『宇都宮 3×3戦記』2023年開幕戦でUtsunomiyaが待望の初勝利
2023年春も、新シーズン到来を告げる開幕戦が宇都宮で開かれた。強豪たちの進化が顕著だった一方で、UTSUNOMIYA BREX.EXEがUtsunomiyaとして出場し、ついに初勝利を飾った。これまで国際大会では幾度も白星を挙げたが、地元開催に限れば2016年の初出場以来、4度目の挑戦でようやくGET。世界で活躍を誓うチームにとって、ファンの後押しは何よりも力になる(所属、名称等は当時のまま)。
世界TOP10入りを目指すUtsunomiya
4月29日、30日に開催された「FIBA 3×3 World Tour Utsunomiya Opener 」には、日本からは2チームが出場した。その一つYokohamaは、他チームの欠場によって予備予選から本選予選へ繰り上げ出場が叶うも、悔しい2連敗。そのYokohamaを18-17で下したUtsunomiyaは地元開催のWorld Tourで待望の1勝をマークし、続くAmsterdam(アムステルダム)には敗れたが1勝1敗で決勝トーナメントに進んだ。
それでも一夜開けて迎えた準々決勝では世界ランク1位のUb(ウーブ)に完敗。ただ、齊藤洋介(YOSK)、Marko Milaković(マルコ・ミラコビッチ)、Teodor Atanasov(テオドール・アタナソフ)、斉藤諒馬という新たなメンバーで結成間もない時期だっただけに、これで頭を下げる必要は無かった。当時、YOSKは世界TOP10に入りを誓い「(Mastersにつながる)Challengerで優勝したいです」とコメント。最終的にその目標は叶わなかったが、2023年7月の「FIBA 3×3 Fribourg Challenger」でチーム初の準優勝に到達。世界の舞台でUtsunomiyaがチャンピオンボードを掲げる姿が、夢物語ではないと強く印象づけるには十分なシーズンになった。
Ubが2年連勝で開幕V…オランダ、モンゴルの進化も
一方で、優勝争いに目を向けると、セルビアのUbが2年連続で開幕戦を制した。決勝ではベルギーのAntwerp(アントワープ)に21-11で圧勝。MVPのStrahinja Stojacic(ストラヒニャ・ストヤチッチ)が試合後、「決勝はパーフェクトだった」というほどの出来だった。彼らはこの大会を機に6大会連続で優勝するなどレギュラーシーズンを独走し、同年12月のシーズンチャンピオン決定戦「Final」で2度目の王座をつかむ。
また、2023年の開幕戦は、Ubの圧倒的な強さだけでなく、世界レベルの成長や変化が著しく速い様子を改めて感じさせた。例えば、モンゴルのSansar(サンサール)の躍進だ。特に、この大会の約1ヶ月前に「FIBA 3×3 Asia Cup 2023」で同国史上2度目のアジア制覇に貢献し、日本に縁のあるAnand Ariunbold(アナンダ・アリウンボルト)が得点ランク2位という目覚ましい活躍を見せ、チームを初の4強に導いた。さらに、14チーム中5位に終わった強豪のAmsterdam(アムステルダム)にも強烈な個性が光った。5人制オランダ代表を引退して、3×3に転向したでWorthy de Jong(ワーシー・デ・ヨング)だ。35歳と思えぬ動きは、圧巻だった。
そんな両選手は、5月3日(金・祝)から5月5日(日)に栃木県宇都宮市にあるライトキューブ宇都宮(大ホール)と宮みらいライトヒルで開催される3×3のパリ五輪予選「FIBA 3×3 Universality Olympic Qualifying Tournament 2」(UOQT2)で、出場が予定される。ひと回り成長した姿は、大会の見どころになること間違いない。
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【最終順位】
2023 Utsunomiya Opener(リンクは外部リンク/FIBA 3×3)
【UOQT2開催概要】
FIBA 3×3 Universality Olympic Qualifying Tournament 2(UOQT2)
・日時:2024年5月3日(金・祝)~5月5日(日)
・場所:ライトキューブ宇都宮(大ホール)、宮みらいライトヒル
・詳細:(リンクは外部リンク/FIBA 3×3)
・チケット、イベント情報等はこちら
>>チケット、イベント情報等はこちら(リンクは外部リンク/大会公式)
・主な放送予定
BS松竹東急(BS260ch・全国無料放送/当日の大会ハイライト)
5/3(金)、4(土)23:30~24:30、5/5(日)23:00~24:00
- 『宇都宮 3x3戦記』2023年開幕戦でUtsunomiyaが待望の初勝利
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TEXT by Hiroyuki Ohashi