Allbirdsが世界初のネット・ゼロカーボン・シューズ「M0.0NSHOT」プロジェクトを発表
シューズのカーボンフットプリント( CO₂排出換算量)の業界平均14kgCO₂eに対して、Allbirdsは0.0kgCO₂eのシューズ実現に向けた画期的な取り組みが行われております。製造方法やサプライチェーンを完全に見直し、カーボンオフセットに頼ることなく達成されます。これをシューズ業界に一石を投じるものにすべく、 「M0.0NSHOT」がネットゼロに至るまでのプロセスや方法をオープンソースにして公開していきたいと考えています。
Tim Brown (Allbirds 共同創業者 兼 共同CEO)
“ネット・ゼロカーボン・シューズを作ることは、私たちのこれまでの仕事の集大成でもあります。「M0.0NSHOT」は気候危機の特効薬ではありません。サステナビリティを真剣に考え、 CO₂排出削減に焦点を当てれば、信じられないほどのブレークスルーを起こすことができるという証明になります。”
「M0.0NSHOT」は、Allbirdsが創業以来、事業や製品において体系的にCO₂削減することに注力してきた、長年の努力の結晶と言えます。2018年、「M0.0NSHOT」のソールでも使用される史上初カーボンネガティブ素材であるサトウキビ由来のSweetFoam®を開発。2019年、Allbirdsはファッションブランドとして初めて、商品にカーボンフットプリントを表示するようになりました。そして2020年には、Adidasとのパートナーシップを発表し、その時点で世界で最もカーボンフットプリントの低いシューズ「Adizero x Allbirds」を共同開発しました。
ネット・ゼロカーボン・シューズを目指すことは自然な流れです。2022年、社内のイノベーションチームであるAllbirds Futures Teamがこのチャレンジに挑み、ブランドのこれまでの学びをすべて活かして「M0.0NSHOT」をデザインし発表します。
「M0.0NSHOT」が0.0kgCO₂e を可能にするのは、以下の要素になります。
カーボンネガティブ アッパー
ニュージーランドのレイク・ハウェア・ステーション(LHS)において再生型農業で生産されたメリノウールを使用します。
カーボンネガティブ ミッドソールフォーム
石油由来の合成樹脂を主成分とするミッドソールフォームが多く流通していますが、Allbirdsが新たに開発したSuper Light Foamは、サトウキビ由来の80%のバイオ成分となります。
カーボンネガティブ バイオプラスチック
Mango Materials社と共同開発した、羊のゲップにも含まれる温室効果ガスであるメタンを、微生物の力でプラスチックと同じように成形できるポリマーに変換する革新的なプロセスを採用し、 カーボンフットプリントを削減します。
パッケージ
サトウキビ由来のカーボンネガティブなグリーン ポリエチレンを使用した真空パックで、輸送に必要なスペースと重量、カーボンフットプリントを削減します。
輸送方法
バイオ燃料での海上輸送や、港から倉庫間の輸送時の使用燃料を配慮します。
Allbirdsは、レイク・ハウェア・ステーション(LHS)およびニュージーランドメリノウール社とのパートナーシップにより、製品のカーボンフットプリントを定量化する新しい方法を開拓しています。この方法では、 CO₂排出とCO₂吸収する素材やプロセスも考慮し、気候変動に影響する全体のCO₂排出量をより正確に把握できます。つまり、シューズを製造する際にCO₂を排出する要素もあれば、 CO₂を吸収する要素もあり、最終的にはネットゼロになるのです。
Hana Kajimura – Allbirds Head of Sustainability
“これがネットゼロへの道標となると信じています。完璧を求めるのではなく、前進することが大切なのです。科学者たちは可能性を示してくれました。今こそファッション業界は、「M0.0NSHOT」においてオープンソース化される学びを通じて、前進させる時です。”
Donna Chan – The New Zealand Merino Company Regenerative Transformation Manager
“この新しいアプローチは、 土地管理における変革です。 CO₂吸収を維持、強化、増加させる生産者の努力を実現させてくれます。再生に向かって加速するその意義は必要不可欠であり、私たちの誇りでもあります。”
Finn Ross – LHS Sustainability Director
“農業が気候変動の解決策なることを示すことが重要だと信じています。私たちは、原生林の再生プロジェクトや植林によって、 CO₂排出量の約2倍を吸収しています。同時に、私たちは意識的にCO₂排出量も減らしています。LHSは、再生型農業に深く関わり、生物多様性の強化に多大な投資を行っており、新しい動物福祉プログラム、水力・太陽光インフラを導入しました。Allbirdsが、私たちの再生における哲学と気候変動対策に関する価値観を共有していることは、素晴らしいことです。”
Molly Morse – Mango Materials CEO
“メタンガスをバイオマテリアルに変換する我々の新しい技術が、Allbirdsの世界初のゼロカーボンシューズの生産に貢献できることを大変嬉しく思います。”
「M0.0NSHOT」は、2023年6月にデンマーク・コペンハーゲンで開催される「Global Fashion Summit」で初公開し、本格的に始動する予定です。
- Allbirds