ALLDAY 5ON5 BASKETBALL TOURNAMENT FALL 2024 Report
MAMUSHIです!ワタシがホストを務めるALLDAY 5ON5 BASKETBALL TOURNAMENTの第48回大会となるFALL 2024が、去る2024年10月20日(日)に無事に執り行われ、盛況のうちに終えることができました。まずはこの場を借りて、熱狂してくれた全ての皆さまに感謝申し上げます!今大会もありがとうございました!いやー、すさまじいゲームの数々でしたね。今回はそんなALLDAY FALL 2024について、FLYの誌面をお借りしてMC MAMUSHI目線でレポートしていきたいと思います。どうぞひとつお付き合いください!
ALLDAY FALL 2024のアウトライン
まずは今大会のアウトラインを、リマインドも兼ねて紹介していこうかな。日本が世界に誇る、国内最大級のアウトドア5on5バスケットボールのメガトーナメントがALLDAY 5ON5 BASKETBALL TOURNAMENT。日本ストリートボール界の聖地、YOYOGI PARK PLAYGROUNDを舞台に、「年齢・性別・国籍・キャリア及びカテゴリ一切不問の完全オープンエントリー制」のバスケットボールトーナメントとして、2005年の初開催から今年で19年目のシーズン。今年の春に開催した前回大会、ALLDAY SPRING 2024から4日間開催にパワーアップしたフォーマットを、第48回目の開催となる今大会でもそのまま踏襲。メンズを中心としたメイントーナメントは総勢66チームが参戦。そして、前回大会より新設したウィメンズトーナメントももちろん継続で、今大会は8チームが参戦だ。
メンズを中心としたメイントーナメントは総勢66チーム参戦の内、前回大会の王者44STREETと、準優勝の横濱Team-Sの2チームは10月12日(土)と13日(日)に実施の予選、QUALIFIERが免除となりベスト8入りを決める10月19日(土)開催予定のTOP8ゲームから登場。この2チーム以外の64チームは、12分ゲームの予選ラウンドからの参戦だ。10月12日(土)にはQUALIFIERのAブロックからDブロック、翌13日(日)にはEブロックからHブロックまでのゲームを実施。その後、先に紹介した44STREETと横濱Team-Sを加えてベスト16が出揃い、10月19日(土)にベスト8入りをかけたTOP8ゲーム(このゲームから10分前後半制)を行い、そして最終日となる20日(日)にベスト8からのファイナルトーナメントで今大会の王者を決める。ウィメンズトーナメントは10月19日(土)が立ち上がり、翌20日(日)にセミファイナルとファイナルが行われた。さて、概要の振り返りはこのくらいにして、そろそろメイントーナメントの予選から振り返っていこうかな!
5on5ストリートボールの最新戦力を計る12分ゲームのQUALIFIER
64チームを14チームに絞るQUALIFIER、つまり予選ラウンドが10月12日(土)と13日(日)の2日間に渡って展開された。ここで大方のチームの最新のコンディションが見て分かる。抜群のパフォーマンスで順当な勝ち上がりをみせたのは、YUKKE率いる22BASKETBALLや秦啓大による、FAKE streetにBLACKTOP、ホームのYoyogi park ballers、史上最多12度のALLDAY優勝経験を誇るUNDERDOG、仙台の雄S.H.U SENDAI、VELTEX TOKYOにPISTOL BROTHERSとここまで9チーム。彼らは危なげなく圧倒して楽々とQUALIFIERを突破した。一方でサプライズだった勝利チームも当然あった。例えば初参戦のMP3は、TOKYO BEASTや勉族といった関東を代表する古豪をダブルスコア以上の点差で撃破してベスト16入り。2011~2012年にALLDAY優勝経験のある横須賀米軍基地チームのTeam Yokosukaも実力あるロスターを揃えてひさびさにベスト16にカムバック。前回大会に続いて、2大会連続のベスト16入りを果たしたHDCや、ダブルオーバータイムの末にFREEDOMを競り倒したパークの常連ISO。F’SQUADを直接制したTEAMきまぐれも初のベスト16入り。先に挙げたTOKYO BEASTや勉族のように、期待されるも初日で姿を消したチームは古豪が目立った。HDCに圧倒された平塚Connectionsや、TEAMきまぐれに競り倒されたF’SQUADもそう。ALLDAYベスト8入りの経験を持つTKGは、1回戦でFREEDOMに喰われて早々に脱落。前回大会ベスト16の躍進をみせたBoogie’s Basketball U18はチームの特性上、優秀なボーラーは海外留学を決め、また代替わりもあり今回は力不足で初戦敗退だった。DumblersもVELTEX TOKYOをワンゴール差に追い詰めるも仕留めきれず。ハーフコートの3on3では存在感があっても、5on5となると勝ち切れない有名チームたち、また特に歴史ある古豪においては我慢の時期というか、若い世代相手に力不足が目立つようになった。それほどまでに、ALLDAY初日を突破するハードルがこの数年でぐんと上がったのだなとも痛感。大会ごとにジワジワと世代交代は進んでいるのだね。苦戦してる古豪はあがこうぜ!
