kamakura
 Round.3 KANAGAWAを勝ち上がったSolviento Kamakuraは出場チーム中、最も高さのあるチームだ。平均身長191cm。梅林聡貴(#11/198cm)、及川啓史(#2/188cm)、清水隆亮(#24/191cm)、菊池亨(#35/187cm)という威圧感のある4人が並ぶ。全員が2ポイントシュートを放ち、ドライブやピック&ロールを仕掛けられることも彼らの強みだ。昨年は、我慢が出来ずにチームが崩れてしまう試合があったものの、梅林がキャプテンとなって、変化の兆しも見えてきた。Round.3で本人も「審判に文句を言ってしまいそうな選手がいても、みんなで止められるし、崩れ切らない。この大会を通じて成長できました」と手ごたえを感じていた。2月27日の3x3日本選手権も準優勝。チームとして2年ぶりの世界大会へ出場権をつかむために、さらに成長できるか。

『強いチーム』になれるかSHINAGAWA CC
 SHINAGAWA CCは、Round.4 CHIBAを越川和紀(#24/180cm)、竹田寛人(#48/196cm)と、藤沢宏隆(#10/187cm)、ブラ・グロリダ(#55/195cm)という新戦力がかみ合って、勝ち切った。今まで運動量を武器にテンポよく攻め込むスタイルを貫きながらも、あとひと押しができずにいたチームに、足りなかったピースがはまった印象である。そして、この良い流れを藤沢とグロリダに代わってロスター入りする、加藤穂高(#16/184cm)と佐藤智也(#9/179cm)がつないでいくだろう。キャプテンの越川が語る「僕らはありがたいことに『良いチームだよね』と周りの方から声をいただきます。でも、まだ結果は何も残せていません。だから、3月のFINALでは強いチームに勝って『良いチームだし、強いチームだよね』と言われるようになりたい」という言葉を、4人で実現できるか注目だ。

平均年齢22歳のBEEFMAN NEXT
 BEEFMAN NEXTはRound.5 IBARAKIで勝ち切ってFINALへ駒を進めた。Round.4 CHIBAでは予選プールで敗退したが、改田拓哉(#2/176cm)や葉山郷(#14/172cm)ら平均年齢22歳のフレッシュな4人で2度目の挑戦を成功させた。そして予選からロスターを変更をして迎える今大会もアグレッシブな攻防が期待できそうだ。新たに拓殖大学3年生の益子拓己(#42/183cm)と、同大出身の23歳、杉野晴輝(#41/194cm)が加わった。益子は大学のリーグ戦で3ポイント王になるほどのシュート力があり、杉野はインサイドだけでなく、アウトサイドの技量も合わせ持つ。ともにBEEFMANでこれまで3x3に取り組んだ経験があり、3月6日のRound.7 TOKUSHIMAにBEEFMANの一員でプレー。改田、葉山との組み合わせは初となるが、初戦に勝てば勢いづきそうだ。

関西名物NINJA AIRSが狙う「ワンチャン優勝」
 関西の名物チームであるNINJA AIRSがRound.5 KYOTOを突破した。エース・柏尾耕資(#3/178cm)も「関東のチームとほんまにやりたい。そういうきっかけが欲しかった」と話すだけに、FINALへ気合十分だ。そして、これまでチームとしてバスケを楽しむことが最も大事であったが、今シーズンは「結果にもこだわります。楽しみにしててください」(柏尾)と勝利に対しての気持ちも強い。「ワンチャン優勝」に向けて、まずは柏尾が2ポイントシュートを沈めることがポイントになりそうだ。そうすればスペースが広がり、仲西佑起(#7/191cm)、沼崎弘貴(#13/177cm)、大野一星(#30/190cm)の仲間たちと、動きの量とコンビネーションでどんどんアタックすることができる。賑やかなNINJAが仕掛ける術の効果が楽しみだ。

優勝候補筆頭の王者UTSUNOMIYA BREX.EXE
 予選ラウンド最終戦となるRound.7を制したのは、2021年度の国内主要大会で3冠を成し遂げたUTSUNOMIYA BREX.EXE。齊藤洋介(#11/187cm)、飯島康夫(#7/184cm)、Dušan Popović(#5/193cm)、成瀬新司(#55/187cm)の4人は、2月27日の3x3日本選手権で初優勝した余韻も冷めやらぬまま四国へ遠征し、風が吹き荒れるコンディションもはね返した。来るFINALでは3週連続の転戦となるが、今年1月に成瀬が新加入し、Popović が合流して間もない中で、実戦を重ねられることは、チームにとってプラスに働くようだ。齊藤は「試合をすることが自分たちの成長につながる方法」と話している。目標である「日本一を獲得して世界に出ていくこと」を叶えるためにも、激しいディフェンスと連係をさらに磨いて頂点を目指す。

FINALのラスト1枠懸けた争い
 予選ラウンド突破はならずとも、12日(土)に行われる敗者復活戦としてワイルドカード(WC)が行われる。Round.1からRound.7のいずれかに出場して1位を逃したチームであることを条件にエントリーを募り、12チームが出場する。3チームずつの予選プールで総当たり戦を行い、各プール1位による準決勝と決勝を制したチームへ、FINALのラスト1枠が与えられる。激戦必至が予想される中、注目はとりわけ4チームある。UTSUNOMIYA BREXに所属するDušan Popovićとの双子・Lazar Popovicが加入したBEEFMANや、先日の日本選手権4強のDominite、また同選手権で悔しい結果に終わったTSUKUBA ALBORADAやSENDAI AIRJOKERは是が非でも勝ちたいところだろう。WCのLIVE配信は行われないものの、大会公式SNSで勝者は発表する予定だ。

LIVE配信は13日14時30分スタート
 8チームによるFINALの組み合わせは下記の通りだ。優勝候補の筆頭はUTSUNOMIYA BREXだろう。それをライバルたちが食い止められるか。世界大会の切符を懸けた大一番は、熱戦の連続であること間違いなし。13日14時30分(予定)よりLIVE配信を、是非お見逃しなく。

【対戦カード】
14:30 ライブ配信スタート
15:00 GAME1 TOKYO DIME vs YUWA MONSTERS
15:25 GAME2 SHINAGAWA CC vs ワイルドカード
15:50 GAME3 Solviento Kamakura vs NINJA AIRS
16:15 GAME4 BEEFMAN NEXT vs UTSUNOMIYA BREX.EXE
16:40 Semi Finals 1
17:05 Semi Finals 2
17:50 Final

※国際バスケットボール連盟(FIBA)の判断により『3x3 Super Circuit 2022』の主催者が確保予定の『FIBA 3x3 Challenger』が中止になった場合は、出場権も無くなる見込み。

『3x3 Super Circuit 2022』は後半戦へ……BEEFMAN NEXTとNINJA AIRSがFINALの出場権を獲得

TEXT by Hiroyuki Ohashi


https://handoff-all.jp/2021/11/25/3x3sc22/

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