落合知也が選手兼‟代表取締役”へ就任…ALPHAS 3×3 BASKETBALLが新体制で始動
3×3プロチームのALPHAS 3×3 BASKETBALLは、5月8日にチーム公式Instagramを通じて会見をライブ配信し、新体制を発表した。昨春の始動以来、チームはB2・越谷アルファーズの運営会社である株式会社フープインザフッドのもとで活動してきたが、2023年1月よりその運営法人を株式会社WORMAiDに移管して、2023シーズンのスタートを切ることになった。これに伴い、WORMAiDの代表取締役へ、これまでチームをけん引してきた落合知也が選手兼任で就任。同じくベテランの鮫島宗一郎が副代表となり、二人三脚で新たな道を歩む。
分社化しプロチームとして独り立ちへ
落合は今年に入って、常々「勝負の年」と言い続けてきた。5人制の越谷アルファーズのキャプテンとしてB.LEAGUE 2022-23シーズンを戦っていたが、今年3月にALPHAS 3×3 BASKETBALLでの3×3専念を発表。3×3日本代表として東京オリンピック6位入賞を果たした競技シーンのパイオニアは、2024年のパリオリンピック出場を目指し、覚悟を決めた。本会見で落合は、「オリンピックでメダルを取ることが最大の夢」と話し、「日本代表に選出され、メダルを取るために日々努力してます。クラブとしても、日本代表としても活動していきたい」と、改めて思いを語ってる。
その上で、落合はALPHAS 3×3 BASKETBALLの事業面を拡大させて、3×3プロチームとして独り立ちするため、今回の分社化に至ったという。もちろん、選手一筋だった彼にとって、代表取締役というポジションは初めて。それでも「(フープインザフッドから)3人制と5人制を分けて、独立採算制を取り、よりスポンサーを獲得し、3人制クラブとして成立するようにやっていきたい思いがあります。それによって自分たちの決断でよりフットワークの軽い活動ができますし、自分たちの思いをダイレクトにクラブへ反映できる。まだまだ未熟ですが、一生懸命、鮫島とタックを組んでやっていきたい」と、落合は緊張した面持ちで語った。
そんな2人が目指すチームのビジョンは2つ。オンコートでは「日本代表選手を毎年、輩出するようなクラブ」となって、若い選手たちから「アルファーズでプレーしたい」と思ってもらえる存在になること。オフコートでは「越谷や埼玉の皆さまに愛されるクラブ」となり、地域貢献活動や、3×3の普及を進めていく考えだ。
落合は一人4役、事業面は鮫島が担う
一方で、運営体制としては、競技面と事業面で役割分担するようだ。主に前者は、落合が選手や代表取締役のみならず、コーチや選手獲得に関わるゼネラルマネージャーの職責を担う。後者は、副代表の鮫島が担当していく。とりわけ、安定的な運営の鍵を握る収入確保に向けて、まずスポンサー営業に力を入れる方針を持つ。「グッズやスクールなど、いろいろな事業の進め方がありますが、落合と話して、今年はスポンサーの皆さまのバックアップをいただける活動を中心にやっていきたい」と、鮫島は語った。
なお今回、チームはフープインザフッドから分社化されるが、アルファーズグループとして協業していく考えであることも、会見で鮫島より示された。選手の3人制チームと5人制チームの行き来や、事業連携などの可能性があるそうで、両者の縁が切れるわけではない。「もしかしたらファンの皆さんに少しご心配をおかけしたかもしれませんが、その点はぜひご安心ください」と、補足している。
始動2シーズン目で、新たなスタートを切ったALPHAS 3×3 BASKETBALL。2014年から本格的に始まった競技シーンの歴史を振り返ると、チーム運営はどこも苦労が多いと聞くだけに、落合と鮫島も今回の決断には大きな覚悟もあったはずだ。スポンサーの支援やファンの声援を受けて、今シーズン彼らはかねてより掲げる「世界一」と「日本一」の目標に向かい、より一層、奮起するに違いない。
名実ともに、日本を代表するプロチームへ――その発展を期待する。
【Instagram】@alphas3x3basketball(外部リンク)
【Twitter】@alphas_3x3(外部リンク)
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TEXT by Hiroyuki Ohashi