ファイナルトーナメント入りをかけた最後の関門、TOP8ゲームに突入!
10月19日(土)、先に紹介したQUALIFIER 初日を突破した14チームに、44STREETと横濱Team-Sを加えてメイントーナメントのベスト16が出揃ったDAY3!翌DAY4から展開予定のファイナルトーナメント出場をかけて、10分前後半制のブロック決勝が行われた。まずは22BASKETBALLが、ゲーム終了間際に詰められるも27-24でLIVEを下し、Aブロック代表としてベスト8入り一番乗りを決める。このゲームで、天才肌で貴重なバックコートメンバーのMAKOTOが目を負傷し離脱してしまったのは残念だったが、それでも22BASKETBALLの進撃はこのあとも止まらない。続くBブロック決勝は、29-15と終始圧倒したFAKE streetがBLACKTOPを一蹴。2017年以降、4度のALLDAY制覇経験を持つBLACKTOPだが、今や見る影もない。Cブロックの結末は、今大会の波乱のひとつと言ってもいい。MP3が、Yoyogi park ballersを27-14で打ち負かす。このゲームで生まれたアリウープのボースハンドバックダンクは、今大会のベストダンクだろう。Yoyogi park ballersは今年2大会連続でベスト16止まり、悔しさが充満中だ。Dブロックでも波乱が続いた。前回大会準優勝の横濱Team-Sが、勝ち上がってきたTeam Yokosuka相手に20-32の大差で敗退。大会初戦の難しさがここで出てしまい厳しい敗戦になった。圧勝となったのはEブロックとFブロック。UNDERDOGはHDCを40-13で一蹴し、S.H.U SENDAIはISOを28-13で楽々下した。Gブロック決勝は25-23のワンゴール差の大接戦!これをVELTEX TOKYOがものにしてベスト8にカムバック。PISTOL BROTHERSはまたもやベスト16で散った。ディフェンディングチャンピオンとして44STREETの初陣となったHブロック決勝。TEAMきまぐれ相手に5人だけのロスターで臨んだ44STREETだったけど、35-24と大差をつけてこれを快勝。役者が何枚も上手だったな。これで今大会のベスト8、ファイナルトーナメント出場の8チームが決まった!
ウィメンズトーナメント開幕!ベスト4が出揃う!
メイントーナメントのTOP8ゲームと同日、10月19日(土)にウィメンズトーナメントも開幕!8チームによるトーナメントで、1回戦がこの日に展開された。期待された新規参戦チームが奮闘するも、前回参戦チームたちにはなかなか歯が立たない。この春のALLDAYでもプレイした岡田麻央によるゴ・カラクサ、Yoyogi park ballersコミュニティの一員である小林円香率いる≠meek、前回大会の準優勝チームで浅羽麻子率いるDifferentらが順当に勝ち上がり、初参戦ながらさまざまなタイトルを持つXDも勝ち上がってきた。今大会のウィメンズトーナメントも、これでベスト4が出揃った!
いよいよ迎えた最終日!王者を決めるファイナルトーナメント!
