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  • 2021.11.17

遊び・プレーを子どものライフスタイルにするためのナイキの施策 「プレイリスト」

ホースで縄跳びをしたり、仲良しな友人と一緒に作ったシークレット・ハンドシェイク(秘密の握手)をしながらスクワットをしたり、「うんてい」にぶら下がりながらレブロン・ジェームズに2番目に得意なスポーツを聞いたりするなど、「プレイリスト」にはさまざまなプログラムがあります。

9シーズン目となる一話完結型のナイキのYouTubeシリーズは、1つの明確な目標を掲げ2年前に立ち上がりました。ナイキ キッズのグローバル ブランド ディレクター、ジェッサ・ムーンは次のように述べます。「スポーツは、本質的には遊んだりプレーしたりすることに他ならない、と子どもたちに伝えたいと思いました。サッカーやフットボール、従来型のスポーツではなく、それらを混ぜ合わせたものや全く違うものでもいいのです。子どもたちに、あらゆる方法で身体を動かすこと、勝利や勝負ではなく、楽しむことを考えて欲しいと思っています。」


数字で見る:子どもたちを活動的にするために

プレイリストを視聴中またはその直後に身体を動かした子どもの割合

プレイリストをきっかけに子どもたちが身体を動かした時間の累計


13歳のスケートボーダーのスカイ・ブラウンと、彼女の弟である9歳のオーシャンをはじめとするキッズアスリートがホストを務めるプレイリストのエピソードの多くは、楽しく愉快に身体を動かすチャレンジを、音響効果や喜劇のようなしぐさで、ラッセル・ウィルソン、モー・ファラー、ベベ・ヴィオ、レブロン・ジェームズなどのアスリートが内に秘めた子どもらしさを解放し、ふざけてみせながら楽しく紹介していきます。

毎シーズンこのシリーズは、存在感や視聴者を増やしながらメインとするYouTubeをはじめ、Instagram、TikTok、Snapchatなどにも配信しています。さらにナイキのデジタル・エコシステムの中で、大人向けのNike Run Club、Nike Training Clubの各アプリと同様、ナイキとしてプロダクトだけではなく、全てのコンシューマーのために日常的に活用できるサービスを展開しています。

子どもは楽しんでいる時には自然と身体を動かしたくなることから、「プレイリストの全てのエピソードはまず楽しいものであることを共通点にしている。」とムーンは述べます。

プレイリストの中でも人気のプログラムの一つが“Wheel of Sport” (スポーツルーレット)です。ホストがルーレットを回して選んだスポーツを、登場するキッズあるいはプロのアスリート、そして視聴者が実際に楽しむゲームです。「これから何をするのかがわからないのも楽しいのです。」とムーンは述べます。

「シーズン7では、この“Wheel of Sport”をもとにしたカスタムレンズをSnapchatで展開しました。ARの要素も含まれるレンズで、バブルを割ったり、シークレット・ハンドシェイク、バランスゲームなど、楽しい遊びをしながら、自分のスクリーンの中で子どもたちがプレイリストの登場人物と一緒に身体を動かしているような感覚を楽しめます。ナイキが展開したレンズとしては、活用された時間がこれまでの最長を記録しており、Snapchatの再生回数としても他のブランドのものと比べても最高レベルの回数を記録しています。」
ジェッサ・ムーン

「しくじったり、面白おかしいことが大事なのです。そこから生まれる笑いや明るい雰囲気が子どもたちに響いているからです。子どもたちはふざけることも大好きで、あらゆるものの中から楽しさを見つけ出します。だからこそ、人間らしさが見えたり、うまくいかない瞬間こそしっかり捉えようとしたりしています。」
ジェッサ・ムーン

「プレイリストの中で、これからさらにダンスの存在感が大きくなるでしょう。今シーズンにはダンスを中心にした楽しいゲームもあります。また、次のシーズンにはジョーダン ブランドとも協力して、ジョーダン ブランド版のプログラムも展開します。」
ジェッサ・ムーン


大きなゴールを
保護者にとっては、子どもたちに身体を動かしたいと思わせることは以前にも増して重要かつ困難になっています。現在、健全に育つために必要な運動をしている子どもは5人に1人しかいないと言われています。一方、保護者の方も子どもの食事、送り迎え、衣服の世話、勉強やスポーツの指導など、一日中多くの仕事に追われています。

そこでナイキはこの普遍的な問題に対応するために、子どもや保護者が一緒に身体を動かすことを楽しみながら良い関係を維持し、繋がりを深め、身体を動かすという健康的な習慣を次の世代にも引き継いでもらうためのリソースとして、プレイリストを作りました。
キッズ グローバル ブランド マネジメント VPのラミ・ジャバジは次のように述べます。「“スポーツをする”という言葉には堅苦しさがあることも理解しています。現代の子どもたちにとって、スポーツというと、組織的で競争が激しく、プレッシャーの中で怒鳴るようなコーチの指導を受けながら、保護者に無理矢理やらされる印象を持っています。スポーツという言葉と、スポーツ本来の良さや楽しさが結び付かなくなったのです。そしてもう一つ違った堅苦しさがあります。アルファ世代の子どもたちは様々な活動には大変熱心ですが、身体的活動には最も消極的です。それは、従来のスポーツの定義に魅力を感じていないからです。小さい子どもたちは生まれつき身体を動かしたり遊んだりすることが大好きですが、スポーツの基本から自由さや発見の要素が抜けて、組織やルールに縛られると、子どもたちの興味が冷めてしまい、身体を動かすよりもスクリーンの前で時間を過ごすようになってしまいます。スポーツで感じていたような深い充実感を、スクリーンから得られるようになっているのです。」


その問題をどうやって解決するか?

