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  • 2026.10.28

スーパーシューズの10年 -ナイキはどのようにスピードを再定義してきたか-

2014年、著名なスポーツ科学ジャーナリストが、人間がマラソン2時間切りを果たすのは2075年になると予測しました。その翌年の時点では、研究者たちは今世紀中にそれが実現する可能性は低いと考えていました。

しかし、専門家たちが知らなかったことがあります。予測が行われている間にも、ナイキの科学者チームは、数十年かかると見込んだ進化の予測を覆し、マラソン競技を根本的に変えるプロジェクトに取り組んでいたのです。


不可能の計算

2010年代半ば、マラソンの世界記録は2時間2分57秒でした。残りの差を縮めるには、世界最高のランナーがエネルギーを枯渇させずに42.195kmを前例のないスピードを維持して走る必要があり、これは人間の限界を超える偉業と考えられていました。

ナイキスポーツ研究所(NSRL)の中で、科学者たちは静かに単純な疑問を投げかけ始めていました。それは、「もし、これを常識だと考えている全員が間違っていたとしたら?」というものでした。


ナイキスポーツ研究所(NSRL)で始まった取り組みが、スーパーシューズと、2017年に3人のエリート長距離ランナーが初のマラソン2時間切りに挑戦したプロジェクト「Breaking 2」につながりました。


その答えを見つけるために、NSRLの科学者たちは様々なスポーツやアスリートの疲労をどのように定義・定量化するか、疲労がパフォーマンスや怪我にどのように影響を与えるか、そしてナイキがその影響をどのように軽減できるかを調査しました。

ナイキの最高科学責任者兼NSRL VPのマシュー・ナースは次のように話しています。「疲労は普遍的なものです。あらゆるレベルのすべてのアスリートが経験するものです。私たちは何年もかけて、疲労がパフォーマンスや怪我にどのように影響し、それらの影響をどう緩和できるかを研究してきました。マラソン2時間切りの挑戦を検討し始めた時点で、すでに必要な要素は準備できていました。」

マラソン2時間切りが現実的な目標として見えてきたため、チームは目標のためには世界最速のマラソンランナーはどれだけ速くなる必要があるのか、そして、そのためにフットウェアの改良がどのくらいの役割を果たせるのかを計算し始めました。

計算によると、マラソン2時間切りのためには、最速の選手がおよそ3%速く走る必要があり、ランニング エコノミーも同様に3%以上向上させる必要があるという結果が出ました。記録が長年にわたり数秒単位で削られてきた競技において、一度の挑戦で3分を削ろうとしていたのです。

当時のランニング フットウェアのイノベーション デザインを率いていた、現グローバル フットボール クリエイティブ ディレクター兼VPのステファン・ゲストは次のように話します。「一度に3分削るというアイデアは無茶に思えました。しかし、内心では、成し遂げられる可能性も十分にあると思っていました。」


「Breaking2」のゴールに立つ故サンディ・ボーデッカーとエリウド・キプチョゲ。サンディは1:59:59というタトゥーを見せています。


大きな夢を見る

この可能性は、当時ナイキのスペシャル プロジェクト VPであった故サンディ・ボーデッカーの目に留まりました。彼は数十年にわたって誰もが不可能と考える数々のアイデアの実現に取り組んできた実績がありました。
ボーデッカーのサポートを受けて、チームは約180秒の差をどこから生みだせるのかを探し始めました。

当時のマラソン シューズに関する一般的な考え方は、速いレーシング シューズを作るなら、とにかく軽くしなければならないというものでした。長年にわたり、それはシューズを低く、平らに、薄くすることを意味していました。できるだけ多くの素材を取り除きつつ、ランナーが42.195kmを走るだけのクッション性を残すことが求められていました。

ナイキはすでにその方法をほぼ限界まで突き詰め、デザイナーはできる限りの素材を削ぎ落としていました。
ステファン・ゲストは次のように話しています。「既存の考え方では、ほぼ限界まで到達していました。薄さや軽さを追求し続けると、どこかの時点でシューズとして成り立たなくなります。」

