エンターベイ NBA コレクション スペシャル対談|佐々木クリス ✕ 黒須マモル(後編)

FEATURE | SEP. 11, 2017

NBAのスタープレーヤーをフィギュア化するエンターベイのNBAクラシックコレクション。これまで1/6スケールのフィギュアを中心に展開されていたNBAコレクションから、新たに発売となった1/9スケールが話題を呼んでいる。そんなフィギュア業界からの評価も高いエンターベイのNBAコレクションをテーマに、それぞれの分野からプロフェッショナル同士の対談が実現。WOWOW NBAアナリストとして活躍する佐々木クリス氏と、エンターベイを国内で展開する豆魚雷からフィギュアを知り尽くす黒須マモル氏が、フィギュアから広がるNBAカルチャーについて語ってくれた。


©Getty Images

黒須マモル(以下K):この写真はいつ頃のジョーダンなのですか?

佐々木クリス(以下C):一昨年のウォリアーズが記録更新をしたんですが、1995-96シーズンのブルズは当時のNBA記録となるシーズン72勝という記録を打ち立てました。ジョーダンはこの前年に45番のユニフォームを着てニックス戦で引退から復帰したのだけど、マジックのシャックとペニーの若頭コンビに敗れてしまうんです。次のシーズンに23番のユニフォームに戻して、チームはロッドマンを獲得。トレーニングキャンプではスティーブ・カーと殴り合いをしたくらい奮起したシーズンなんですよ。

K:おーすごい

C:スティーブ・カーは本当にすごいなって思いますけどね。あのジョーダンに楯突くっていう。そこに正当性があったんでしょうが、ジョーダンは競争心の強さからチームメイトにも辛辣なことを言ってしまう人だったので。このダンクシーンはソニックスとのファイナル GAME5。ゲイリー・ペイトンとショーン・ケンプという花がある選手との対戦だったので、学生時代楽しみに見ていたのを思い出しました。ブルズが3連勝してスウィープしそうになったんですが、ソニックスがGAME4で勝利。このGAME5のダンクはインパクトがあったのですがブルズは負けちゃいました。

K:ひとつの写真でこんなに出てくるんだな……ちなみこのフィギュアでの再現精度はどうなんですか?

C:ジョーダンの左手の指、やっぱこのピーンと伸びていて、ちょっとだけ反っている感じが再現されている。若い時の方が舌を出してたので、舌を出している顔が付いてたらもっといいですね。この顔はちょっとクール過ぎる。(笑)

K:ちなみに附属のアタッチメントを使うとジャンプシーンを表現できるんですが、浮いているところとか、前のめりになるような場面など、フィギュアだけでは無理なシーンを再現できることは大きなポイントなんですかね?

C:それはそうですね。空中でのハイライトシーンは大事ですよ。ジョーダンなんてエアっていう名前が付くくらいですから。

K:空中の動きを再現できるのは大きな価値があるっていうことですよね。

C:バスケットボールっていう競技自体もそうですし。スポーツの中でも360度すべての方向に動かなきゃいけない能力が求められるスポーツって稀だと思うし、片足だったら倒れちゃうような場面を再現できるっていうのは大きいです。例えばジョン・ウォールはスピードスターだから完全な前傾姿勢で突っ込んでいるシーンになる。なんならボールも宙にあってほしい。ボールが手から離れたちょっと先を再現したい。

K:実は付属のパーツを使用すると、腰位の高さまでですがボールが手から離れている状況も再現可能なんです!

K:この1/9スケールのシリーズ2では、ジョーダンに続いてピッペンとロッドマンが揃う予定なんですが、この3人が揃うのはファンにとって大きいことなんですか?

C:大きいですよ。3人集めたくなる。(笑)今後はビッグ3にアプローチする戦略も面白いかもしれないですね。

K:ちなみにブルズ以外のビッグ3というと

C:2008年のセルティックスですかね。KG、ピアース、レイ・アレン。あとはマイアミ。ウェイド、レブロン、ボッシュですかね。

K:過去のレジェンド選手ではどうですか?

C:あとはドリームチームですよね。レイトナーは単品じゃ厳しいかね?セットの方がいいですね。

K:クリス・マリンは大丈夫ですか?

C:ギリギリ大丈夫かな?(笑)

K:子供の頃ジョン・ストックトンとカール・マローンが好きだったんです。

C:そのデュオ企画もいいですね。さっき話にでたペイトンとケンプとか

K:エンターベイに聞いてみますね。(笑)

K:僕から見たエンターベイとしての面白さは、タトゥーをしっかりと再現しているのことかなと。みなさん、選手がどんなタトゥーをいれているのか気になるものなのですか?

C:気になると思いますね。逆に絶対外せないというか。NBA選手たちに話を聞いてもタトゥーはアイデンティティの一部になっているから。日本と文化的な背景が違うというのもありますけど、信心するものに近いというか、自分の家族を刻んだり、何のためにプレーするのかとか、そういった意味合いが多いように思います。ある意味タトゥーそのものを、日本に住んでいる人がどう解釈するかは別としても、その人の一部であることは変わりないから、その人がどんな信念を持って、何を大切にプレーしているのか、ある程度はわかるんです。もちろんわからない人もいますけど。(笑)

