林原誠が『本州縦断・青森~下関1521kmフットレース2019』で新記録を樹立!
ウルトラマラソンを凌駕する日本一過酷なレース『本州縦断・青森〜下関1521kmフットレース2019』において、従来の記録を大幅に塗り替える391時間56分(16日7時間56分)というコースレコードでゴールした『FIVESTAR』代表の林原誠氏。HOKA ONE ONEのサポートのもと、今回のチャレンジへ向けて語った『Humans of HOKA』のエピソードはすでに紹介したが、目標として掲げていた新記録を樹立した林原氏にレース後、改めて話を伺った。
Photo/Riki Hayashibara
ーおつかれさまでした。まずはレースを終えたときの気持ちを教えて下さい。
「どのレースでもそうなんですが、ゴールが近づくにつれて、走らせてもらってる事に対して、関わって頂いている沢山の方々への感謝の気持ちが溢れてきます。あと、今回はコースレコード更新を公言してたので、達成できた安堵の気持ちと、今までには無い達成感を味わう事が出来ました。ゴール直後はやはりやっと休めるとか、好きなだけ寝れるとか、自分の欲求による思いが強かったです」
ー新記録もおめでとうございます。391時間56分というタイムは「従来の記録を約46時間も短縮する驚異的な記録更新だ」とスポーツエイド・ジャパンからの発表もありましたが、この記録を達成できた要因は?
「今回は2年前から計画して、今まで走破された皆さんの完走記やブログをチェックさせて頂いた上で、R7(青森~新潟)、R9(舞鶴~下関)の試走などで自分に合う攻略法を探し、綿密に計画して予定通り実行出来た事が要因だと思います。それに加えて、沢山の応援や現地での伴走、息子のサポートは凄く力になりました」
ーはじめて通して走る1500キロを超えるコースではどんな困難がありましたか?
「やはり連日の雨と2回の台風ですね! 初めの台風18号から変わった温帯低気圧は、予想通り笹川流れの海岸線を通過中に真上を通った感じで、日没後は一時中断するしかなかったです。19号は600kmも離れてたのにけっこうな風速で、あらかじめ準備したヘルメットをかぶって走りました。ただ、悪天候での走行は、止まると身体が冷えるし、走りに集中出来るので、その点ではプラスにもなりました。今までの挑戦者の皆さんが言われてた、歩道や路肩の無い危険な道路やトンネルは今年から改善されて、ずいぶん楽になってました。もちろん、まだまだ危険な場所は沢山ありますが、日中注意して走れば、問題ないかと思います」
ー何日も連続で走る長距離レースを、どのような準備で乗り切りましたか? 1500キロを共に走ったシューズや支えになったサポートについて教えて下さい。
「以前の試走から、長く走るにはアフターケアが大事やと感じてたんで、普段は全くしないのですが、今回は寝る時間を削ってでも、脚のケア、特にアイシングは毎晩念入りにやりました。シューズは長年愛用しているHOKA ONE ONEさんに提供して頂きました。前半の走れるうちはカーボンX、後半は脚に優しいクリフトンを使う予定でしたが、思ってた以上に調子良く走れたので、最後までカーボンXを履き続けました。これも、コースレコード更新に貢献した大きな要因です。FacebookやInstagramの応援はすごく励みになりました。そして、後半に入ってから来ていただいた現地での応援や伴走が、完走タイムを大幅に縮めてくれました。特に終盤の島根県と山口県の25kmを超える伴走で、予定より半日以上早くゴールすることが出来ました。何より、20日間にわたる息子のサポートは、今までの人生でも最高の思い出の一つとなりました」
ーレース後にSNSでR8への記録挑戦を宣言していましたが、次のチャレンジが決まっていれば教えて下さい。
「まずは11月後半の沖縄本島一周サバイバルラン400kmの完走。そして、来年の4月にはR8に出場して今までのコースレコード更新狙います。本州縦断フットレース4冠を達成したいです」
- 林原 誠