研究者たちはすでに、クッション性やプレートの剛性など、シューズの他の機能によってランニング エコノミーを改善できることを知っていました。しかし、その効果は比較的小さく、必ずしも多くのアスリートに同じように利益をもたらすとは限りませんでした。つまり、サブ2の目標を達成するには、ブランドがスピードへのアプローチを完全に見直し、まったく新しいものを創り出す必要があったのです。


初期のプロトタイプやスケッチは、マラソン用フットウェアに対して根本的に異なるアプローチを描いていました。


新しいスピードの方程式

その突破口は何千マイルも離れたイギリスの素材メーカーにありました。
当時、ほとんどのスポーツ シューズのフォームは化学的工程で作られていました。しかし、ナイキが新たな道を模索する中、現在ナイキでシニア フットウェア素材リサーチャーを務めるデニス・シラーが、英国の材料会社のZotefoamsが、フォームに超高圧の窒素を吹き込むことによって、非常に軽量でありながらより多くのエネルギー リターンを生み出す素材を開発していたのを見つけました。

プロジェクト初期の試作に携わったナイキ・フットウェア開発者のクリス・クックは次のように話します。「私たちは1つの素材に大きな可能性を見つけました。上質なフォームがより多くのエネルギー リターンを生み出し、軽さと、予想以上の弾力性をもたらすのです。」

この素材は後にズームXとして知られるようになりました。


窒素注入プロセスで作られるズームX フォームは、軽く、反発性とエネルギーリターンに優れています。写真はランナーのレリサ・デシサのサインが入ったもので、この2017年発売のズーム ヴェイパーフライ エリートのミッドソールにも搭載されています。


画面上の数字

新しい軽量なフォームとともに、新たな可能性が感じられるようになりました。これまでで初めて、重さを心配せずに、クッショニング材を増やすことができるようになったのです。デザイナーは素材を削ぎ落とし続けるだけではなく、追加することができ、その過程でエネルギー リターンを高められるようになりました。

しかし、チームでは依然として想像を絶する目標を追いかけていました。世界最速のマラソンタイムからほぼ3分を短縮するには、新しい技術がベースを維持するために使うエネルギー量、つまりランニング エコノミーを劇的に改善しなければなりませんでした。

チームでは、足の下にどれだけのフォームを盛り込むことができるのか、そして、それが新たなシューズの要素となる、カーブの入ったカーボン ファイバー プレートとどのように連携するかを実験し始めました。ランナーにかかる生体力学的負荷を減らすために、単にプレートを硬くするのではなく、その形状と曲率を考え抜きました。

この2つの技術によって、これまでのレーシング シューズにはなかったクッション性、剛性、エネルギー リターンを持つ新しいシステムが生まれました。一歩ごとに、カーブの入ったプレートが軽量でエネルギー リターンをもたらすフォームと連携し、ベースを維持するために必要なエネルギー量を減らしました。


最初期のヴェイパーフライのプロトタイプは、ナイキのランナーを少なくとも3%速くするという目標にちなんで「3% テスト ビークル」と呼ばれていました。


さまざまな要素が揃い始める中、理論的な結果が現実世界でアスリートが走る際に、本当に良い結果をもたらすのかを調べるため、チームはNSRLとの協力でプロトタイプの制作を始めました。

現在ナイキのシニア プリンシパル リサーチャー(NSRL)を務めるエミリー・ファリナは、初期の研究を進める研究者の一人として、生体力学の知識をもとにフットウェアの設計を進めていました。彼女の役割の一部は、アスリートが一定の速度で走る際の酸素消費量を測定することでした。ランナーが酸素マスクを着用してトレッドミルで走り、ペースの維持にどれだけのエネルギーが必要とされるかを測定しました。博士号を保有する研究者である彼女は、データが入り始める時、モニターの前に座っていたことを思い出します。代謝コストの改善はあまりにも顕著で、ファリナはすぐに重要な瞬間が訪れつつあることを理解しました。

エミリー・ファリナは次のように話します。「画面に映し出された数字を見て、二度見してしまいました。酸素マスクに問題ないかを確認したくなったほどです。リアルタイムで画面に表示された数字は、これまで見たことのないものでした。データを分析する前から、重大なことが起きていると分かりました。」

結果を計算したとき、ファリナの直感は確信に変わりました。新しいプロトタイプ シューズを履いたランナーは、ナイキの以前のレーシング シューズと比べてランニング エコノミーが4%向上していました。さらに稀なことに、テストしたすべてのランナーにプラスの結果が見られたのです。

