Future Bound Classic / adidas Nations Tokyo 2022 Report
この2年間、新型コロナウイルスで多くの活動が制限されるなかアンダーカテゴリの部活動も同様に、多くの大会が中止になったり、大会が開催されても出場を辞退・自粛するチームがあったりと、思いっきりプレイできる場が少なくなっている現実がある。
高校3年生たちが住み慣れた街の気の置けない仲間たちとチームを組み、一日限りのトーナメントを戦う『Future Bound Classic』は、高校バスケ会を沸かせたスター候補生にとって、卒業シーズンの憧れの大会として声がかかるのを待ちわびるほどの注目を集めているが、昨年はトーナメントは中止となり、全国の有望な高校生たちに向けてテーブス海(宇都宮ブレックス)とのオンライントークセッションや、安藤誓哉(当時アルバルク東京、元島根スサノオマジック)、ザック・バランスキー(アルバルク東京) などBリーガーによるオンラインクリニックのみ開催された。今大会にも出場している佐藤(福岡)が過去参加したADIDAS NATIONS TOKYOの様子はこちらからチェックして欲しい。
満を持して迎えた今年は2年ぶりに開催することができたが、開催日程や場所などのインフォメーションもオープンされることなく万全な感染対策が施された。今回参加したチームは以下6チーム。
ファンタジスタ新井(実践学園)のアイソレーションを中心に東京都ベスト4チームから結成されたTeam Tokyo。関西エリアで名を馳せる選手たちから各ポジションバランスいいメンバーが揃ったTeam Osaka。谷口(桐光学園)を筆頭にU18世代の代表にも招集された Keshawn McNeill など抜群の爆発力を持つTeam Kanagawa。この3チームがグループAで予選ラウンドを戦った。
もう一つのグループBには、前回2020年の覇者Team Shizuoka。2018年の王者Team Chibaと歴代王者が続き、ついに初参戦となった高校バスケ界の盟主、福岡第一を中心としたTeam Fukuoka の組み合わせとなった。
決勝まで勝ち上がったのは、Team Kanagawa とTeam Fukuoka。結果は、本大会をサポートするアディダスが主催するNations Tokyo プロジェクトで、高校1年生時にTeam APAC(アジア選抜) としてスペインへ挑戦した経験のある佐藤涼成(福岡第一)を中心に、相手のターンオーバーを誘って、ファーストブレイクを何度も仕掛けたTeam Fukuoka が、見事に2022年チャンピオンに輝いた。
MVPのプレゼンターには、過去FBCにも出場経験があり、現在、Bリーグ横浜ビーコルセアーズに所属するキング海選手が登場。大会を通してゲームを支配していたTeam Fukuokaの山本(飛龍)がMVPに選ばれた。
他にも、動画クリエイターのJUNJUN(早朝シューティング部)氏が、決勝に進めなかった4チームから選抜したオールスターゲームや、毎年恒例のダンクコンテストも開催。クリエイティヴなダンクを連発したKeshawn McNeill が、過去FBCのダンクコンテスト優勝経験があるキング開選手の目の前で圧倒的なインパクトを残したのだった。
主宰のBANG LEE氏は、彼らを「ダイヤの原石たち」と評するが、ダイヤは幾度もカットされ初めて輝きを放つ宝石。自身を研磨して次のステージで本物のダイヤとして輝くのは誰なのか?
最後に、このような状況下において大会実施を実現させたSpaceBall Magとパートナーであるアディダス、協賛のボディメンテの判断に感謝の念と賛辞を送りたい。来年こそは現場で原石たちを観たいものだ。
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