3×3.EXE PREMIERが開幕、本命と対抗馬の最有力候補はどこか?

COLUMN | MAY. 24, 2019

嵐のような強風が吹き荒れた開幕戦だったが、波乱はなし―― 日本を含む4か国、12カンファレンス、72チーム体制となった3×3.EXE PREMIERの2019シーズンが5月18日にワテラス(東京都千代田区)ではじまった。6シーズン目を迎えた今季、そのオープニングラウンドになった関東北カンファレンスには、昨季の覇者・TACHIKAWA DICE.EXEを筆頭に新規参入2チームを含む6チームが集結。タフコンディションでパスやシュートがそれに揺さぶられるなど、対応に苦しんだ姿も見られたが、TACHIKAWA DICEはそれをものともせず、決勝では同カンファレンスのライバルと目されるSANKAK.EXEに19-15で貫録勝ち。PREMIER2連覇へ向けて好スタートをきった。

Text/Hiroyuki Ohashi





結果こそ予定調和だったが、そうでは無いことも

シーズン最初のラウンドで、TACHIKAWA DICEが優勝。この結果はある意味、予定調和な展開と言ったところか。昨季からの継続選手は池田千尋とLuke Evansのみであったが、これまでTRYHOOP OKAYAMA.EXEで活躍したDevaughn Washingtonを獲得したチームはまさに本命、現時点で他を圧倒する力を持っていた。しかし、すべてがそうならず、良い意味でそれを打破してくれたことがあった。B.LEAGUE1部のサンロッカーズ渋谷に所属する杉浦佑成が、PREMIER初参戦で、初MVPを獲ったことだ。

本人は第1試合から「(5人制と)環境も違うし、(思った以上に)お客さんも多くて、風も吹いている。大丈夫かなと思った」と振り返るほど緊張しており、正直言ってゲームからは消えてみえた。だが、Lukeの得点を引き出すアシストに対して、味方から「ナイスパス!」と声がかかり、“シュートを打て”と言わんばかりに、ボールが託されるなど、チームメイトがどんどん彼を盛り上げる。それに呼応するように、徐々に硬さがとれた杉浦は持ち味のロングレンジのシュートや外国籍選手とのマッチアップでも自信を持って挑み、主役を勝ち取るに至った。




試合後、池田は「佑成自身がどんどんアジャストしていったことが印象的。本当に力のある選手なので、一緒にプレーできて光栄です。この強風の中で決勝で2ポイントシュートを2本決めるとういうのは、相当スゴイことです」と、そのパフォーマンスに目を細めた。当の本人も「チームメイトが強いので、やっているうちに落ち着いてきました」としながらも、「“全然ダメなヤツ”がいても勝てるというのは、強いチームだからこそだと思う。決勝も緊張はしていたんですけど、すごい興奮して、“ゾクゾク”していました」とコメント。大きく気持ちが高ぶる様子は、なかなか目にしない姿だと感じたが、それと同時に、“全然ダメなヤツ”と表現を聞いたときには、もっと自分に自信を持って、積極的な姿を見せてほしいと思わずにはいられなかった。

ただ池田は「逆に言うと積極性がないところも僕からすると逆に良いところじゃないかな思います。彼がDICEで3×3をやることによって、いろんなメンタリティーを身に着けていけたら、もっとスゴイ選手になる。本当にこの縁を大切にしたいです」と、発展途上にある杉浦の成長が楽しみで仕方ない様子だった。来るFIBA 3×3 Asia Cupでも初代表入りを果たした男がステップアップした分だけ、DICEの連覇は近づくだろう。


対抗馬の最有力候補は?

一方で、関東北以外の国内カンファレンスも幕開けが迫る。最大の注目は、TOKYO DIME.EXE(関東南)をどこが止めるのか。鈴木慶太や小松昌弘のベテランたちを軸に、BREX.EXEから落合知也を獲得して、3×3世界No.1のセルビアよりPetar Perunovicを迎えた4人は強力だ。すでにプロサーキットと呼ばれるFIBA 3×3 World Tour Mastersやその下部大会となるChallengerをはじめとした国際大会を数多く転戦。チームランクを過去最高の14位まで押し上げるなど、積み重ねてきた経験と実績は72チームの中でNo.1と言っていい。

そんな状況で、対抗馬の最有力候補としてはUTSUNOMIYA BREX.EXE(北関東)を挙げたい。その中心を担う齊藤洋介は、Bリーガーも多数参戦して、PREMIER前哨戦の様相を呈したALBORADA CUP(5/12)で、合流間もない眞庭城聖と、FIBA 3×3 Asia Cupで初の日の丸を背負う小林大祐を引っ張り、見事優勝に導いた。彼曰く、「僕だけ勝手に思っている」と前置きしたうえで、BREXの今夏のコンセプトは「楽しむ」だと明かす。「3×3をひたすら楽しんで、その楽しんでいるプレーを見て、(ファンの方に)楽しんでもらいたいと思っています」と話す。

もちろん、それを実現するメンツは、先の2人に加えて長谷川武、さらにはMarko MilakovicとDusan Popovicのセルビアからやってきた若手有望株たちだ。2シーズン目のMarkoと新加入のDusanは約2カ月前から来日しており、彼と日々トレーニングに励んできた。「3人で試合に出ているので、チームのコミュニケーションと、ケミストリーは、現段階で結構良い仕上がりになってきていると、試合をやりながら感じています」と、齊藤も確かな手ごたえを得ている。日本最強チームを追う一番手の地元・開幕戦から目が離せない。





注目のチームは目白押し、3×3はあなたを魅了する

ただ、ここでピックアップした両雄以外にも注目チームは目白押しだ。Bリーガーや関東大学リーグの名門チームに所属するメンツらをそろえた、HACHINOHE DIME.EXE(北日本)やOSAKA DIME.EXE(関西)。日本ランキング7位の野呂竜比人が要となるBEEFMAN.EXE(関東南)や、比留木謙司ら日本人と新外国籍選手との融合が期待されるTRYHOOP OKAYAMA.EXE(西日本)、昨季準VのZETHREE.EXE(中部)もメンバーを新たに加えて、再びファイナルを目指す。



激戦必至な総合優勝争い、そしてMastersの切符をかけた本格的なレースは、今週末よりオリオンスクエア(栃木県宇都宮市)と、イオンモール岡山(岡山県岡山市)からスタートする。両開催地ともに、毎年3×3にアツイ多くのファンが詰めかける場所であり、盛り上がることは間違いない。東京オリンピックに向けて白熱する“スリーエックススリー“はきっとあなたのことを魅了してやまないゲームを見せてくれるはずだ。










3×3.EXE PREMIER

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