新しい試作品の裏付けを得たデザイナーたちは、プロトタイプをレーシング シューズへと改良し始めました。そうして誕生したのが、やがてナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%として世界に知られるようになるフットウェアです。


2019年のヴェイパーフライ ネクスト% 発売時のエリオット・ヒースは、アスリートたちが初代ヴェイパーフライを見た時の反応について、「それは、彼らがこれまで見たことのないものでした」と語っています。


代償なくスピードを実現

デザイナーたちが新しいフォームに関する作業を続け、ヴェイパーフライが形になり始めると、誰も予想していなかった二次的な利点が明らかになりました。速度の大幅な向上を生み出したのと同じ原理が、当時のレーシング シューズではあまり感じられなかった「快適さ」をもたらしていたのです。

それまでの長距離ランナーにとって、速くなることは何かを犠牲にすることを意味していました。最も軽いレーシング シューズは路面の衝撃から足をほとんど保護できず、足に繰り返し加わる負荷はレースの代償と考えられていました。

ナイキのスポーツ イノベーション スタジオのランニングリードであるエリオット・ヒースは次のように話しています。「当時、スピードと快適さは反比例すると考えられていました。速く走るには、身体の一部を犠牲にしなければならないという考え方が受け入れられていました。」

2016年にナイキ イノベーションに入社した、米国オリンピック予選出場を果たした元マラソン選手のキャリー・ディモフは、その代償をよく理解していました。彼女は当時マラソン界で一般的だった薄くて軽量なシューズで長年レースに出場してきました。

しかしナイキで働くことで、彼女は世の中の人々よりも先にヴェイパーフライの利点を理解しました。レースを始めた瞬間、その違いはすぐに明らかになりました。キャリー・ディモフは次のように話しています。「2017年にボストン マラソンのスタートラインに立ったとき、ヴェイパーフライはまだ初期の段階で無名でした。まるで秘密のアイテムを持っているかのような気分でした。」

現在フットウェア イノベーションのプロダクト ディレクターであるディモフは、長らくこのカテゴリーを象徴してきた薄いレーシング シューズを履いている他の競技者たちを見て気の毒に思ったことを覚えています。ディモフは次のように話しています。「私は、スリッパのように薄い10ミリのEVAフォームのシューズを履いたランナーたちの隣に立っていました。私はこんなにサポート性と推進力のあるシューズを履いているのに、他のランナーは薄いシューズで身体を痛めつけながらこの坂道のコースに挑もうとしているなんて思いました。」

同様にエリートランナーで全米オリンピック予選にも出場したヒースの場合、その優れたサポート性能の恩恵はレース当日にとどまりませんでした。プロランナーとして、彼は何度も足の怪我に苦しみ、4年間で3回の手術も経験しました。そして回復中に、ナイキのキャンパス内をただ歩くためにヴェイパーフライを着用し始めました。

ヒースは次のように話しています。「カーボンファイバー製のプレートとロッキングチェアのような形状、そして、推進力をサポートする設計と追加のクッション性により、快適な履き心地を提供してくれました。おかげで、また走れる、という希望が持てました。」


ランナーたちは「Breaking2」のためにサーキットに集まり、マラソン2時間切りに挑戦しました。これはフットウェア、トレーニング、栄養、水分補給、レース当日の戦略を1つの体系にまとめ上げたプロジェクトでした。


ヴェイパーフライが世に出た今、まさにそれが試される時が来ました。
このプロジェクトはマラソンの2時間切り達成という大胆な目標から始まり、シューズはすでに驚異的なスピードの向上をみせていました。ナイキは、この大胆な挑戦が成功するかどうかを見届ける時を迎えていました。


ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリートは、「Breaking2」のために特別に作られ、このプロジェクトに挑む3人の世界トップレベルのマラソン選手のためにそれぞれ個別に調整されました。


サブ2への挑戦

その挑戦が「Breaking2」となりました。2017年5月6日、世界屈指のマラソンランナー3名がイタリア・モンツァのフォーミュラ1サーキットに夜明け前から集結し、長らく立ちはだかってきた壁を打ち破る挑戦に臨みました。