「“スポーツをもう一度楽しいものにする”ということです。遊び・プレーを基本に、子どもたちが最初にスポーツを好きになった理由をまず重視します。」とジャバジは述べます。

この第一歩として、ナイキがキッズのビジネスを行う基本として、まずは子どもを中心に全ての決定を行うことにしました。ジャバジのチームはこれを“キッド ビジョン”と呼びます。世界をそのまま見るのではなく、子どもたちの想像や期待を「レンズ」を通して見つめ、考えようとするもので、革新的、創造的で、世界のあらゆるものをもっと寛大かつ身近に感じようとするレンズです。

例えば、スクリーンを子どもの視点から考えてみると、それは否定的なものではなく、自分のなりたいものになれる世界への入り口として見ることもできます。ジャバジは、ナイキとしてそこに機会があると考え、次のように話します。「子どものいる所に会いにいき、その子どもたちの時間をより健康で有意義な運動やアクティビティに使ってもらって、最終的にはスポーツと深く繋がってもらうことができます。」


数字で見る:子どもたちを惹きつける力 

TikTok プレイリストの#TheReplay の視聴回数

YouTube プレイリストの累計視聴数


世界と一緒に進化する
ナイキのプレイリストはYouTube視聴回数が億を超える大ヒットとなりました。パンデミックが始まった時には、チームとしてこのシリーズをさらに踏み込んだものにするべきだと考えました。「シーズン3を展開している途中だったのですが、『このコンテンツは子どもたちにとって以前にも増して大切なものになるはずだ。しかし、どうしたら今の状況にも対応した、そして子どもに響くコンテンツができるのだろう?』と考えました。」とムーンは述べます。1番の鍵は、番組の内容を家にいるような場面設定にして、ブラウン姉弟のようなキッズアスリートが“シェイクアップ”と名付けた、腕立て伏せやスクワットといったこれまでにもあった運動を楽しく変えた、家の中でもできる新しいコンテンツを中心に展開したことです。

その後、チームでは撮影自体もリモートで行い、ホストの子どもたちやプロアスリートに自ら家庭で撮影してもらったことから、必然的に彼らの家の台所やペットをはじめとする生活の様子や、時には予定外のハプニングも見られるようになりました。「より自然なままの出演者を身近に感じられるようになり、さらに撮影場所を世界に広げることもできるようになりました。最近ではバルセロナや成都、グアダラハラの子どもたちも登場しています。」とムーンは述べます。

ムーンが最も手応えを感じたのは、プレイリストが人と人とのつながりのきっかけになっていることです。「ほとんどの子どもたちは兄弟や家族と一緒に見ています。『お姉ちゃんと一緒に見ていたんだけど、見た後に自分たちでシークレット・ハンドシェイクをやってみたよ。』といったコメントや『ママと見た後に一緒に裏庭で縄跳びをしました。』といった内容を話してくれました。家族の絆が深まり、家族みんなが身体を動かすきっかけになっています。」とムーンは述べます。


未来への投資
子どもたちは、ナイキ ブランドの創造力をさらに高めてくれる存在となります。そのためにも今年後半には、ナイキは、スポーツをより楽しく身近で誰もが参加できるようにすることを熱心に考え、アルファ世代の求めるスポーツを具現化するために協力してくれる若いアスリートとクリエイター達からなるNike Play Councilを立ち上げます。「子どもたちに実際に参加してもらい、一緒に未来のスポーツを作る機会となります。」とジャバジは述べます。これまでにスカイとオーシャンのブラウン姉弟、ブラジルのスケートボーダーのライッサ・レアウ、フットボールプレイヤーでTekkerz Kidとしても知られているロレンツォ・グリア、The Doodle Boyとして活躍するアーティストのジョー・ホエール、ドラマーのデイヴ・グロールに“the Most Badass Drummer in the World” (世界で一番イケてるドラマー)と言われたキッドドラマーのナンディ・ブシェルなどの参加が確定しています。

Play Councilの各メンバーはナイキと直接話し合い、協力し、今後グループの拡大のための意見提供も行う予定です。ナイキは常にアスリート*の声を傾聴することに努めていますが、Play Councilでは若いアスリートの意見をしっかりと汲み取っていきます。

「そのような声を聞き取る手段を得ることが、ナイキのキッズビジネスへの新しいアプローチの中での最大の成果になっています。子どもの視点から世界を見て、その視点を中心に仕事を行うことにより、無限の可能性が見えてくるでしょう。」とジャバジは述べます。

アスリート*: IF YOU HAVE A BODY, YOU ARE AN ATHLETE (身体さえあれば誰もがアスリートである) – 共同設立者ビル・バウワーマン

NIKE

https://www.nike.com/jp/

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