バスケットボール日本代表の新愛称は「AKATSUKI JAPAN」……ジョーダンブランドが新サプライヤーとしてサポート
日本代表がジョーダンブランドファミリーに
7月28日、日本バスケットボール協会(JBA)は日本代表チームの新たなニックネームと、新ユニフォームサプライヤー発表の記者会見を行った。新ニックネームは「AKATSUKI JAPAN」。これまでの「AKATSUKI FIVE」にかわり、5 人制・3 人制や、男子・女子のカテゴリーにとらわれず、様々なカテゴリーの日本代表をこの愛称に統一し、世界に挑戦するチームを応援して欲しいという思いを込めた。
そして、ユニフォームサプライヤーはナイキから、新たにジョーダンブランドになる。同ブランドと言えば、ルカ・ドンチッチ、ザイオン・ウィリアムソン、八村塁、ラッセル・ウェストブルックら、数々のNBAプレーヤーやアスリートをサポートし、フランスのフットボールクラブ・パリサンジェルマンもバックアップ。FIBA加盟国が200カ国以上ある中、フェデレーションチームに対してのサポートは現在3か国のみ。世界ではフランス、クロアチア、スロベニアと厳選されている。日本はそのようなブランドと、アジア初のとなる4か国目のチームとしてジョーダンブランドファミリーに加わることになった。
また、そのサポート範囲については、代表チームにとどまらない。同ブランドのプレスリリースでは、ウインターカップ、ジュニアウインターカップ、全国ミニバスケットボール大会のスポンサーも行う方針が示されている。日本の子どもたちへ長期的に注力し、次世代のプレーヤーたちへのエンパワメントしていくことが期待される。
JBA会長の三屋裕子氏は、新ユニフォームのパートナーシップ締結に関して「日本バスケットボール界が持つ無限の可能性をジョーダンブランドに認められ、非常に光栄なことだと思っています。このユニフォームを着た日本代表は、すべてのバスケットボールプレーヤーの憧れの存在となり、誇りを持って試合に挑むことで『バスケで日本を元気に』 していきたいと思っています」と語った。
「ジェラシー」があったけど……新愛称への思い
今回の記者会見では、三屋氏加えて、2022年度の日本代表候補4人も登壇。渡邊雄太 (5人制男子)、髙田真希 (5人制女子)、落合知也 (3人制男子)、永田萌絵 (3人制女子) が、新たなニックネームや、ジョーダンブランドの新ユニフォームを身にまとった感想を語った。
「AKATSUKI JAPAN」という愛称については、選手たちから好評の声が寄せられた。渡邊は「JAPANと愛称につくことで、日本代表としての印象が強く出ると思います。みんなから呼ばれやすい愛称だと思います。すごく僕は気に入っている」とコメント。永田は「すごく(日本代表として)一体感が出ています」と話し、高田はニックネームが浸透することを願って「ぜひメディアの皆さん、AKATSUKI JAPANという名前を使って、たくさん取り上げていただきたい」と、呼びかけた。
加えて、落合からは3人制を引っ張ってきた彼らしいエピソードも聞かれた。彼は「これ(ニックネーム)に関しては物申したかった……」と前置きして「ずっと(東京)オリンピックのときも、AKATSUKI FIVEと(言われて)、僕たち3人制は愛称がなかったんですよ。すごくジェラシーな思いで、5人制のチームがうらやましかった。やっと統一されて一緒になれたという思いです。すごく気持ちが良い」と、その思いを語ってくれた。
ジャンプマンロゴに今後の活躍を重ねて
一方で、ジョーダンブランドの新ユニフォームについて、選手たちは喜びを見せるとともに、今後の試合へ決意を新たにした。普段から同ブランドでファッションを楽しむ落合は「本当にジョーダンブランドのサポートは素晴らしい」と話し「普段からスニーカーを履いたりしているので、非常に僕も興奮しています」とコメント。同じく、ジョーダンブランドを愛用する渡邊は嬉しさとともに「これを着る以上は本当にふがいないプレーはできないです。ただ本当に、ありがたく思っています」と語っている。永田も「パリ(五輪)に向けて気持ちを新たにして頑張っていこうと、身が引き締まる思いです」と、新ユニフォームに袖を通す決意を述べた。
また、高田はブランドの象徴であるジャンプマンロゴのモチーフとなったマイケル・ジョーダンに触れている。その姿に代表チームの今後を重ねて「このジョーダンのジャンプ力のように(代表が)もうひとつ上のステージで飛躍ができるんじゃないかと思います。次の大会でこれを着ることがすごく楽しみ」と語った。
W杯、パリ五輪……選手たちの意気込み
ジャンプマンロゴのユニフォームを身にまとった代表チームの初陣は、8月11日から仙台で行なわれる男子代表、女子代表チームの国際強化試合となる。女子代表にとっては9月22日からオーストラリアで開催されるワールドカップへ向けた大事な一戦。男子代表にとっては、来夏、日本でも開催されるワールドカップ(フィリピン、インドネシアと共催)に続く貴重な強化試合であると同時に、先のアジアカップで敗れた相手とのリマッチにもなりそうだ。高田、渡邊の両選手は意気込みを次のように明かした。
「ワールドカップへ向けていま合宿中です。そこで金メダルを獲得できれば、パリ(五輪)への出場権を獲得できるので、ワールドカップで優勝することを目標に頑張っています」
(髙田真希)
「世界で(男子代表は)結果をまだ残せていません。今回、ワールドカップは沖縄の自国開催ということで、たくさんの方に応援していただけると思います。強くなった男子代表を見せていきたいですし、そこでアジア(出場国の中で)1位になればパリ(五輪)にも繋がります。結果を残していきたいと思います」
(渡邊雄太)
そして、今年6月のワールドカップ、7月のアジアカップを終えた3x3日本代表の選手たちもパリ五輪への決意を語った。大きな目標を叶えるためにも、今後それぞれの活動でパワーアップを期待していきたい。
「東京オリンピックで3x3は新種目となって、すごく注目度も上がっていると感じていますが、もっとたくさんの人に3x3を知ってもらいたいです。その魅力を広めていくためにも、絶対にパリオリンピックで金メダルを獲得したい強い思いがあります。それに向けて、頑張っていきたいと思います」
(永田萌絵)
「去年の東京オリンピックでは本当に様々な方が、“非常に良いゲームだった”と感想を下さり、そのたくさんの応援は選手に届いていました。(ただ)目指していたメダル獲得には届かなった。やっぱりオリンピックの借りは、オリンピックでしか返せないと思っています。パリオリンピックでは金メダル獲得を目指してやっていきたいと思いますので、応援の程、よろしくお願いします」
(落合知也)
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TEXT by Hiroyuki Ohashi