ナイキは数カ月にわたり、補給、空気力学、ペース配分からコースに至るまで、あらゆる細部を徹底的に研究しました。30名のペースメーカーが、交代で走る準備を整え、午前5時45分、歴史に名を残すべく挑戦がスタートしました。

2時間と25秒後、エリウド・キプチョゲがフィニッシュラインを通過しました。それは、わずか数年前まで専門家が今後数十年にわたり破られないだろうと予測していた壁に、あとわずかまで迫る記録でした。2時間の壁は依然として破られませんでしたが、キプチョゲの走りによって、その壁は一気に手の届くところまで近づきました。

そしてナイキはすでに、彼をその先へと導くシューズの開発に取り組んでいました。


エリウド・キプチョゲとともに写っているキャリー・ディモフは、スーパーシューズを次の段階へと進化させたアルファフライの開発に携わりました。キプチョゲが歴史を塗り替えた際に着用したモデルです。


最後の25秒

世間にはまだ知られていませんでしたが、ナイキは「Breaking2」が始まる前から、次世代のスーパーシューズの開発に着手していました。ヴェイパーフライの一般発売に向けた準備が進むなか、デザイナーと研究者たちは、この新しいシステムをさらに進化させる方法を探っていました。

ステファン・ゲストにとって、その答えの一端は、数十年にわたりナイキを象徴してきたテクノロジーであるエアにありました。チームは、ナイキ独自のクッショニング技術をズームXフォームやカーボンファイバープレートと連動させる方法を追求し、最終的に前足部の下に高い反発性を備えた2つのエア ズーム ユニットを配置してスピードを生み出すシステムを開発しました。

初代ヴェイパーフライの生体力学研究に携わったファリーナは、ランナーたちが前モデルの可能性を十分に理解するよりも先に、アルファフライの構想が形になり始めていたと振り返ります。ファリーナは次のように話しています。「ヴェイパーフライが登場した時点で、アルファフライのアイデアはすでに存在していました。私たちは心の中で、『まだ先がある。さらに大きな進化が待っている』と考えていました。」

モンツァでの挑戦から2年後、キプチョゲは再挑戦の準備を整えました。今度は、ナイキの次世代レーシング シューズのプロトタイプを着用していました。それは後に「アルファフライ エア ズーム ネクスト%」となるモデルの初期バージョンでした。

オーストリアのウィーンの木々に囲まれたコースの沿道には数千人の観客が詰めかけました。キプチョゲは、入れ替わりながら隊列を組むペースメーカーの後方を走りました。2時間の壁を破るために必要な、1マイル平均4分34秒、1キロ平均2分50秒という驚異的なペースを42.195kmにわたって維持しました。

ゴールラインを越えた時、時計は1時間59分40秒を表示していました。公式な世界記録の対象となるレースではありませんでしたが、遠い未来のことだと思われていた成果が、50年以上も早く成し遂げられたのです。


「Breaking2」の2年後、キプチョゲはウィーンでナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%のプロトタイプを履いて、2時間の壁を突破する1時間59分40秒を記録しました。


ウィーンでは記録に注目が集まった一方で、マラソン界の変化を示唆する静かで小さな兆しも見られていました。

当時キプチョゲと密接に協力をしていたヒースは、キプチョゲがマラソンの翌朝に走りに行ったことを覚えています。ヒースは驚きました、これまで10回のマラソンを走ってきたキプチョゲが、それまで翌日に走ったことはなかったのです。

ヒースは次のように話しています。「エリウドは、マラソンの翌日に、まだまだ走れると初めて感じたと言っていました。しかも、1時間59分40秒で走って記録を残した翌日にです。」


ズームXとカーボンファイバーを使ったシステムにエア ズーム ユニットを追加したエア ズーム アルファフライ ネクスト%は、エネルギーリターン率を向上させて、スーパーシューズの概念をさらに進化させました。


波及効果

それから7年間をかけて、ナイキはヴェイパーフライとアルファフライの世代を重ねながら、フォーム、エア、カーボンファイバー プレートの連動を高め、スピードのシステムをさらに発展させました。そのプロセスは、絶え間ない試行錯誤と改良の積み重ねでした。

