日本バスケットボール再生への道『#CHANGE_JBA』vol.7

COLUMN | JAN. 21, 2015

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日本女子代表プレーヤーで数少ない現役のオリンピアンであり、中国女子バスケットボールリーグWCBAへの挑戦も記憶に新しい大神雄子選手に、日本バスケットボール再生への道『#CHANGE_JBA』インタビューを実施。日本女子バスケットボールプレーヤーの象徴であり、世界を知る大神は今何を思うのか?

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−FIBAからの制裁問題に関して

ニュースなどで「日本女子代表は、とばっちりを受けている」と耳にすることがよくありますが、この問題の本質は、全てがJBAだけの、男子だけの問題ではなく、女子も含め選手全員にも責任があるということです。なぜなら選手はJBAに所属し、全てをJBAに任せていたからです。もちろんこうなった原因は、ガバナンスの問題も大いにありますが、選手たちも自己主張が欠けていたのかもしれません。スポーツにおいて体育会の上下関係は、昔に比べれば少なくなったと感じますが、日本の文化として先輩にあまり意見を言えない体質はバスケットボール以外にも根強く残っていると思います。これは良いとか、悪いとかではなく、日本の国民性だと思います。

私が経験したアメリカでは、正直日本の文化とは全く異なり、WNBAでは歳は関係なくルーキーはルーキーで、全てが「Be Professional」だということです。プレーだけではなく、行動や言動、ライフスタイル全てが常にプロであること。それが自然と身についている。そこに至る選手はハングリーであり、セルフィッシュで、それが普通に備わっています。それだけ厳しい世界ということなのでしょう。例をあげると、WNBAのトレーニングキャンプでは、チームからカットされて練習前に荷物をまとめて帰る選手を、普通にシェイクハンドして、グッドラックと送り出す。そんな光景は日本では見たこと無いですし、そんな別れ方はできないでしょう。

日本と同じアジア中国のバスケットボールリーグWCBAで私が所属したチームは、スペイン人のヘッドコーチに、世界選手権のMVPも所属していました。チームに外国人が1人でも入ると、観る方もプレーする方も、ゲームのレベルが格段に上がります。中国人は日本の報道で知るのとは違い、チームメイトはとても情に厚く、観客も温かく、本当に地元のチームとバスケットボールというスポーツを愛しているのが分かりました。各都市にフランチャイズとしてバスケットボールが根付いているのです。道路や体育館の環境面は、日本の方が優れているかもしれません。日本の美意識は世界に誇れると改めて思い直しましたが、バスケットボールのプロフェッショナルな部分は中国の方が格段に上です。YOUTUBEも見られない国ですが、世界のスーパースターのみならずヘッドコーチも招き入れるリーグは、貪欲に情報を取り入れていました。日本との差は大きく開きがあると感じたのです。

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—これから日本のバスケットボールがチェンジするためには?

FIBAからの制裁、世界との差、こういった問題に対して、このチェンジは変われるチャンスだと思えるか?それは個々の捉え方次第だと私は考えています。結局は本人が『気付くか』『気付かないか』なのです。貴重な経験をしてもそれに気付けるのか、それは自分自身の捉え方次第なのです。これからタスクフォースで外部の人が来て、日本のバスケットボールはすごく変わると思いますが、変化に必ず痛みが伴います。それを『どう捉えるか』なのです。バスケットボールは選手がいなければ成り立ちません。とにかく今意識を変えなくてはいけないのです。まずはこの問題に関して、選手が誰よりも理解を深めていくことが大事だと思います。バスケットボールに恩返しをするために、コート上のパフォーマンスだけではなく、リーグやチーム、JBAに対しても声を上げて発言していくことです。個人の発言は影響力が小さいかもしれないけど、チームと一緒で1人よりも5人だし、それが結果として自分たちを守ることにもなる。そのためにも選手が声を発する場と、選手の声を聞いてもらえる場は、必ず主張していきたい。FIBAにも元選手がいる部署があると聞ききました。FIBAから求められた時には、オリンピアンの先輩方に力を借りたい。経験とは代えがたいもので、自分たちでオリンピックを勝ち取った人の言葉には重みがあるからです。

FIBAバウマンさんからは、「女子はオリンピック出場の可能性があるのだからもっと発言したら制裁解除に近づくよ」と言われました。私は現在チームに所属していません。WCBAの外国人枠の撤廃がわかったのが7月、WJBAの契約は5月までなので、日本でプレーすることができない状況なのです。この問題に直面して11月から始まるリーグの契約が5月というのは、世界でプレーするチャンスを狭めていることが分かりました。世界選手権は7〜8月に開催されるので、いくらそこで結果を出してもチャンスがなくなるということなのです。このようなルールに関してもチェンジに向けて動いていきたい。リーグやチームと選手のお互いの信頼関係があれば可能だと思っています。国内の代表活動にしても先が見えないままで、どうやってモチベーションを維持していくのか?意識の問題ですから、シューティングひとつにしても、そこが欠けているのは大きな差がでてきます。そのためにも一刻も早い制裁解除のために、選手としてできることを精一杯やっていくつもりです。

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大神雄子
生年月日:1982年10月17日
出身:山形県山形市
出身高校:桜花学園高等学校
ニックネーム:シン
身長:170cm
血液型:A型
ポジション:PG

#CHANGE_JBA

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