• COLUMN
  • 2023.04.05

世界で2店舗目 JORDAN BRAND STORE 「JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYA」が誕生

6度の優勝、10度の得点王、1試合平均得点歴代1位、オリンピック金メダル2度など、マイケル・ジョーダンが数えきれないほどの栄誉に浴したスーパースターであることは説明の必要もなく、今なおその影響力は多方面に波及している。
その影響力の一端を担っているのがジョーダンブランド。ジョーダンのキャリアとともに製作が始まった「エア・ジョーダン」シリーズは、2003年の3度目の引退後も立ち止まることなく、NBAファンにとどまらず根強いファンの注目を毎年集めている。

そんなジョーダンブランドファンにとって、これは待ちに待ったニュースだっただろう。3月25日、東京・神宮前にオープンした「JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYA」は、イタリア・ミラノに次ぐ世界で2店舗目のジョーダンブランドストア。若者が集う街として、日本国内でもとりわけ流行の最先端を走る渋谷エリアに店舗が構えられたことの意味は大きい。

オープンに先駆けた23日には、店舗の全貌がメディアに公開された。お披露目にあたっては、ナイキジャパンのジェネラルマネージャー兼VPを務める小林哲二氏と、この日のために来日したジョーダンブランドのクレイグ・ウィリアムズ社長が出席。冒頭で挨拶に立った小林氏は、ちょうどこの直前に行われたワールドベースボールクラシック準決勝における日本国内の盛り上がりに触れ、こう切り出した。
「日本国民が皆感動したように、スポーツの持つ力というのは非常に大きなものがあると思っています。ナイキのミッションは、創業以来一切変わっておりません。革新的なイノベーションをもってアスリートをサーブし、インスピレーションを与えるということが、我々の使命であります」
その上で、この地に新たな店舗を構えた点について、小林氏はこう続ける。

「渋谷という街は我々にとって重要な拠点になってきます。若い方の街というだけではなく、バスケットボールとのつながりがある街です。バスケットボールの聖地である代々木体育館もあります。バスケットボールのカルチャーとストリートカルチャーの両方を兼ね備えた非常に素晴らしいこの場所で、新しく店舗をオープンさせていただけることを光栄に思います」

ウィリアムズ氏も、東京を「イノベーション、ファッション、音楽、アートの最先端を推し進めている完璧な都市」と表現し、この地からカルチャーを発信し続けていくことを宣言。この新しい店舗にある限りない可能性に、確信を抱いている。

2人の挨拶の後にはストアツアーを実施。店内で受けられる様々なサービスについて、それぞれの担当者から丁寧な説明がなされた。ここからは、そのサービスを一部紹介していきたい。

事前予約制のCONTENT STUDIOは、コンシューマーが写真や動画のデジタルコンテンツを制作するためのスタジオスペース。モニターに映し出されたQRコードをスマートフォンで読み取ると、モニターと同じ画面がスマートフォンに共有され、スマートフォンの操作で写真や動画を制作することができる。数種類用意されたバスケットボールを持ってモニターに映ると、そのボールの種類によって画面の背景が変わるというギミックも用意されており、趣向を凝らしたコンテンツ制作を楽しむことができそうだ。

WORK SHOPでは、アパレルやフットウェアのカスタマイゼーションの有料サービス(事前予約制)のほか、店舗特製のシューレースやアクセサリーの販売、シューケアキットの販売を行っている。カスタマイズ用のアクセサリーもバリエーション豊かで、担当のスタッフに相談しながら好みに合ったカスタマイズができる。その名称の通り、今後は定期的に様々なワークショップも実施していくとのことだ。

その他、CONTENT STUDIOの横にはLOUNGEもある。壁には写真やイラスト、ユニフォームなどが飾られ、シューズのショーケースにもなっているテーブルにはジョーダンにまつわる雑誌も用意。そして、店舗からほど近い美竹公園にあった「ジョーダンコート」に設置されていた手形入りオブジェも展示されている。ジョーダンブランドの歴史を感じながらコミュニティの輪を広げることのできるスペースであり、それと同時に、ジョーダンと日本の関わりに思いを馳せることもできるというわけだ。

ジョーダンブランドのこの店舗への力の入れ方は、商品展開にも表れている。世界地図の中心にジャンプマンロゴを大きくあしらったデザインのTシャツ、店名と店舗所在地の緯度・経度が記されたTシャツなど、この店でしか手に入らない限定アイテムを複数用意。この店舗を訪れた記念にもなり、特に遠方からの来客は心をくすぐられるに違いない。もちろん、従来のメンズ・ウィメンズ・キッズのアパレル、ライフスタイルアイテムの品揃えも充実。5人制・3人制日本代表のサプライヤーでもあることから、JAPANの文字をあしらったグッズも展開されている。

所在地は、明治神宮前駅から神宮前交差点を渋谷方向に進み、徒歩約5分。明治通りに面し、原宿駅や渋谷駅からも10分程度で行くことができる好立地であり、カルチャーの発信地として象徴的な存在にもなりそうだ。東京のコミュニティで活躍するアーティストやクリエイターにフォーカスした取り組み、メンバー限定イベントなど、今後提供される見込みのコンテンツも非常に魅力的。「JORDAN WORLD OF FLIGHT SHIBUYA」という一大拠点を構えたジョーダンブランドが、日本のバスケットボールシーンやストリートカルチャーにさらに大きな影響を与えていくことを期待してやまない。

TEXT by Akihiko Yoshikawa

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