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  • 2026.08.10

河村勇輝がアディダス旗艦店で明かす。NBA挑戦で変化したシューズに求めるもの…3年目の挑戦へ意気込み

朝8時半ごろのMIYASHITA PARK。アディダス旗艦店の前には開場を待つファンが列をなしていた。30分後にスタートする同社のブランドアンバサダーに就任した河村勇輝のトークショーを待ちきれない様子だ。ひと足早く入っていたバスケットボール少年、少女もそわそわしていた。NBA本契約を目指す25歳の言葉に、みんなが耳を傾けたひと時を振り返る


アディダスと契約。デリック・ローズの後押し

「たくさん来てくれて嬉しいです」――開口一番、河村勇輝が目の前に広がった光景に喜んだ。

7月29日、アディダス ブランドアンバサダー河村勇輝トークショー「MEET YUKI」が渋谷にあるアディダス ブランドフラッグシップストア MIYASHITA PARKで開催された。店内は、学生のバスケットボールプレーヤーや抽選当選者、メディアで一杯だった。訪れたファンの中には、彼の古巣・横浜ビー・コルセアーズのグッズを持った方の姿も。MC・副島淳の呼び込みで、ステージに本人が登場すると、大きな拍手が湧く。

トークショーの冒頭で、河村はアディダスファミリーの一員になった心境について「世界的ブランドの一員になれたことを、すごく嬉しく思っています。これからチャレンジを一緒にサポートしてくれるということで、ともにチャレンジを成功させていきたい」と語った。契約にあたってはファミリーのレジェンド、デリック・ローズの後押しもあった。ローズと言えば、彼が昨シーズン2WAY契約を結んだシカゴ・ブルズの永久欠番選手。練習施設で激励されたエピソードを明かすとともに「アディダスと今回の契約を決める前も、ビデオメッセージで『ぜひアディダスに入ってほしい』と連絡をいただいたので、それもすごく1つ決め手だったと思います」と話した。


小学生PGからの質問に「バスケットを楽しむ」

そして話題は、3年目を迎えるNBA挑戦の話へ。我々がなかなか目にすることの無い“壁をどう乗り越えるか”という質問を振られると、河村は最近スポーツシーンで聞き馴染みのあるワードも織り交ぜながら、次のように語った。

「自分には大きな夢があって、その夢の延長線上には日本のファンの皆さん、応援してくださる皆さん、子どもたちだったりとか、そういった方々の夢も詰まっていると思います。その夢を、そういった“最高の景色”を一緒に見られるように(なりたい)。また(壁を)乗り越えていくためには、自分自身を律してしっかりと毎日練習に励んでいくことが、一番大事だと思っています。そういったところは、毎日意識して取り組むようにしています」

「最高の景色」と言えば、アディダスがオフィシャルサプライヤーを務めるサッカー日本代表が、北中米ワールドカップを戦う中で、何度も耳にした言葉だ。河村も日本戦を予選リーグのときは日本で、決勝トーナメントはアメリカで「応援」していた。現地の盛り上がりも大きかったようで「毎日練習が始まる前は、サッカーの話で持ちきりですし、本当にサマーリーグの試合に集中しているのかなと思うぐらい。サッカーの話で盛り上がっていました(笑)」と話した。

さらに、この日は限られた時間だったが、学生プレーヤーからの質問に河村が答える場面もあった。メンタルや体作りなどの悩みが寄せられる中で、彼と同じポイントガードをやっている少年からは、ミニバス時代に「何を考えてプレーをしていましたか」という質問が寄せられ、彼は本人の気持ち、そしてコーチの立場も想像して、アドバイスした姿が印象的だった。

「僕も小学校の頃からバスケットを始めて、ポイントガードという役割をもらっていたのですが、そこまで考えすぎずに、プレーするのが良いんじゃないかなと思います。実際、僕は小学校の頃は、とにかくバスケットを楽しむところを意識していました。勝つために何が必要なんだと考えすぎずに、プレーすることが大事かなと思います」

