ADIDAS BASKETBALL SPECIAL INTERVIEW テーブス海が学んだPGの仕事

COLUMN | OCT. 27, 2017

2017年の夏、テーブス海がアメリカから帰国した。プレップスクール、ノースフィールド・マウント・ハーモン校では主力として活躍し、所属クラブチーム、ニューイングランド・プレーヤーズは、AAUトーナメント「adidas uprising」で全米2位の成績を収めた。目標としていたディビジョン1の大学からも多くのオファーを獲得し、文字通り充実したシーズンを経験したテーブスは、1年前とは見違えるほど大きく成長した姿を見せてくれた。

「PGとしてのバスケットボールの知識をゼロから教えてもらいました」

ーおかえりなさい。1年ぶりの東京はどうですか?

「東京はいつもの東京なんですが1年間アメリカにいると、再会した友だちといつも遊んでいる渋谷や代々木公園に行くだけで、なんかこういうのってアメリカにはないなって、改めて日本が好きなんだなと思いました。もちろんアメリカでも楽しんでバスケをしてますが、毎試合毎試合に懸かっているものが重いので。友だちと代々木で何も考えずに楽しんでバスケする環境って日本だけですね。U-18で一緒だったアヴィとはアメリカで会って対戦もしたんですが、久々に東京で会ったら成長したなって思いました」

ー先シーズンはより明確な目標を持っての再渡米となりましたが、振り返ってみてどうでしたか?

「今年D1(NCAAディビジョン1)の奨学金をもらう目標を達成できたことはすごく嬉しかったのですが、まさかこんなに多くオファーが来るとは思わなかったし、オプションがあることが驚きでした。(9月25 日、ノースカロライナ大ウィルミントン校のオファーを受けて2018年秋より進学が決定した)2年前にアメリカに挑んだ時は、まさかこうなるとは考えてなかったし、これまでの2年間プレップスクールでやってきて、いろいろなことがありましたけど、改めてアメリカに来たのが正解だったなって思えた1年間でした」

ー今シーズンの成績についてはどう思っていますか?

「AAU(アマチュア・アスレティック・ユニオン)ニューイングランド・プレーヤーズ(New England Playaz以下NEP)ではこの夏に全米2位を達成することができた。目標はずっと全米1位だったので2位で終わったとも言えますが、やっぱり日本から来た僕の目線からいうと、全米2位はものすごいことなんで誇りに思っていますし、そのステージを経験できただけでも嬉しい。来シーズンにモチベーションが持てる、高校最後につながる目標になった、結果だったと思っています」

ー今シーズン自分の中で上手くなった、成長できたと感じた部分を教えてください。

「いっぱいあるんですけど、一番はバスケットのIQ。最初アメリカに来た時はスキルがすごく大事だなっていうイメージがあったんですが、この1年で身長や身体能力で追いつけない分、バスケットIQでその差をいかに埋めるか?元ボストン・セルティックスのHC経験があるNEPのHCジョン・キャロルから、例えばピックアンドロールをした時はどこを見れば良いのか、どこからヘルプが来て、どこがオープンになるのか、そういうPGとしてのバスケットボールの知識をゼロから教えてもらいました。去年と比べものにならないくらい選手として変わったと思います。この1年でメンタルだけじゃないバスケの知識ですごく成長できたんです」

ーキャロルコーチから教えてもらったことで一番印象に残っている言葉を教えてください。

「試合の後半同点の時、コーチに呼ばれて『お前はPGなんだからコートの中のコーチなんだ。俺が考えていること全部お前が考えてないと、このチームは次のステップまで行けない』と言われたんですよね。コーチが知っているバスケットボールの知識全てを僕が習おうとしないといけない。コートの中ではコーチの声なんて聞こえないんで、自分が全部言わなきゃいけない。それがPGとしてチームのリーダーとしてチームを勝たせるためにすごく重要だと、その言葉が一番頭に残ってますね」

ー今年の夏U-19日本代表はとても良い結果を残しました。日本代表への思いを聞かせてください。

「2020東京オリンピックに出たいという目標はもちろん変わってないですし、今年U-19がすごく頑張って良い結果を出したのを見ていて、自分も出たいなって気持ちがあったのは事実です。しかし、まだD1のオファーをもらうのを達成できてないのに日本に帰ってきて、代表活動をやるのが自分にとって一番の選択肢なのかって考えたとき、やっぱりアメリカでやらなきゃいけないことを選びました」

ー代表の仲間であり、同じアメリカでプレーしていた田渡凌選手は日本のBリーグを選びましたね。

「今まで誰もプレーを観てなかったと思いますが、やっとみんなが彼のプレーのすごさを分かってくれるなって感じですかね。4年間アメリカでプレーすることはすごく大変なことだし、富樫くん以来のアメリカから戻ったプレーヤーである凌くんがどこまで成長したのかすごく期待しています」

ー将来Bリーグでプレーするプランはありますか?

「NBAに入ることは難しいことだし、大学から直接NBAにいくのはもっと難しいことなんで、大学4年が終わったら一度に日本帰ってBリーグでプレーするプランも考えています。僕すごく日本が大好きなんで、大学終わったら帰りたいなって気持ちもあります。でもここまでくるのも分からないことばかりだったし、あと4年後にどうなっているかなんて分からないので、先のことはなるべく考えないで、目の前にあることにフォーカスしてますね」

ー日本の強豪校からアメリカに来た自分のように誰も通っていない道を進んでいくのはどんなイメージなのですか?

「バスケットのプレーで言うと普通の選手が見えてないところも自分は見えているって勝手に思っているんですけど、ライフスタイルでも自分の将来や、自分の夢に向かって進んでいる道が他の人と違っても気にせず、自分が決めた道を進めばいい。それが自分のCreativityなんじゃないかと思っています。NBA選手ってあまり他の人のことや周囲の雑音を気にしないじゃないですか。良いか悪いかは別として成功につながってる人の、そういう部分を真似していこうと。周りの言っていることを気にしすぎると、自分がなくなるから、だったらOriginalでありたい。日本の学校バスケから飛び出した僕のような存在をきっかけに日本人が世界に行ってくれるようになったら嬉しいですね」

テーブス海(Kai Toews)
1998年9月17日生まれ、兵庫県出身、185cm/85kg

カナダ人の父と日本人の母のハーフとして生まれ、東洋大学京北高等学校に進学後、インターハイに出場。2013年U-17日本代表チームのメンバーにも選出され、U-19日本代表にも招集されている。2015年夏に渡米後はブリッジトン・ アカデミー高で経験を積み、翌年はNEPSACリーグチャンピオンのノースフィールド・マウント・ハーモン校に転入。2017年夏にはAAU「adidas uprising」トーナメントで全米2位に輝くなどNCAA D1での活躍が期待されるPG。

adidas basketball

MOST POPULAR

2017.11.24 Fri ミッドナイト・バスケットボール・ファイト…

FEATURE | NOV. 13, 2017

2017.11.24 Fri ミッドナイト・バスケットボール・ファイト…

OTHERS | NOV. 21, 2017

“バスケ×ファッション×アート”ストリートカルチャー満載のイベント「T…

INFO | NOV. 19, 2017

2017.11.24 Fri ミッドナイト・バスケットボール・ファイト…

OTHERS | NOV. 22, 2017