今大会から新調されたALLDAYオリジナルユニフォームを見にまとったファイナリストたちによる決勝トーナメント!メイントーナメントの1回戦、22BASKETBALLは追撃するFAKE streetに手を焼くも23-20のワンゴール差でこれを撃破!FAKE streetは試合巧者なバスケが得意だけど、この日はあと一歩詰め切れなかった。MP3とTeam Yokosukaは共に在日米軍基地周りのコミュニティからの参戦でファミリー同士ともいえる直接対決になったけど、前評判通りにMP3が27-14と大差をつけて決着!MP3は初参戦でベスト4入りを決めた!続くUNDERDOGとS.H.U SENDAIの対戦、ALLDAYの直近数年の間に何度か実現しているカードだったけど、この日もUNDERDOG優勢は変わらなかった。ロスターを充実させて、サイズも能力も上げて臨んだS.H.U SENDAIだったけど、14-20と今回もあと一歩二歩及ばなかった。VELTEX TOKYOはディフェンディングチャンピオンの44STREETに挑むも、その攻撃力の高さに対抗できず15-25で散った。22BASKETBALL、MP3、UNDERDOG、44STREETというベスト4!新旧揃った強烈な布陣だ。
壮絶な熱戦となったセミファイナル!死闘を制したのは22BASKETBALLとUNDERDOG!
悲願の初優勝を狙うYUKKE率いる22BASKETBALLと、今大会のダークホースと化したMP3によるセミファイナルは、今大会もベストバウトのひとつだ!サイズも高さも迫力も揃ったMP3は、ALLDAYにとってひさびさに骨のある外国人主体のストリートチームだった。業界の人気チームと言えるTOKYO BEAST、勉族、Yoyogi park ballersを圧倒し、トーナメント上位にカムバックしてきたTeam Yokosukaもほぼダブルスコアで蹴散らしてきた。会場中が固唾を飲む中、やはりこのセミファイナルでもMP3の力強さが存在感を発揮し、22BASKETBALLは常に追い続ける厳しい時間帯を戦う。フィジカルに消耗し、高さと長さに苦戦するも後半残り1分を切ってからの大逆転劇は会場中を興奮に包んだ。最後の最後で追いつき、さらに3点差をつけてMP3の追撃を阻止した22BASKETBALLが21-18でこの接戦を制す!この辺りからリーダーYUKKEはもちろんのこと、HAYATEの攻守に渡るハッスルと決定力、一皮剥けるビッグショットを決め切ったLUKA、高さとフィジカルに負けじと球際を制したRYOMAのパフォーマンスが抜群の仕上がりをみせる。そして、もうひとつのセミファイナル、UNDERDOGと44STREETの直接対決もまた、さすが共にALLDAY王者経験チームといった気持ちの入ったゲームだった。ゲーム中盤でリードを取ったUNDERDOG相手に、前回大会MVPのKKが怒涛の追い上げをみせるかと期待が集まるもこの日は十分なヒットとはならず。RYOも一眼で分かる天才っぷり、美しいムーブを繰り出すもUNDERDOGを捕まえるまでには至らずで31-24、今回はUNDERDOGに軍配が上がり、44STREETはALLDAY連覇は果たせずベスト4で今大会を終えた。
新ストリートボール女王の座はXDが獲得!
前日に引き続いて、ベスト4からの再開となったウィメンズトーナメント!岡田麻央とWリーガーOGによるゴ・カラクサと、国内3×3で幾度となく日本一を経験している齋藤桃子/高橋優花/猪崎智子トリオによるXDによるセミファイナルは、齋藤桃子&高橋優花コンビによるスコアリング能力が抜群で、元Wリーガーたちも手を焼く始末。結果、29-26のワンゴール差でXDが競り勝つ結果に!もうひとつのセミファイナルでは、≠meekが前回大会準優勝のDifferentに挑むも、つけられた点差を埋めることが難しく18-27で敗退。チャレンジャーXDと、悲願のタイトル奪取を狙うDifferentによるウィメンズトーナメント決勝だ!ここでもXDの齋藤桃子&高橋優花コンビの猛攻が止まらない。序盤で大きくリードを取ったXDは、絶対的エース齋藤桃子をベンチに温存する時間帯さえ作り、ゲームクロージングまで完璧なシナリオでゲームを支配。チームの大黒柱でもある猪崎智子のコーナー3Pも決まり、完全に勝負ありといった決着だった。28-16の大差でXDがALLDAYウィメンズトーナメント王者に輝いた!MVPは温存タイムがありながらも絶対的な存在感を放った齋藤桃子が受賞!高橋優花はスコアリングリーダーだった。浅羽麻子率いるDifferentは2大会連続で準優勝、またもや悔しい涙が流れたのだろうか。
22BASKETBALLという新王者誕生!YUKKEがとうとうALLDAYを制す!
