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  • 2023.10.04

青木康平コーチがWATCH&C CAMPを開催…「初心に帰れる土地」で感じたこと

「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」を機にバスケ熱がより一層盛り上がった沖縄。その中で、多様なバスケットボールを地元の子どもたちに届ける「PICK UP PLAYGROUND SUMMER CAMP OKINAWA 2023」(主催:一般社団法人ピックアッププレイグラウンド)が、8月23日から9月2日にかけて開催されました。バスケットボールでつながったひと夏を振り返ります。今回はDAY7のWATCH&C CAMPをレポートします。

 8月31日、WATCH&Cアカデミー代表の青木康平コーチによる「WATCH&C CAMP」が具志頭体育館で開催されました。午前と午後の2回開かれ、青木コーチはドリブル、パス、シュートなどのスキルを子どもたちへ伝授。小学生の子どもたちが多い状況でしたが、DJとしてコードサイドでクリニックを見守ったMIKOさんによると「青木コーチはどの子どもたちに対しても、子ども扱いしないコーチングで最初は少し驚きました」とのこと。大人にとっても為になる内容であったため、SUMMER CAMPのメンバーたちもコートの外で一緒に練習していたそうです。

 そして時間を追うごとに、子どもたちにも変化があったともMIKOさんは明かしました。

「参加した子どもたちも、練習内容と青木コーチのアドバイスによって、次第に集中力が増していった様子でした。最初は3ポイントシュートが全く届かなかった子が、青木コーチの“絶対できる”という言葉と指導によって、最終的に届くようになっていたのは流石でしたね」

 その青木コーチはクリニックの最後に、子どもたちへ「人と違って良い。違う事は個性」という考え方も説きました。時として、人と違うことを直したり、過小評価したりすることがあるかもしれませんが、その違いを自分らしさとして大切にすることで、成長の支えにして欲しいという願いを込めています。

 また、青木コーチは今回のクリニックで「すごく明るい未来を感じました」とも言います。普段から、子どもたちとバスケットボールで交流する機会を通して、子どもたちのコミュニケーション力に課題を感じていたそうですが、この日はそんな印象を持ちませんでした。「たった2時間の関わりでも、子どもたち同士、また僕ら大人とのコミュニケーションを頑張ろうとしている子たちがたくさんいました」と、活気づく様子を喜びました。

 さらに、子どもたちが暮らす沖縄という土地は、青木コーチにとって特別な場所でもありました。現役時代に、琉球ゴールデンキングスとの試合などで何度も訪れた思い出があるなど、「本当にバスケ愛を感じる土地」と表現します。引退をしてもなお、声を掛けられる町は「沖縄だけ」とのこと。バスケットボールが文化として根付いている中、地元の子どもたちの未来が明るいものになると、期待をしています。

「沖縄で子どもたちは、プロバスケ選手を間近に感じているので、バスケを続けることで明るい未来を感じていると思います。本当に僕は沖縄が大好きで、個人的にも毎年訪れる土地です。僕の地元である福岡はバスケ王国と言われていますが、沖縄のバスケ熱にはまだまだ届かないと感じています。これは、バスケ愛の差なんじゃないかと。沖縄からは純粋にバスケ愛を感じていて、僕が初心に帰れる土地です。今回もまた沖縄に来て、子どもたちと触れあって頑張ろうと思えました!ありがとうございました!」

青木康平コーチがWATCH&C CAMPを開催…「初心に帰れる土地」で感じたこと

TEXT by Hiroyuki Ohashi



PHOTO by Nobuhiro Fukami

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