Bリーグ日本人初の1億円プレーヤーは富樫勇樹!

OTHERS | JUN. 4, 2019

6月3日、帝国ホテルでBリーグと千葉ジェッツが合同記者会見を開催。富樫勇樹が日本人選手として初の1億円プレーヤーとなったことを発表した。

「BREAK THE BAORDER」を掲げ発足したBリーグ4シーズン目前に、待望の日本人初の1億円プレーヤーが誕生した。バスケットボール選手として初の1億円の壁を打ち破ったのは千葉ジェッツに所属する富樫勇樹だ。富樫は167cmの身長ながらも、卓越したスピードとハンドリング、さらに得点力も併せ持つ不動のPGとして今季も千葉を牽引。3年連続で天皇杯を制覇し、レギュラーシーズンは52勝8敗と最高勝率を記録。優勝にはあと一歩届かなかったが2年連続のファイナリストとしてリーグを席巻し、初のシーズンMVPも獲得。日本代表でもワールドカップへ21年ぶりの自力出場を果たす原動力として活躍。名実ともに日本バスケットボール界のスーパースターに成長した。

異例ともいえる合同記者発表の場において大河正明チェアマンは、「1億円のプレーヤーが出てきたのは非常に合理的」とBリーグの事業規模の推移を説明した。Bリーグ発足前2015-16シーズンのNBLとbjリーグの時代から、入場者数は162万人から259万人、JBA収益は14億円から38億円、リーグ収益は8億円から50億円、クラブ収益は83億円から215億円になり、事業全体で収益計は105億円から303億円へと300%の増加。「今シーズン千葉ジェッツの収益は17億円、これを登録13人で上げているので1人約1億3000万円となり、Jリーグでは中堅クラスと同等になる」と明言。

そのうえ、Bリーグ開幕から3年で帰化選手を除く日本人プレーヤーの出場給や勝利給など、インセンティブは含まない基本報酬平均は820万円から1310万円に160%増加、日本代表に至っては平均3010万円となったことを付け加え、決して富樫ひとりだけに一極集中しているわけではないと説明した。そして「旧企業チームではないチームから1億円プレーヤーがでてきたことに意義がある」とし、「富樫選手に続く日本人選手がでることを願っている」と、さらに事業規模拡大を目指していくと意気込んだ。

「正直、この会見をするかどうか悩んだ部分があったが、これからバスケットを始める子であったり、いま頑張っている子どもたちに夢を与えるために決断した」と富樫はコメントしたが、Bリーグがスタートする以前からもバスケットボール界のお金のことは決して世に出ることがなく、これまでも「公表するにはあまりにも低すぎるから」などの憶測を生み、Bリーグ発足時も「選手のサラリーキャップではなく、現段階で決めるべきは最低年俸」だと議論されていた。しかし、Bリーガーを目指す子供の将来を考えると給料やお金のことは非常に大事な部分であるのは間違いない。富樫は未来の子供のために、あえて1億円のプレッシャーにさらされることを決めた。

千葉ジェッツ島田慎二代表も「本人としては大きな十字架を背負いますが、将来の子どもたちのために挑もうと発表する決断に至りました」とは話し、1億円プレーヤー誕生の背景としてビジネス面での貢献を挙げ、「(事業規模が)いよいよ20億の大台に近づくまで成長できている。単純にいい選手だから、日本代表だからではなく、ファンクラブ、グッズのなかで突出して貢献度が高い」とその理由を示した。

しかし、「167cmの身長だから子どもたちから人気がある」だけじゃない魅力が富樫にはある。彼のこれまでのキャリアは決して平坦なものではなく、世界に目を向けチャレンジを繰り返し、日本人がこれまで打ち破れなかった常識を覆してきたことに、惹かれるファンが多いのも事実だろう。

高校からアメリカへ留学した富樫が、大学進学を断念して帰国後選んだのは日本のbjリーグだった。「ちょうどbjリーグに入ったときは、半年の契約で100万円という契約ではじまった」と語った富樫は、日本で2シーズン経験を積んでNBAに挑戦。ダラス・マーベリックと契約を果たして現Gリーグのテキサス・レジェンズに所属したが、出場機会を求めてイタリアリーグ最高峰のセリエAに挑戦。日本で育ったことを誇りに常に世界レベルを意識してチャレンジを繰り返した。Bリーグが開幕を迎えて千葉ジェッツに所属してからは、3年連続でベスト5に輝くなど、小さい体でひたむきに日本のバスケットボール界を牽引してきた。「今のレベルのプレーヤーになっていたとしても、Bリーグというリーグがなければ達成できなかった」と1億円プレーヤーになった今も謙虚な姿勢は変わらない。

「決して自分ひとりの力ではなく感謝の気持ちを一番に、冗談抜きに周りの支えのおかげだと思っているので、応援してくれる子どもたちに少しでも貢献できたらなと思います」。

「昭和は野球、平成はサッカー、令和はバスケットボール」という言葉が世論として語られるようになったいま、これからの令和時代を象徴する選手として、富樫は夏のワールドカップ、その先の東京オリンピックへ突き進んでいく。

千葉ジェッツ

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