第48代目ALLDAY王者を決めるメイントーナメントの決勝戦は、初優勝をかけた22BASKETBALLと、13度目の王座を狙うUNDERDOGというカードが実現!強力なダークホースMP3を打ち倒した22BASKETBALLと、ディフェンディングチャンピオン44STREETを退けたUNDERDOG、ともに文句のつけどころのない勝ちっぷりでこのステージに現れた。そして、この最注目もゲームで主導権を握ったのはYUKKEたち22BASKETBALL!YUKKE含め、先に挙げたHAYATEやLUKA、RYOMAの貢献度はその後も切れずに凄まじく、またYUKKEが用意したビッグマンも見事に機能した。FAKE street戦とMP3戦ではMalikが、UNDERDOG戦ではMalikと入れ替わってイッサが奮闘。決勝戦ではUNDERDOGの2mビッグマンのガウソウをファールアウトさせる活躍っぷり。ともに2mを超えるビッグマンをトーナメント制覇のために召集していた22BASKETBALLの周到さ。勝ち切るために必要な要素だったと思う。YUKKE自身がオンファイヤーというトーナメントではなかったと思うが(彼の本来のオンファイヤーはもっと凄まじいはず)、それでも要所で決めてくる決定力は十分に発揮されていたし、もうひとりのバックコート陣としてHAYATEの存在が実に大きかった。足を捻挫しても、何度もコート上に転げ回っても、しまいには指の脱臼も自分で処置しコートに立ち続けた。そして、このトーナメントでLUKAとRYOMAはさらに一皮剥けたような印象だ。彼ら2人はビーストと呼べるファイトっぷりだった。ファイナルスコアは28-16、44STREET戦でフルアウトしてしまったのか、この日のUNDERDOGに追撃のパワーはもう残っていなかった。22BASKETBALL、全ての強敵を倒し見事ALLDAY初制覇!上記に名前を挙げたメンバーはMVP級の活躍だったが、今大会のALLDAY MVPはスコアリングの決定力とゲームチェンジさせる攻守の活躍からHAYATEが受賞!そして、このALLDAY FALL 2024のメイントーナメント王者22BASKETBALLが、来年の2月に南半球・オセアニアエリアを代表するオーストラリアのストリートボールトーナメントとして広く知られる「SUMMER JAM」にALLDAY代表チームとして参戦する!
そして来年、ALLDAY20年目のシーズンへ!
といったわけで、ALLDAYにとってひさびさに新王者が誕生した今回のFALL 2024!ウィメンズトーナメントではこの春にZOOS、そして今回秋にXDというストリートボール女王が誕生!もちろん来年のシーズンでも継続したい。そして、メイントーナメントの新王者22BASKETBALL!来年2月のオーストラリア・メルボルンで開催予定の「SUMMER JAM」での健闘にも期待したいし、あのメンツあの情熱が継続するなら、しばらくの間ALLDAY連覇をし続けることも十分考えられる。来年でALLDAYは20周年、そして上手くいけば50回目トーナメントを20周年内に開催できそうなんだ。新世代の台頭も、古豪の苦しみも全てがオレらが愛すべきストリートボールの姿だと思ってる。そういった意味で、今大会では両面のリアルを感じたよ。世代交代も、古豪の逆襲も、新たな登場人物/新興勢力大募集!みんなのストリートボールへの情熱とともにALLDAYは在りたい。今回は今後の起点となるALLDAYだったのかもな。まだまだしばらく楽しめそうだ。ってことで随分長文になっちゃったけど、今回のALLDAY FALL 2024を終えてのオレの率直な感想だよ。今年もALLDAYをありがとう!そして、まだまだ熱くやろう!
- ALLDAY 5ON5 BASKETBALL TOURNAMENT FALL 2024 Report
-
TEXT by
MC MAMUSHI
PHOTO by Kasim Ericson
& ミッシー