ファリーナは次のように話します。「その影響の大きさを認識し始めた頃、フットウェアの性能とアスリートの成績を予測するモデルを作りました。そのモデルを使って、『限界はどこにあるのか?次に何が作れるのか?』と、実験的な探究を始めたのです。」


ナイキのズーム ヴェイパーフライ エリート フライプリントは、3Dプリントの新しいアッパーを初めて採用したものです。制作にあたって、2018年のロンドンマラソンにこのシューズを履いて優勝したエリウド・キプチョゲの意見も取り入れられています。


このような開発が可能なのは、ナイキがレブロン・ジェームズ・イノベーションセンターの同じ屋根の下で、研究者がラボで学んだことを、フットウェアの作り手に直接伝えられるからだとファリーナは語ります。例えば、彼女のチームがプレートの形状を変えたり、ソールの厚みを微妙に変更した影響を調べたい場合には、数日のうちにプロトタイプを作ってテストを行うことができ、その数日後にまた同じ作業を繰り返すこともできます。出来上がったプロトタイプは世界最高峰のアスリートたちに直接渡され、チームは彼らのフィードバックを聞き、彼らの経験から学び、技術を継続的に磨き上げることができます。

これは意図的に作り上げたプロセスだと、マシュー・ナースは述べます。彼の机の上には、今でもエリウド・キプチョゲが「Breaking2」で履いた、2017年製のサイン入り特注ヴェイパーフライ エリートが置かれています。マシュー・ナースは次のように話します。「2時間を破る解決策や、それ以降のプロダクトの改善策は偶然見つけたわけではありません。研究やアスリートとの協力の中から、フットウェアに関わる多くの要素の関係性と、それらがパフォーマンス、快適性、アスリートの身体にどのような影響を与えるかを深く理解できました。そのおかげで先駆者としてイノベーションを起こし、業界をリードできたのです。」

このアプローチをもとに、次世代のレーシングシューズを生み出し、業界をリードするための取り組みは始まっていたのです。


ナイキのデザイナーたちはシューズの形状の改良によって、さらに軽く、安定性に優れたレーシングシューズであるナイキ アルファフライ 3を開発し、スピードの追求を続けました。


新たな領域へ

マラソン シューズの常識を覆してから10年が経ちましたが、ナイキはランニングの成果を生み出す技術をさらに前進させる新たな方法を開発し続けています。最新モデルであるナイキ エイペックスは、社内テストの所定の条件下において、ナイキ アルファフライ 3と比較して最大40%高いエネルギーリターンを示しました。

ディモフは、10年以上前に始まった大胆な実験から、今後生まれるものまで、ナイキの取り組みは同一線上で繋がっていると考えます。
ディモフは次のように話しています。「私たちの仕事は、常に可能性の境界線を押し広げることです。誰も挑んだことのない領域に踏み込み、真の可能性を世界に示すことです。」

下記が、ランニングとナイキを前進させ続けた画期的なモデルや最新技術です。


2026

【ナイキ エイペックス】
2027年1月に登場するナイキ エイペックスは、ナイキのレーシング シューズで初めて2層に重ねたエア ズーム ユニットを採用しています。また、新しいズームX LT フォームと新しい設計のカーボンファイバー フライプレートを導入しつつ、ナイキ アルファフライ 3より約10%の軽量化を実現しました。このシューズは、ナイキのレース シューズのイノベーションの頂点に立つプロダクトとして、1秒でも速く走ることを追い求めるマラソン ランナーのために作られたシューズです。

【ナイキ アルファフライ 4】
よりスムーズで効率の良いマラソンのため、デザイナーたちはナイキ アルファフライ 4のすべてのパーツを進化させました。その結果、前モデルより10%多くのエネルギーリターンと、5%の軽量化が実現しました。このプロダクトは、新しいアトムニット アッパー、ズームX LT フォーム、アップデートされたエア ズーム ユニット、カーボンファイバー製フライプレート、ファストショット アウトソールを特徴としています。


2024

【ナイキ ヴェイパーフライ 4】
ナイキ ヴェイパーフライ 4は、ナイキ ヴェイパーフライ 3の安定感と屈曲性を融合させ、サポート性と推進力の絶妙なバランスを実現しています。ナイキ フライプレートのカーブをアップデートしたことにより足と足首からの「てこ」の力を最大限に引き出し、ズームX フォームがエネルギーリターンを実現しています。また、軽量性を追求したデザインも大きな特徴であり、ヴェイパーフライ 3より約10%、オリジナルのヴェイパーフライ(2017年モデル)より約20グラム軽量化しています。

