ナイキがBreaking4を発表 フェイス・キピエゴンの1マイル4分切りへの挑戦
不可能を可能にするにはどうすればいいでしょうか?
それは、まず自分の大きな夢(ムーンショット)を言葉にするところから始まります。
ナイキ アスリートであるフェイス・キピエゴンのムーンショットはとても大胆です。彼女は1マイル走の世界記録保持者として、ナイキの全力のサポートを受けながら、女性として史上初めての1マイル4分切りに挑戦します。すでに1,500mで世界記録を保持し、圧倒的な力を示す彼女は、これまでで最も多くの栄光を手にした女子中距離ランナーとしてのレガシーをさらに強固なものにするため、この1マイル4分切りを目指すBreaking4への挑戦を決めました。また、この Breaking4チャレンジは、これまで常識とされてきた限界を塗り変えようとするもので、次世代の人々が不可能へ挑戦することを勇気づけるものとなります。
ケニア出身で幼い娘の母親でもあるキピエゴンは次のように話します。「私はオリンピックで3度優勝し、世界選手権のタイトルも獲得しました。そこで、他に何ができるだろう?並外れた夢を見るのも良いのでは?と考えたのです。『自分を信じて、チームも私を信じてくれるなら、きっとできる。』と自分に語りかけました。」
1マイル走は、北米において常にアスリートの運動能力を測る普遍的な指標と認識され、陸上競技、若い人の体力テストやさまざまなスポーツのトレーニングに用いられてきました。
およそ70年前にロジャー・バニスターが男性アスリートとして初めて1マイル4分切りの記録を打ち立てています。キピエゴンはこの記録を達成する初めての女性アスリートになるため、自身が2023年に樹立した1マイル4分07秒64の世界記録から7.65秒の短縮を目指します。
彼女の記録を7.65秒以上短縮させるためには、キピエゴンはトラック1周ごとに平均2秒近くタイムを短縮させる必要があります。1989年にポーラ・イヴァンによって初めて作られた女子の1マイルの記録から、現在のキピエゴンの記録になるまでの8秒の差を詰めるのに34年がかかったことを考えると、今回のプロジェクトは極めて壮大な挑戦です。
現在、女性ランナーが1マイル4分の壁を破ることはできていませんが、適切なサポートがあればこれも塗り替えられるはずです。ナイキはキピエゴンとのこの画期的な挑戦に向けて強固なサポートを提供しています。キピエゴンとナイキが協力し、このBreaking4における全ての要素の最適化に努め、可能性の限界を打ち破ろうする彼女に理想的な環境を作り出します。
キピエゴンは6月26日、パリのスタッド・シャルレティでBreaking4に挑みます。この時間と場所は彼女のトレーニングスケジュールを考慮して、彼女のパフォーマンスが最大限発揮できるように計画されたものです。
ナイキインク社長兼CEOエリオット・ヒルは次のように話しています。「フェイス・キピエゴンは同世代に類を見ない才能を持っており、彼女の大胆な目標はまさにナイキが存在する理由にもつながります。Breaking4のような夢の実現にこそ、私たちは全力を尽くしたいと思っており、これがエリート アスリートにも他のアスリートにもあらゆることが実現可能だと信じてもらえる理由にもなるでしょう。ナイキチームは、他のブランドでは成し得ないレベルの専門性、イノベーション、サポート体制を提供します。ナイキのイノベーターたちは、先端のスポーツ科学、画期的なフットウェアおよびアパレルのイノベーションを融合させて、フェイスと一緒に彼女の歴史的なゴール達成をサポートし、壁を破っていきます。」
また、このプロジェクトは4分切りというタイムへの挑戦以上の意味を持っています。この挑戦自体が勇気や希望、自由を象徴するもので、あらゆる背景、分野、能力のアスリートが夢を追うことを励ますものになります。彼女はBreaking4チャレンジを通して、未来の世代にどんなゴールであっても挑戦することから勇気が生まれることを伝えます。その中には、キピエゴンのインスピレーションの源となっており、Breaking4当日にはフィニッシュラインで彼女を向かえる予定の彼女の娘も含まれ、これはキピエゴンがエリート アスリートであり母親でもあるという2つの素顔を持ち合わせることも象徴しています。
キピエゴンは次のように話します。「この挑戦を通じて女性たちに『夢を持って、その夢を実現しよう。』と伝えたいです。限界に挑戦し、大きな夢を見る。それが女性のあるべき姿です。」
キピエゴンはこの歴史的挑戦に最適な環境づくりをするために、16年間パートナーとして協力を続けてきたナイキが持つ知見やイノベーションの全てを活用します。ナイキでは、空力学、生理学、フットウェア、アパレル、精神科学などに至る全て細部にこだわり、ブランドならではの包括的アプローチと人間の可能性の限界に挑戦するという信念のもと、キピエゴンのパフォーマンスを高めていきます。
ナイキ チーフイノベーション オフィサーのジョン・ホークは次のように話しています。「ナイキの先端のイノベーションは、フェイス・キピエゴンのようなアスリートが夢を挑戦へ、そして挑戦を運命へと変えることを助けたいという、強い意志に突き動かされています。この大きな限界を突破する勇敢な試みは、可能性を生かす技術と期待を実現する科学の両方に支えられています。アスリートとともに、私たちは問題に包括的、体系的、そしてパラメトリックなアプローチで取り組みます。大きすぎる問題も、小さすぎるディテールもありません。私たちはアート、サイエンスとアスリートの融合によって、これまでもアスリートにさらに大きな希望をもたらし、大きなインパクトを生み出してきました。私たちは常に畏敬の念を持ちながらアスリートが偉業を成し遂げるためのサポートに取り組みます。」
このプロジェクトは、ジョン・ベノイト・サミュエルソンの初めてのオリンピック女子マラソンでの優勝や、エリウド・キプチョゲのマラソン2時間切りに向けた壮大な挑戦のBreaking2など、夢に見ることさえ大胆と思われるような挑戦を実現してきたナイキの歴史に新しい1ページをもたらすものとなります。
ナイキ グローバルスポーツ マーケティングVPのタニヤ・ヴィスダックは次のように話します。「50年以上にわたって、ナイキは限界を打ち破り不可能を可能にしながらアスリートの夢を実現させてきました。フェイス・キピエゴンは、私たちがスポーツについて愛するすべてのことと、私たちのアスリートを信じる思いを象徴するような存在です。彼女の壮大な挑戦は、私たちがスポーツの力を通じて世界を前に進めてきた、大胆かつ先駆的な取り組みの歴史を受け継ぐものになります。」