ナイキのエアが環境に優しい理由

PRODUCTS | APR. 12, 2019

ナイキとフランク・ルーディがエアに関しての協力をし始めた当初、エアを膨らませるための材料として、2つの気体:ヘキサフルオロエタン(Freon 116)と、六フッ化硫黄(SF6)を選んでいました。大きな分子から成るこれらの気体は、安定性が高く不燃性であるため、エアバッグに適していたのです。

1989年、ナイキはSF6のみの使用を開始しました*。しかし、SF6使用量がピークに達した1997年に、SF6が温室効果ガスであり、大気中に長期間滞留する気体であるという深刻な事実を知ることとなりました。
*スタートから1989年までは、ほとんどのエア ソールにFreon 116を使用していましたが、この気体の生産終了と共にSF6へとシフトしました。

その当時は企業の温室効果ガス削減を求める規制はありませんでしたが、SF6の使用が地球温暖化に影響することを知ったナイキは使用する気体の変更を決意しました。そして、ブランドとして、2000年までにSF6使用の段階的削減を完了するというゴールを定めました。

これは簡単なことではありません。エアはナイキの顔的な存在であり、SF6によってエアの製作が可能になっていたのです。環境に優しいエア ソールを作ることは、それまで活用してきた多くのプロセスやプロダクトを変更しながらも、当然のごとくエアの感触や機能をそのまま維持しなければならないことを意味します。

ポリマー専門の化学者やプロセスエンジニアを雇い、分析のための研究室を作り、試験用の機材を揃えました。試行錯誤を重ね、(SF6からの脱却のゴールも2006年に延期し、)ようやく窒素によるエアづくりを可能にしました。そして2006年には、環境監視グループに対して、全ての商品にSF6は含まれていないと誇りを持って言えるようになり、同時に、エアはナイキの中で最も環境に優しいソール材となったのです**。
**全てのエア ソールは少なくとも50%以上のリサイクル素材を含んでいます。ナイキ エア ヴェイパーマックスは75%再生素材を含んでいます。

炭素排出量を激減させ、SF6から窒素にシフトしたことで、エンジニアやデザイナーは新しいエアの形や履き心地を追求していくきっかけを得たとも言えます。実際、エアのクッションをソール一面に広げた初めてのスニーカーであるエア マックス 360など、デザインでも大きな進歩が生まれ、それによってナイキ エアの勢いがさらに高まり、今もなお続いています。

NIKE

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