【ナイキ アルファフライ 3】
ナイキ アルファフライ 3は初めてかかとと前足部をつなげたソールの構造を採用しました。これにより、ランナーのさまざまな着地スタイルにおいて、ランナーのペースに関係なく、かかとからつま先へのスムーズな重心移動を実現しました。前足部に2つのナイキ エア ズーム ユニットが配置され、路面からの衝撃を緩和し、エネルギーリターンを生み出します。また、幅広のフルレングスのカーボンファイバー製フライプレートが推進力と安定性を実現します。


2023

【ナイキ ヴェイパーフライ 3】
ナイキ ヴェイパーフライ 3はヴェイパーフライ 2と同じく、フルレングスのカーボンファイバー製フライプレートとズームX ミッドソールの組み合わせによる推進力がランナーに愛されています。無駄を削ぎ落としたミッドソールのデザインは、前足部周辺に凸状の形状を採用し、またナイキの中で最も弾力性のあるフォームにより、重心移動がスムーズになり、安定したライド感を提供します。ミッドソールのグラフィックの文字は、テストしたフライニットのアッパー素材の数(57)を示し、オールホワイトのシルエットと対照をなすアイコニックなドロップスウッシュは、2017年の「Breaking2」で初めて着用されたヴェイパーフライへのオマージュです。


2022

【ナイキ アルファフライ ネクスト% 2】
ナイキ アルファフライ ネクスト% 2は、前足部のズーム エア ポッドの下にフォームが追加され、より多くのエネルギーリターンを提供します。また、着地から蹴り出しまでの一連の動きを通じて、かかとから前足部へのスムーズな体重移動を実現します。アッパーはアトムニット 2.0 を採用、前足部のホールド感とつま先の通気性をもたらし、靴ひも部分の快適性を高める緩衝材としても機能します。


2021

【ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト% 2】
ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト% 2は、ズームXのミッドソールとカーボンファイバー製フライプレートという定評のあるシステムをそのまま残し、優れた反発性とスムーズな走りをサポートします。フライウィーブのアッパーは通気性が高く柔軟な素材でフィット感が向上し、シューズのデザインやミッドソールの構成は人気の高い前モデルを踏襲しました。


2019

【ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト%】
ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト%は、ナイキ フライニットよりも軽量で通気性が良く、何よりも汗や雨の水分吸収がはるかに少ないため、マラソン中ずっと通気があり乾いた状態を保てるアッパー素材であるヴェイパーウィーブを導入しました。ミッドソールはヴェイパーフライ 4%よりナイキ ズーム X フォームが15%多く追加され、トラクションパターンも再設計されました。これは、ベルリンで大雨のレースを走ったエリウド・キプチョゲからの要望によるものです。


2017

【ナイキ ヴェイパーフライ エリート】
ズーム ヴェイパーフライ エリートは、2017年にイタリア・モンツァで開催された「Breaking2」に挑戦するために、エリウド・キプチョゲ、レリサ・デシサ、ゼルセナイ・タデッセ向けに個別にチューニングされたコンセプト シューズとして始まりました。ズームXのフォームとカーボンファイバー製フライプレートに加え、滑らかなフィット感で軽量なナイキ フライニット アッパーがサポートとホールド感を提供しました。

【ナイキ ヴェイパーフライ 4%(初期サンプル)】
ナイキ ヴェイパーフライ 4%は、マラソン シューズの設計思想を変えたスーパーシューズです。それまでは、マラソン シューズは羽のように軽く、薄いものであるべきと考えられていました。ヴェイパーフライ 4%はその常識を疑い、エネルギーリターンに優れたフォームと推進力のあるカーボンファイバー プレートを合わせた新しいシステムを生み出しました。ナイキがこのモデルを最初に発売した際、研究者たちは、ナイキでそれまで最速のマラソンシューズであったナイキ ズーム ストリーク 6と比べてランニング エコノミーが平均4%向上していることを発見しました。

NIKE

https://www.nike.com/

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