「テイタム4」を履いて激走…NIKEの協力を得てアルペンが勉強会を開催
スポーツ用品店のアルペンは10月8日、NIKEの協力を得て今月ローンチされたJORDAN BRANDの最新モデル「テイタム4」の社員向け勉強会を開催した。JORDAN Universityと題した勉強会の実施は、ことし4月に実施した「ルカ4」と「ルカ.77」に続いて同社で2度目の試み。全国にあるアルペンやスポーツデポに勤務する社員のうち、バスケットボール売り場で商品知識や接客の社内試験に合格したバスケットボールスペシャリストと呼ばれる社員が一堂に会して、NBAボストン・セルティックスに所属するジェイソン・テイタムのシグネチャーモデルを体感した。

履き心地の良さと、強化された安定性
勉強会は、NIKEスタッフによる商品説明からスタート。テイタムシリーズは、203cm・95kgの体躯を持ち、オールラウンドに活躍するテイタムを支えるシューズとあって、軽量かつ一環した履き心地を追求して開発されてきたという。その上で、テイタム4の開発コンセプトは、1試合を通じて“飛び続ける”こと。ジョーダンシリーズの中でテイタム3と同じ最軽量モデルでありながら「履き心地の良さ」と「安定性」が進化した一足に仕上がっている。

最新のテクノロジーに着目していきたい。テイタム4の前足部に搭載されたズームエアはテイタム3より厚みが増して、前方へ推進力を出せるようにサポート。インソールとミッドソールの間に配された中板にあたるS字シームのストロベルは、柔らかい素材を採用したほか、クシュロン3.0が搭載されたミッドソールは、前作よりも土踏まず部分の接地面が広がった形状になっていることも見逃せない。シューズの前方両サイドに、TPU性のシャンクを配置することで足のブレを防いで安定性を高めた。

また、シュータンが通気性を確保するためメッシュ素材となり、アッパーパネルの配置が工夫されている。4方向に伸縮するつなぎ目によって、足へのフィット感を高める構造となり、履き慣らし不要とも言える柔らかさを実現した。

さらにアウトソールも耐久性の高いラバー素材を採用。外側がヘリンボーンパターンによる縦方向の動きに、内側が横方向に対応できる設計になっているため、ストップや切り返しといった全方位の動きにグリップが効くような作りになっている。
大神さんが語るテイタム4に合うプレー
この日、トークセッションに出演し、クリニックで講師を務めた大神雄子さん(トヨタ自動車アンテロープス ヘッドコーチ)も「今もし現役だったら、たぶんテイタム4」と言うほどシリーズ最新モデルを絶賛した。勉強会への参加は、ことし4月に続いて2度目。ここ2週間ほど今モデルと前モデルを履き比べただけあって、その感想も詳細に明かされた。

大神さんはテイタム4を履いた第一印象として「まず何よりも軽い」と切り出し、履き馴染みの良さも賞賛。「フィット感ですね。本当にきょう試合でバッシュを初めておろしても履けるぐらいです。選手だったらすごく良い」と語った。大神さんは現役時代、バッシュは練習で履きならしてから使うタイプだっただけに、心からその良さを感じていることは間違いない。

また、テイタム3からテイタム4の進化した部分も実感していた。大のズームエア好きとあって、厚みを増したズームエアを「最高でしたね」とほれ込み、現役時代に愛用していたエアズームフライト5や、現役ラストシーズンに履いていたKD9に近い履き心地とも表現。クッション性の向上を感じていた。加えて、前足部両サイドに配置されたシャンクによって、安定性の高まりも体感。特に「ドライブの一歩目の接地」で足がブレずにサポートされている実感を得たという。

さらに、大神さんはテイタム4がポジションを選ばずに履ける一足であるとも強調した。「トータルで一番整ってるバッシュ」であり、特にシューズの良さが最大限に合うプレーとして“プルアップ”(=ジャンプシュート)を挙げた。大神さんは「テイタムもプルアップが多い選手で、シューズのコンセプトも飛び続ける。ポジションではなく、プレーとしてプルアップに向いているとすごく感じました」と明かした。