K:そこまでみなさんが見ているのがすごいですね。

C:タトゥーは面白いですよ。例えばケビン・デュラントとか、ジョン・ウォールも多分そうなんですけど、一応、腕にはしてないんですよ。でも胸とか背中にはガッツリしてるんです。それはお母さんが、バスケットボール選手なんだから子供たちも見るし、ノースリーブで見えるところにはするな!って、彼らは母子家庭で育ったのでお母さんの言うことは絶対なんでしょう。カリーも見えないところにしかしてないんです。最近になって見えるところにも増えてきていますが、最初の頃は無かったですね。そうなるとタトゥーで年代がわかりますよね。そういうところでもディティールの差が付けられる。

K:実際に1/6スケールのシャックは、ルーキーから過ごしたマジック時代とキャリア絶頂レイカーズ時代の二体のセットだったんですけど、タトゥーの量も変わっていたりとか、腹部がレイカーズの時のほうがポッコリしていたり、でもそれってユニフォームをまくらないと見えない部分なのに、そこまでこだわって作り込むんだなって。

C:確かレイカーズの時にフィル・ジャクソンが一番苦労したのは、シャックのコンディショニングです。フィルがシャックに、ウェルト・チェンバレンのスタッツの中で一番すごいのは何だって聞いた時、シャックは平均得点だと答えたところ、フィルは違う。平均出場時間なんだと返したんです。チェンバレンはシーズン平均48分以上出場してるんですよ。もちろんオーバータイムあってこそなんですが、1試合が48分なので驚異的な記録ですよね。それを聞いたシャックは、自分もコンディションを上げなければいけないと思ったそうです。まぁ時代が違いますけどね。

K:1/9スケールで他に気になる選手はいますか?

C:さり気なく毒を吐いているようなメロの3Pを決めた後のセレブレーションが好きで、ちゃんとその手が付いているのはすごいですね。ちょっと過激ですが、3本指でこめかみを撃ち抜いてやったみたいな。ハーデンは相手を料理してやったという意味でクッキングしている動作をやりますね。

K:ハーデンの髭具合はどうですか?

C:最高じゃないですか、モヒカンだし。この唇の厚さもドンピシャだと思います。上唇と下唇のバランスとか。

K:おーそんなところまで。

C:レブロンの口が開いている感もいいですよね。ちょっと上唇が出ている印象なんですが、マウスピースの分口が開くのかな。あと、ちょっと考えすぎかもしれませんが、レブロンだけ視線が右にずれているんですよね。それも良いなって思いますけど。

K:見る人が見るとそんなディティールまで分かるんですね。レブロンだけ視線が違う理由はなんだと思いますか?

C:レブロンはすごいコートビジョンを持っているんです。このジャブステップのシーンですが、このあと体越しのワンハンドパスをしたと思うんですよ。自分のマークマンと駆け引きしているっていうよりも、二人目三人目に対してアクションしているような、天性のコートビジョンと相手の心理を逆手にとるような感覚をあのステップから感じました。とにかく、あのステップをフィギュアで作れるっていうのが尋常じゃない。写真じゃなくてフィギュアだっていうのがありえないレベルです。右足がちょっと床から浮いている感じがやばい。足の裏が見える角度っていうか、なまじバスケを見ていると足を床に全部つけがちですもんね。

K:そうなんです。僕なんて完全につけたがっちゃいます。

C:ウェストブルックも上体の立ち方とかすごく似てますね。

K:僕から見ると、これからドリブルをするのかなくらいしか思わないですが、逆に分かる人が集まってひとつのフィギュアでこの選手はこのポーズだよねって作り合うのは楽しいですかね?

C:コンテストとかあってもいいですよね。誰のポーズが一番ぐっとくるかとか。(笑)

K:実際NBAも含めプロの試合を観たことがないんですよね。試合観てからフィギャアをいじった方が断然楽しそうだし、NBAのファンの方にも実際に手に取ってもらって、自分のヒーローの一番格好良いところを自分で作り上げてみて、よりその選手を好きになったり、やっぱNBAっていいなって立ち返ることにフィギュアが活用されてNBAライフが広がれば嬉しいですね。

C:バスケットボールはシーズンのスポーツだから、夏にオフシーズンがあるんですけど、オフシーズンにこそファンは語りたがっているから、多分このフィギュア一つもっていっただけで、ファンであれば永遠に語れると思うんですよ。そんな集まりやコンベンションがあっても楽しそうですね。


佐々木クリス(写真右)
青山学院大学卒。大学時代にインカレ優勝経歴を持ち、元 bj リーグ千葉ジェッツ、東京サンレーヴスに所属。現役時代より WOWOW NBA ONLINE ナビゲーターとして、WOWOWの NBA 放送では同時通訳、NBA ファイナル現地レポートなどを担当。現役引退後の13-14 シーズンより NBA アナリストとして解説を務める。データを駆使した分かり易い解説には定評がある。

黒須マモル(写真左)
1980年生まれ、スラムダンク世代。テレビ東京で放映された『X-MEN』にはまる事をきっかけにフィギュアの奥深い世界に足を踏み入れる。現在は豆魚雷スタッフとして様々なアメコミトークライブへのゲスト出演などを中心に、フィギュアや海外キャラクターアイテムの楽しさを提案中。

エンターベイNBAフィギュアの購入ページはコチラ
MAMEGYORAI

MOST POPULAR

アンダーアーマーアスリートインタビュー|辻直人が誓うリベンジ

FEATURE | SEP. 12, 2017

ナイキとNBAが 新しいステイトメントエディションユニフォーム初めてコ…

PRODUCTS | SEP. 17, 2017

アンダーアーマーアスリートインタビュー|岸本隆一が挑む新チームでの挑戦

FEATURE | SEP. 19, 2017