• COLUMN
  • 2019.11.01

侍達の15年

16年ぶりに開催された「NBA Japan Games 2019 Presented by Rakuten」。事前事後を含めたバスケ界隈のお祭り具合に、やはりNBAの凄さを痛感しました。
その会場でアリーナMCという大役を務めたMAMUSHI、そして最新情報の発信や会場での撮影、さらにガイドブックの発売など大活躍だったこのFLY Magazine、彼らがNBAの次に向かった現場、それが福岡で行われた「侍BALLERS 15周年 Anniversary」だったのでした。

ストリートシーンでは広く知られたチーム「侍BALLERS」。B.LEAGUE「ライジングゼファー福岡」のMCであるU-LAWによって2004年に結成。
現在は、フリースタイルバスケットボールのショーやクリニックを中心に活動しています。メンバーの一人である仮面のフリースタイラーBUG!?の世界的な活躍にはいつも驚かされていますが、彼ら彼女らは福岡という街に根ざし、福岡という街に愛されているチーム。同時に、全国のフリースタイラーやストリートボーラーから愛されています。

そんな侍BALLERSが15周年のお祝いをやると聞いて集まったのは、福岡はもちろん、関東、関西、沖縄で活躍するストリートボーラー、日本有数のフリースタイラー、様々な音楽アーティスト、さらにライジングゼファー福岡のチアと選手達。私も即答で出演者に名乗りを上げたのでした。

故に内容も盛り沢山で、フリースタイルバトルに3on3トーナメント、音楽LIVEにライジングゼファー福岡によるアトラクション、そしてあの「LEGEND」のスペシャルエキシビションなど、詰め込めるだけ詰め込んだノンストップの超ロングイベント。
嬉しそうに呆れ返るMAMUSHI曰く、“こんな無茶なイベント構成は15年前の俺達みたいだ”。





濃厚過ぎるコンテンツ。その中でも注目の「LEGEND」は、2000年代当時の人気選手が当日のままの空気感で、当時のLEGENDを見事に再現。
当時のファンは思わず涙し、初見の観客は終始笑顔、そんな出来過ぎなゲームが行えましたね。数ヵ月間のシーズン形式で行っていたLEGENDを、エキシビションという1デイのコンテンツにする。今まで思い付かなかった可能性があの場で生まれたのでした。



これら全てが終わり、もちろん最後に登場は大将、侍BALLERSです。
しばらくチームから離脱していたBUG!?の相棒LIL-Gの復活や、かつてのメンバーの再集結など、異様な熱量を帯びた主役達。出番直前の控室で思わず感極まるU-LAWにこちらも胸が熱くなりましたし、ショーの音出しをする時にはさすがに緊張しましたね。

そして実際のショーは、陳腐な言葉より写真を見て頂いた方が伝わるかと思います。とにかく圧巻でした。



侍BALLERSが結成された2004年といえば、日本でストリートボールやフリースタイルバスケットボールのシーンが本格的に走り出した頃です。つまり侍BALLERSの歴史は日本のストリートシーンの歩みと共にあったのです。この15年間で、U-LAWがB.LEAGUEのMCを任されるようになったのと同じく、ストリートボーラーがプロ選手になったり、フリースタイラーが日本中で、さらにはNBAでショーをやるような、2004年には考えられない時代が訪れました。

あの日、現場に集まった選手達や多くの関係者は、侍BALLERSの15周年を祝っているようで、実は自分達が続けてきた日本のストリートシーンの15年に思いを馳せているようでした。土地や役割は違っても、互いに共鳴と刺激をし合いながら、侍BALLERSと一緒に歩み続けてきたからです。

16年振りのNBAがド級の黒船だったとしたならば、15年越しの侍達の一刀にも、私は同じ迫力を感じました。

これまで経験したことのない盛大な打ち上げで、U-LAWが頭に巻いていたハチマキに書いてあった文字は“必勝”。
どうやら今回の大勝利はもう過去のことで、侍BALLERSは既に次の戦に出陣しています。

SAMURAI BALLERS

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