スタッフがコートを激走!商品の提案イメージは?
そんな軽量性、履き心地、安定性が進化したテイタム4とあって、大神さんによるクリニックもその性能を感じられるメニューが組まれた。1試合を通して飛び続けるというコンセプトのシューズだけあって、参加した社員の皆さんはテイタム3と履き比べながら、コートを激走した。前回ルカ4、ルカ.77の勉強会では切り返しやステップバックなどのメニューが多かっただけに、身をもってシューズの特徴を学んだわけである。

例えば、オールコートを使ったレイアップやプルアップに取り組んだのち、1分30秒でどちらが多く得点を決められるかチームの対抗戦が行われたほか、アウトナンバーシチュエーションのメニューも組まれた。2対1から始まり、3対2、4対3、5対4、5対5と段階的にプレーヤーが増えていき、途中でドリブル2回までというルールも設定。好プレーにはコートサイドから拍手が湧いたが、終わった後には膝に手をついたスタッフの姿もあったほど。クリニックの最後には、大神さんがレフェリーとMCを務めながら、5対5の3分ミニゲームも繰り返し行われた。


心なしかスタッフからは疲労の跡もうかがえたが、クリニックを通じて商品の良さを存分に学べたようだ。沖縄県にあるスポーツデポフラッグシップストア天久店のスタッフは「バスケットボールの経験があまり無いのですが、バスケの動きの中に(商品の特徴が)取り入れてあって、すごく良かったです。この経験をしっかりとお店に持ち帰って、店舗の仲間やお客様に伝えていきたい」とコメント。スポーツデポフラッグシップストア テラスモール湘南のスタッフも「シューズの性能がアップデートされたところを感じ取れるようなメニューにしていただき、僕は体力が無くなってしまったのですが(笑)、非常に楽しかったです。学びを得られるメニューにしていただいて、ありがたい」と振り返った。

1日のクロージングには、スタッフがグループディスカッションをして、テイタム4による学びを言語化した。店頭での接客をイメージしてどんなお客様に合うかという問いに対しては、さまざまな視点から感想が寄せられた。
「どのポジション、どの年代のプレーヤーにもおすすめできる」
「長い間、履き続けられるので、走り込みが多い学生層に合う」
「カラーバリエーションが多いので、バスケだけにとどまらず、普段履きでもおしゃれに履いていける」
「他のメーカーからジョーダンブランドを履きたいというお客様に対しておすすめしやすい」

加えて、天久店のスタッフはサイズレンジの広さにも言及。「老若男女いろいろなお客様に提案できると思います。特にテイタム4は23㎝から取り扱いがあるので(前モデルは24㎝から)サイズが当てはまるお客様であれば最初にすすめられるシューズ」とも教えてくれた。
今月23日より限定カラーをスポーツデポで発売へ
座学と実践によってシューズの理解を深める取り組みは、2度目の今回も盛況のうちに幕を閉じた。アルペンのスタッフがテイタム4を学ぶ姿を通じて、大神さんも10月18日(土)にトヨタアリーナ東京で開幕するWリーグのシーズン初戦に向けて、刺激を得た様子も印象的だった。

「今日アルペンの皆さんと一緒にクリニックを作り上げました。私たちと舞台は違いますけど、バスケットボール好き同士、バスケットボールが繋げてくれるご縁によって、いろいろな視点からバスケットボールを盛り上げられるんだと知ることができましたね。そんな気持ちをモチベーションにして、トヨタアリーナ東京に乗り込みたいと思います」

そして、テイタム4のアルペン・スポーツデポ・NIKE直営店の限定カラーとなるBREDが、10月23日(木)より販売が開始される。ブラックを基調にして、赤いジャンプマンロゴやテイタムのシグネチャーロゴがあしらわれたシャープなたたずまいの一足である。Bリーグ、Wリーグ、NBAもシーズンが開幕するオータムシーズンに、自分の足元も装いをアップデートする一足として、ぜひテイタム4を試してはいかがだろうか。

Jordan Tatum 4
【商品詳細|テイタム4】(リンクは外部サイト / アルペン公式)
発売日:2025年10月23日
価格:16,500円
カラー:BRED
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TEXT by Hiroyuki Ohashi




