五輪を控える3×3シーズンが始動!連覇を許さなかった者、阻まれた者

COLUMN | MAR. 26, 2019

東京オリンピックを来年に控える、3×3シーズンが本格的に始動。去る3月16日から2日間にわたって、3×3.EXE TOURNAMENT JAPAN FINAL 2018-2019が、ゼビオアリーナ仙台で開催された。国内最大級の3×3オープントーナメントの最終決戦には、全国の予選を勝ち抜いた男子44チームと、エントリーした女子12チームが終結。昨年よりも規模を拡大させ、今年度の3×3日本代表候補選手らを筆頭にベテランから若手の有望選手までが、日本一の称号さらには、世界大会への出場権をかけて、しのぎを削った。

Text/Hiroyuki Ohashi



連覇を許さなかったベテラン・REXAKT

昨年の優勝チームが男女そろって決勝へ進出した今大会。両者ともに2連覇を期待させたが、最後の10分間で、ライバルたちがそれを許さず、V2は阻まれた。女子カテゴリーでは、REXAKTがSHONAN SUNSを15-13で破り、頂点に返り咲いた。というのも、この両チームは昨秋、NIKEが主催したBATTLE FORCEと、3月初旬に開かれた女子の3×3ツアー大会・3Wで2大会連続でファイナルを戦った間柄。いずれもSHONAN SUNSに軍配があがり、この競技のパイオニアであるREXAKTからの世代交代を予感させたが、ここではベテランたちがどんな局面でも大崩れせず、強さを再び証明した。








元5人制日本代表で3人制へ転向、3Wを立ち上げた矢野良子は、「わたしたちのチームは平均年齢が35歳以上と、おばさんなんですけど、少しでも望みを持って2020年を迎えたられたと思っています」と詰めかけたファンに思いの丈を語った。本人は東京大会で3×3選手として日の丸を背負って、引退することを現役最後の目標と公言し、その候補選手である前田有香ら3人も檜舞台に立つことを目標に、競技に励む。代表活動やコートに目を向ければ、次世代が台頭する流れは加速するが、「私たちは踏ん張って、踏ん張って、みなさんにこうやって結果をして残せていければ、応援していただけると思っています(矢野)」と、勝つことで存在価値を示す意気込みだ。世界への切符を勝ち取り、新しいチャレンジで年齢関係なく、さらに成長する姿を見せてほしいところ。姉さんたち4人の飽くなき奮闘は続く。


海外行きを阻まれた新生TEAM TOKYO

一方で、男子カテゴリーは代表候補をそろえたTEAM TOKYOが国内の公式戦で、昨年の日本選手権の準決勝以来となる敗戦。3人の外国籍選手を擁するKARATSU LEO BLACKSに18-20で逆転負けを喫した。この4人は、来る3×3.EXE PREMIER 2019シーズンに参戦するTOKYO DIME.EXEを兼ねたロスターであり、移籍により落合知也をBREX.EXEからの迎え、日本大学の松脇圭志を加えた、新生TEAM TOKYOの船出であった。しかし、サイズやフィジカルで上回り、FIBA 3×3 WORLD TOUR MASTERSの出場経験者を擁したKARATSUを打ち破るには、まだチームとしての仕上がりに欠けていた。TOKYOはDAY2の決勝トーナメントからの松脇を合流させ、彼も期待に応えるようにゲームをこなすたびに、パフォーマンスを上げたが、3×3は4人が徹底した共通理解を10分間を貫いてこそ。「4人目との連携ミスは正直あり、こちらの完成度が低かった。(11-2でリードした)序盤のまま押し切らないといけない試合だった」と、鈴木慶太は唇をかんだ。










ただ、彼らは昨年も苦い経験を糧として、ステップアップを重ねたことを忘れていけない。大学生に敗れ、海の向こうでボコられ、まくられても、それを受け止め、前進し続けた。「外国籍のチームだろうと、僕たちは海外で戦っていくうえで、国内で負けてはいけないと思う。勝てる自信もあったので、本当に悔しいです。決勝で負けたら“意味がない“と、みんなとも話していて、本当に悔しいです、今日はひっさびさに悔しいですね」と、落合知也が3×3の試合後にここまで表現した姿はいつぶりかと思うほど。MASTERSの予選会にあたるFIBA 3×3 CHALLENGERへの切符をつかみ損ねたことは大きな痛手であるが、この湧き上がる気持ちをトレーニングにぶつけ、日本の3×3シーンをけん引するべく、彼らはその先頭を走るだろう。「次は絶対に借りを返してやる(落合)」という言葉に、嘘はない。


今季、注目のニューカマーたちが躍動

最後に、春の仙台決戦は、優勝争い以外にも、印象的な選手やチームがいたこともピックアップしておきたい。女子では、Wリーグの新潟アルビレックスBBラビッツに所属する宮坂桃菜がSEKAIEで初参戦した。現役選手の登場はTOURNAMENT、さらにPREMIERを通じても過去、記憶がない。新潟とSEKAIEのパートナーシップ締結がきっかけであり、彼女にオファーがあったという。5on5との違いに戸惑いこそ見せたが、Wリーガーから代表選考の場に呼ばれる流れも増えており、「やるからにはそういうチャンスはものにしたい」と、3×3に意欲的だ。男子では、TEAM TOKYOだった野呂竜比人が合流したBEEFMAN。代表候補である拓殖大学の荒川颯や専修大学の西野曜ら3人の若手と、準々決勝では長谷川聖や菊池亨らを擁するKALIDE OKAYAMAを下して4強に進出した。「ベテランの強い経験のあるチームを、僕ら若手のチームが乗り越えたことは、1つ大きな収穫(野呂)」と、確かな手ごたえを感じた。本格化する3×3シーズンで主役に躍り出るべく、ニューカマーたちの躍動は、いままで以上に見逃せない。












3×3.EXE TOURNAMENT

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