日本バスケットボール再生への道『#CHANGE_JBA』vol.4

COLUMN | DEC. 17, 2014

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長年日本バスケットボール界に貢献し、日本代表男子監督も務めた小濱元孝氏に、日本バスケットボール再生への道『#CHANGE_JBA』インタビューを実施。御年82歳になる小濱氏に現在日本バスケットボール協会が対面している問題に関して、どのようなお考えをお持ちか聞いてみた。

ー2リーグの統合問題に関して

まずbjとNBLについて私がどう考えているかお話しましょう。bjは10年前に株式会社でスタートしたプロリーグ。一方、NBLは一般社団法人。アマチュア選手と、プロ選手が混在している状況ですが、企業の福利厚生の域を出ていないと私は考える。つまりNBLをプロなんていうこと事態がナンセンスなんです。そして、この2つのリーグが一緒になるにはM&A方式で合併しなくてはならない。となると、bjの負債をどのようにするかが問題になる。散々言われているようにどっちが上か、ピラミッドの下にどちらのリーグが収まるかという議論は、お互いのプライドが邪魔をして話が進んでいないように、プライドを解決するにはお金しかないと私は思います。そういう話ならbjもJBAの話を聞く可能性が高いのではと思っています。そしてリーグの格としては、もうbjリーグの方が上だと証明されている。JBAはbjに対してもっと援助をするべきだと考えています。NBLは実業団連盟に加盟して、大学生はドラフト制度からプロを目指す。そうすれば選手にちゃんとした評価=契約金、年俸が付けられるので、もしbjにそれだけの予算がなければ、そこをJBAが援助する。原資は15億円の選手登録料で賄えばよいでしょう。その内の3〜4億円を動かすことを最初から決めれば可能だと私は考えます。

もうひとつ大事なことは、bjは収入が少ないと言われているが、その問題は入れ物にあると考えています。つまりは会場の大きさです。先日秋田の知事とお会いする機会があって、新設のアリーナは、6千人ではなく1万人以上の体育館を作りなさいと言いました。最初は苦戦するかもしれないが、人気が出た時に改修できるなんてものじゃないですし。駐車場が整備されているアメリカのようなインフラが必要なのです。それを行政に訴えかけるのも、メディアの大事な仕事のひとつだと考えています。

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ー日本代表強化とJBAのガバナンスに関して

JBAのガバナンスが問われていますが、日本協会と地方協会はとても似ています。みんな足の引っ張り合いをしていて、会長は無関心、専務理事以下は、威張っていて話を聞こうとしない風潮がある。私が監督をする時に大事にしていることが、選手が今何を考えているか?そういう情報をアシスタントコーチやマネージャーから得て、正しい行政をするということ。根本的にそういうことが欠如しているということなのでしょう。

私は人生60年余りをバスケットボールの現場に身を投じてきました。なので全日本の強化こそがJBAの大事な役割だと思えてなりません。JBAはもっと日本代表の監督を育てていかなくてはならないのです。私自身ケンタッキー大学へ留学に行かせてもらった、JBAに育ててもらった監督なのです。東京空襲の焼け野原の時代よりバスケットボールをやっていて、アメリカに負けるもんかという気持ちが強かった。当時、石油会社(日本鉱業:現JXホールディングス)の営業を辞めて渡米するのは、妻の理解がなければ無理でした。日本一の監督になるという強い意志の元、ケンタッキー大学に行きコーチングを学びました。その時の教え子のドウェイン・ケーシーは現在NBAトロント・ラプターズの監督をやっています。

今までも深津元会長にアドバイザーグループを作って日本代表監督をバックアップしたいと進言したことがありましたが、「小浜さんは評判が悪いからそういう組織はできないと」と言われて、その時はさすがに頭にきて「人の評判で人事を決めたら大間違いだ。自分の目で確かめなきゃダメだよ」と言ったこともありました。丸尾会長代行にも、長谷川くんになる前、監督人事について意見を求められたことがあります。その時私は、「日の丸付けて血みどろになって戦ったヤツの方が育てやすい」とアドバイスをしました。アメリカでは代表監督を決めるのに、13人の候補をあらゆる角度から検証して、決定していくプロセスがあるが、日本も見習うべきなのではないでしょうか。

現代表監督の長谷川くんは素晴らしい監督だと聞いていますが、彼を育てていくことが必要なのです。長谷川くんの教え子が東京オリンピックでメインになる。でも今のキャリアのままでは青山学院のレベルまでしかいけない。長谷川くんを世界的な監督のレベルにもっていかなければならないのです。それがJBAの大事な仕事。バスケットボールはベンチが非常に重要な役割を持つスポーツだから、監督の能力が問われる。選手を掌握できる人格、カリスマ性が必要だと思います。そして、選手に日本の代表として自覚させる行動をさせなきゃいけない。それをさせられる監督でなければならない。それを私の経験を活かしてバックアップしたいのです。極端に言えばJBAに私を雇って!言いたいです(笑)

もうJBAの組織は一端総辞職ということになるので、理事会も評議員もない。文科省や、JOC,そしてFIBAからの第三者が新しい組織を作ると思いますが、バスケットボールの長い歴史を踏襲した現場の人間、しっかりとしたプロパーが入っていかなかったら、組織はできるけど、実務はもっと難しくなる。老い先の短い私の生きている内に、日本のバスケットボールの再建が行なわれることを強く願っています。そのために私は何でもやるつもりです。私も自分のキャリアやコネクションには自負がありますので、もっと上手く経験を活用していくことが最大の貢献となるように思います。

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小濱元孝
元 全日本代表男子チーム 監督
元 いすゞギガキャッツ 監督
㈱イカイ バスケットボール部 顧問

#CHANGE_JBA

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