「ただ、監督やコーチが期待してアドバイスをしてくれてると思います。その中で大事なことは、試合前にしっかりとチームメイトと自分が何をしたいのか。何をしてほしいのか。そういうことを、チームメイトの子たちとたくさん話すことがあるのかなと思います。頑張ってください」


「シューズに求めるものも高くなっていく」

一方で、「MEET YUKI」で気になるのは、ブランドアンバサダー就任に伴って新たに彼が着用する「Crazy Energy Japan」(クレイジーエナジージャパン)への評価や信頼である。

河村が履く最新モデルをおさらいすると、今作は「Crazy Energy」のグローバルモデルをベースに、日本人プレイヤー向け専用ラスト「ジャパンマイクロフィットラスト」が採用されている。360°の包み込むようなフィット感と素足感覚を実現し、つま先からかかとまで足の「ブレ」を抑えることで、コート上での鋭い「キレ」を生み出すとされており、バスケットボールシューズでの日本人専用ラスト搭載はアディダス バスケットボールで初めてだという。

河村は履き心地について「フィット感」を、まず挙げた。「自分のプレースタイル、速さだったり、クイックネスを最大限に引き出してくれるシューズ」と説く。加えて、彼は今モデルが「強さ」も兼ね備えていると感じている。「やはりアメリカでプレーするためには、スピードだけではなく、強さも必要なので、そういったところをサポートしてくれる。最大限に引き出してくれる最高の一足になっている」と太鼓判を押した。

バッシュに対して「強さ」を語ったのは、コートを誰よりも早く駆け抜ける彼のスタイルを思えば、やや意外なひと言にも感じられた。過去2年、NBAやGリーグで揉まれる中で、シューズに求めるものも変わってきたのではないか。トークショー後、囲み取材で彼の言葉に思わず頷いた。

「日本でプレーしてから、アメリカに行くことになって、やっぱりスピードだったりでは通用しない。そういった世界にいるんだと、まず2年間プレーして感じました。その中でスピードだけではなく、しっかりと強さ、相手のフィジカルなプレーに耐え切る力というところで足元は大事です。そういった時にこのシューズは、サマーリーグの前からの練習とかで履かせてもらっていますが、かなり、そこを支えてくれている感じがあります。自分の舞台が上がるにつれて、シューズに求めるものも高くなっていく。それに応えてくれるようなシューズになっていると思います」


目指すはNBAの本契約…YOU GOT THIS

そんな新たな相棒も携えて、河村勇輝はNBA挑戦の3年目を迎える。目指すはもちろん「本契約」獲得だ。彼は「このシューズが壊れるくらい毎日練習に取り組みたい」と話して「NBA3年目は僕にとってすごく大事なシーズンになってくると思います。この年に本契約を取って、必ずアディダスだったり、世界中、日本中にお見せしたい」と意気込んだ。

朝9時から始まったトークショーは約30分で終わりを迎えた。短い時間であったが、彼の魅力、現在地が感じとれるひと時だったことは間違いない。会場を後にするファンへ笑顔で手を振り、子どもたちとのフォトセッションでも楽しそうな様子がうかがえて、彼の人柄が感じられた。トークショー内でプレッシャーの乗り越え方について、積み重ねてきた練習を思い出すことに加えて「応援してくださるファンの皆さんのことを思い出したり、また家族だったり、そういったサポートしてくれる方々のことをしっかりと思い出す」と明かしており、この日の応援も、そのひとつになるはずだ。

「最高の景色」を見にいくため、河村勇輝、3年目の挑戦へ。

YOU GOT THIS(大丈夫、いける。)

河村勇輝がアディダス旗艦店で明かす。NBA挑戦で変化したシューズに求めるもの…3年目の挑戦へ意気込み

TEXT by Hiroyuki Ohashi
PHOTO by ©adidas

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