44STREETの現在地──KK & RYOが語る、証明とその先
ALLDAY SQUADの一員としてSUMMER JAMへの挑戦、悲願だったSOMECITY THE FINAL制覇、そして直近ではASICS GRIPでもteam ballaholicとして優勝。今、日本のストリートボールシーンの中心で最も勢いのあるデュオと言っても過言ではないのが、44STREETのKKとRYOだ。
だが、連続する結果の只中にいる2人の表情は、驚くほど冷静だった。勝利に酔うというより、むしろその先を見据えているようだ。彼らは今、自分たちの現在地をどう捉えているのか。そして、その先に見据えるALLDAYと、日本のストリートボールシーンの未来とは何か。話を聞いた。

「結果は嬉しい。でも、そこが目標じゃない」
直近の優勝ラッシュについて聞くと、2人は意外なほど冷静だった。
「いろんな大会で結果が出たことはすごく嬉しいですけど、別に自分たち44STREETとしても、個人としても、そこが最終目標ではないので。その瞬間はもちろん嬉しいですけど、今はまた次に向けてフォーカスしている感じです」
とKKが浮かれることなく静かに語ると、それを裏付けるようにRYOもまた、ここに至るまでの時間を振り返る。

「うまくいってなかった期間が結構長かったんですけど、それでもブレずにやり続けて、結果がついてきたなっていうところですね。それが今年、優勝という形でついてきたのかなと思っています」
今の連続した結果は、突然訪れたものではない。積み上げてきた時間と、揺るがなかったスタイルがようやく結びつき始めた証明でもあるようだった。

44STREETの答えは、ずっと変わっていない
ここ最近、結果が続いている理由を問うと、2人の視点は同じ場所を向いていた。
「やりたいスタイルは、結成した時からずっと変わってなくて、1on1のスタイルです。
ただ、それをどうかっこよく、どううまく見せるか、そのノウハウみたいなものがやっと見つかってきた感じです」とKKは言う。
その“スタイルの成熟”を、RYOはよりチームの視点から言葉にした。

「やっとみんなが同じところを見るようになってきた感覚があります」
つまり、個の強さだけではなく、5人が同じ景色を共有できるようになったこと。それこそが、44STREETの現在地を押し上げている理由なのだ。ずっと信じてきたスタイルが、ようやくチームとして噛み合い始めた。だからこそ、今の結果には必然性がある。

「魅了するチーム」であること
今の44STREETを一言で表すなら──。KKは迷わずこう答えた。
「“魅了”です」
その言葉には、彼らのバスケットボール観が凝縮されている。
「見に来てる人たちを魅了できるチームだと思っています。誰がコートに立っても期待を超えるプレーができるチーム。そういう意味で“魅了”です」
ただ勝つだけでは足りない。ストリートボールである以上、そこには“魅せる”責任がある。44STREETにとって勝利は目的であると同時に、観客の想像を超えるための手段でもある。

SUMMER JAMで見た“世界基準”
THE FINAL優勝の裏には、SUMMER JAMで得た経験が大きく影響していた。KKが学んだことは強度のスタンダードだった。
「決勝の試合を見た時に、日本にはないレベルのタフさがあったんですよね。ほぼ戦争みたいな強度で。その強度を見たからこそ、日本でもあのレベルでやらないといけないっていう気づきがありました」
一方でRYOの言葉からは、別の学びも見えてくる。
「DAY2に残れなくて、ハイライトもそこまで残せなかった。でも、勝たないと残らない世界でもあるし、ハイライトを残せば記憶にも残る世界でもある。その両方を感じた中で、THE FINALを取れたことは大きかったです」
世界の強度を知ったこと。そして、記憶に残るためには勝利が必要だと実感したこと。この2つが、彼らにTHE FINALというタイトル以上の意味を与えたのだ。

証明されたスタイル
「やっと、自分たちのスタイルが一番強いって言えるようになった」
KKのこの言葉は、THE FINAL優勝の意味を最も端的に表している。
「ずっと1対1のスタイルを提唱してきました。でも優勝できないことで、そこに説得力がなかった。やっと優勝できたことで、“このスタイルが一番強い”“一番面白い”って胸を張って言えるようになった」
RYOもまた、その意味を“証明”という言葉で捉える。
「自分たちのスタイルを証明できたという意味が大きいです」
語ることと、証明することは違う。彼らはついに、その両方を手にしたと言える。

次の舞台、ALLDAYへ
次の舞台はALLDAY。そこで何を見せたいのか。
「やっぱり1対1です。そこでどれだけ魅了できるか。お客さんに衝撃を与えられるか。そこにしかフォーカスしてないです」
と即答するKKに続いてRYOは、“記憶に残る瞬間”を見据える。
「“この瞬間やばかったよね”って残るゲームを作りたいです。記憶に残るシーンをALLDAYでも作りたいですね」
勝利はもちろん、その先にある記憶と熱狂。44STREETが目指しているのは、結果と体験の両立であろう。

シーンに残したいもの
最後に、日本のストリートボールシーンに残したいものを聞いた。
「えぐいハイライトを残したいです。後の世代まで語り継がれるようなプレーを残したい」(KK)
「ストリートボールをカルチャーの中にもっと根付かせたいです。バスケだけじゃなくて、ストリートカルチャーの一部として熱狂されるものにしたい」(RYO)
彼らが見ているのは、次の試合だけではない。日本のストリートボールそのものの未来だ。その次の証明の舞台は、ALLDAY。44STREETの現在地は、まだ通過点に過ぎない。

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TEXT & PHOTO by Rintaro Akimoto

