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  • 2022.07.21

「Alpen TOKYO × アンダーアーマー」岸本隆一と鵤誠司がトークでクロスオーバー

2021-22シーズンのBリーグファイナルから1カ月余りが経った6月9日、東京・新宿のAlpen TOKYOでアンダーアーマーによるバスケットボールイベントが開催された。イベントに登場したのは岸本隆一(琉球ゴールデンキングス)と鵤誠司(宇都宮ブレックス)。ファイナルで激突し、明暗を分けた2人が再び顔を合わせることとなったが、真剣勝負を繰り広げたコート上とは異なり、笑顔が飛び交う穏やかな1時間となった。

 会場には、応募者の中から抽選で選ばれた20人の観覧者が集結した。司会進行を務めたのは、東京オリンピックをはじめ様々なスポーツでMC・DJの経験を持つDJケチャップ。バスケットのシーズン中はB3ベルテックス静岡でアリーナMCを担当している人物だが、関西出身とあってイベント冒頭からジョークを連発。「ここ、笑うところですよ」と軽妙なトークで会場を温め、「鵤選手がずーっと何も喋らないんですよ」と控室での様子も暴露した。

 2人が会場に姿を現すと、会場は大きな拍手に包まれた。笑顔で観覧者に手を振る岸本と鵤。ここでDJケチャップが鵤に「さっきと全然違う!」とツッコミを入れるが、「人見知りなんで」と釈明する鵤は笑顔のまま。和やかなムードでイベントは始まった。

 同じアンダーアーマー契約選手でありながら、あまり接点がなかったという2人。膝を突き合わせて話すのはこれが初めてのことだそうだ。ファイナルの感想やアンダーアーマーのシューズの良さなど様々な話で盛り上がる中、DJケチャップはシーズン中に話題になった「鵤チャレンジ」にも言及。控室でもその話題になったらしく、どうすれば長いパスを飛ばせるのかを岸本も尋ねたそうだが、鵤の回答は「やったらできた」「練習すればできる」といった内容に終始したといい、岸本は「いや、できないから訊いてるんだけど」と苦笑いするしかなかったようだ。

 和やかなまま進んだイベントは、2人のサイン入りTシャツやファイナルで履いたシューズをかけたじゃんけん大会、キッズによる質問コーナーなどであっという間に時間が過ぎ、盛況のうちに幕を閉じた。イベント後、FLY向けのインタビューにも応じてくれた。以下、Q&A形式でその様子をお伝えしたい。

今回のイベント、いかがでしたか?

岸本:コロナ禍のこの時期にこういったイベントを、それもチームメートではない選手とできるのはなかなかないことで、楽しかったですね。東京でのイベントでしたが、皆さんバスケットボールが好きな方だと思うので、アウェー感もなかったです。

鵤:ここ数年はこういうイベントでいろんな人とかかわることがなかなかできなかったですが、久しぶりに今日やらせてもらって、しかもファイナルで戦った選手と一緒にできたというのが良かったです。

お互いの印象はどうでしたか?

岸本:そんなに喋るタイプではないんだろうなと思っていましたし、実際に会ってみるとその通りだったんですが(笑)、それが彼の魅力なのかなと思いますね。

鵤:すごく優しそうな印象がありましたし、こうやって会って話をしたら優しいオーラを感じますよね。

せっかくファイナルで戦ったので、改めて振り返っていただけますか?

岸本:負けてしまったので悔しさしかないんですが、あそこで戦わないとわからないこともあるだろうという意味では、新たな決意を持つきっかけにもなりましたし、今後もっと努力していって、後々「あの試合は良い経験だった」と言えたら良いなと思います。

鵤:僕はその前のシーズンのファイナルで負けた借りを返そうとは思っていましたが、そのチャンスはそんなに早くは来ないと思っていましたし、何か不思議な感じで勝ち上がっていったというか、あっという間にチャンピオンシップに入って、あっという間に終わった感じでした。個人的には初めての優勝だったので嬉しかったですね。

岸本選手はbjリーグ時代以来6シーズンぶりのファイナルで、優勝したい気持ちも強かったのではないですか?

岸本:その想いは人一倍強く持っているつもりです。その場所に立てるということも、自分たちが勝ち取っていった結果。今シーズンはまた優勝を目指して1つずつ積み重ねていければと思います。この6年間いろいろあった中で、昨シーズンに関しては風向きが自分たちにあったのかなと思うことも多かったですが、ファイナルでは「人生、甘くないな」とも思わされて、バスケットボール以上に人生を考えさせられたというか、長い人生を考えた時に良い勉強にもなりましたし、後になって必ず思い返すような1年になったと思います。

今回のイベントを主催したアンダーアーマーとのかかわりについてお聞かせください。

岸本:思い返せば、学生時代からずっとどこかしらにアンダーアーマーを身に着けていたんですよね。8年くらい前にチームUAに加わったのも特にきっかけらしいきっかけはなくて、いろんな方が動いてくれて今こういう形になっています。もう長年身に着けているブランドでもありますし、なくてはならない存在かなと思います。

鵤:とりあえずプロになった時からずっと履いているブランドです。きっかけとかはよく覚えてないんですが(笑)。

メーカーとしても2人にブランドの看板として期待していると思いますが、その意識はいかがですか?

岸本:自分の可能性を見出してもらって今の自分があると思うので、その期待に応えられるように、自分にできることをしっかりやり続けることが大事だと思います。継続性を持って、日頃から取り組んでいきたいです。

鵤:この質問、難しくないですか?(笑)。まぁでも、やることは変わらないと思うので、今まで通りしっかりバスケットボールに取り組むということですかね。

最後に、今シーズンの抱負をお願いします。

岸本:まずは、もう一度ファイナルという場所を勝ち取ること。仮に同じメンバーで戦ったらまた同じ結果になるかというとそうではないと思いますし、どのシーズンも毎回違うシーズンになる。ファイナルで負けた悔しさを持ちつつ、よりチームケミストリーを上げていかないといけない。危機感を持って戦っていきたいと思います。

鵤:ヘッドコーチが代わりましたし、今シーズンからアジアリーグもあってタフなスケジュールになると思うので、そういったことも含めてしっかりやっていかないといけないシーズンになりますが、今シーズンも楽しみながら、怪我をしないようにやれたらいいなと思っています。

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TEXT by 吉川 哲彦

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